円谷プロの特撮ドラマといえば、なんといってもウルトラシリーズが有名だが、ウルトラシリーズ以外の特撮ドラマもあった。
例えば「ミラーマン」がそうだ。
ミラーマンはウィキによれば、
「1971年12月5日から1972年11月26日まで、フジテレビで毎週日曜日 19:00 - 19:30 に全51話が放送された特撮テレビドラマ作品」
とのこと。
ウルトラと同じ円谷プロ制作だからなのか、ミラーマンのルックスはどことなくウルトラに似ていたため、ウルトラのファンとしては私はすんなり受け入れられた覚えかある。
ある意味、もうひとつのウルトラシリーズみたいな感覚で見ていたと思う。
とはいえ、ウルトラとは別のシリーズではあったのは事実なので、円谷プロはウルトラとの違いは打ち出していた。たとえば、ヒーローの素性や設定。
ウルトラヒーローは基本的に異星人だったが、ミラーマンは2次元人と3次元人とのハーフという設定。そう、ミラーマンは宇宙人ではなかった。
変身する時は鏡という2次元世界に飛び込むことで変身する。
ウルトラのようには空を飛ぶことはできないかわりに、2次元世界を伝って瞬間移動で移動できる。
戦闘時間は、ウルトラマンは3分だったが、ミラーマンには戦闘時間の制限は当初はなかった。だが、後半はウルトラマンのように戦闘時間に制限が加えられるようになったようだ。
もっとも、私の記憶ではウルトラシリーズでもセブンには当初は戦闘時間の制限はなかったような気がする。だが、やがてはセブンにも戦闘時間に制限は加えられた。
戦闘時間の制限というのは、ドラマをスリリングにするためには必要だったのかもしれない。
ミラーマンと同じ時期に、同じヒーロー特撮ドラマとして「シルバー仮面」という作品も放送されていた。
当時の私は特撮ヒーロードラマは大好きだったし、それなりにシルバー仮面も知られていた。私ももちろん知ってはいたし、それなりに気にはなっていた。
だが私はシルバー仮面は見た覚えがほとんどない。
特撮ヒーロードラマが好きだった当時の私なら、シルバー仮面も見ていてもおかしくなかったはず。
なのに、見ていた記憶がないのはなぜだろう。
そのへん自分でも不思議だった。気にはなっていたのは覚えているのに。
そのへんが気になって、調べてみたところ、原因がわかった。
その原因とは…
シルバー仮面は、ミラーマンの裏番組だった…ということ。
少なくとも私が見ていた地域の放送では、そうだったようだ。
当時はビデオデッキなんて家になかったから、ミラーマンを見たらシルバー仮面は見れなかったはずだし、逆にいうとシルバー仮面を見たらミラーマンは自動的に見れなかったことになる。
同じ放送日の同じ時間帯に、同時にミラーマンとシルバー仮面が放送されていたなんて…。
もったいなかったなあ。なぜそんな編成になったのだろう。
時間帯や放送日がズレていたら、どちらも見ていたに違いない。
当時特撮ヒーロードラマが人気あって、視聴率が稼げるので、局はぶつけてきたのだろう。
結果的に視聴率的にはミラーマンの方がやや優勢で終わったらしい。
雑誌などでは、ミラーマンはちょくちょく取り上げられていたが、シルバー仮面もそれなりに取り上げられていた。
それを見るたび、私は自分が見れないでいるシルバー仮面のことは、気にはなっていたはず。
でも、自分の中でミラーマンを見る習慣が出来上がっていたので、それを崩せなかったということだろう。
私がシルバー仮面のことも気になっていたのを証明するものが我が家に残っている。当時私は漫画家志望で、オリジナル漫画をよく描いていたのだが、その中の1作の中で、1コマだけシルバー仮面が登場する1コマがあった。
私の描いていたオリジナル漫画の1作品の中に、私がいつも見ていたミラーマンではなく、なぜかシルバー仮面を登場させていたのだ。
まあ、チョイ役だったけどね。
それは私がシルバー仮面も気になっていた証拠だと思う。
そのオリジナル漫画は、特撮ヒーローものではなく、SF野球漫画という無謀な作品だった。
本来なら特撮ヒーローであるシルバー仮面など登場するはずのないジャンルだったのに。
ちなみに、ミラーマンに関しては、けっこう私は熱中していたようで、前述のオリジナルSF野球漫画とは別に、オリジナルの巨大ヒーロー漫画も私は同時進行で描いていたのだ。で、そのオリジナル巨大ヒーロー漫画は、かなりミラーマンの設定の影響を受けた作品だった。ということは、ミラーマンに私はかなり熱中していた証だったろう。
まあ、それらに関しては、いつかこのブログで触れることがあるかもしれない。
ともあれ、ミラーマンとシルバー仮面が、もし放送時間帯がかぶっていなければ、双方とも視聴率はもっと上乗せはあったはずだと思う。
食い合っていたことになるから。
どちらも、もったいなかったし、互いに不幸だったのではないか。
両者の放送時間帯がズレていたら、私はシルバー仮面も見ていたはず。
局としては、番組編成会議でその辺のことがもっと考慮されたうえで、番組編成が決まっていたら…なんて、今となっては思う。
ミラーマンとシルバー仮面の放送時間帯がかぶっていたのが東京だけで、東京以外の地方では互いにかぶらない時間帯で放送されてたのだとしたら、その地域の子供たちは両方見れていたのかもしれない。
そんな地域は、あったのだろうか。
よく拝読しておりますが、久しぶりのコメントにて失礼いたします。
そうでした、ミラーマンはフジテレビ、シルバー仮面はTBSで同時刻放送だったので、子供心にどちらを観るか悩んだのを覚えています。
当初は、雑誌連載していたミラーマンを観るつもりだったのがあまりにも違うビジュアルだったのもあり、シルバー仮面を観始めましたが、ストーリーが少し重い上に必殺技(ウルトラマンのスペシウム光線や、ウルトラセブンのアイスラッガーのような)が無く、ただ素手で戦うという戦闘シーンに物足りなさを感じ、結局ミラーマンを観出した記憶があります。(あと、周囲の友達がみなミラーマン観てたのもあり)
記されたように、曜日か時間が違っていればそれぞれもう少しは認知度が高まっていたでしょうね、残念です。
今考えると、ミラーマンとシルバー仮面を同じ日の同じ時間帯に放送してたなんて、もったいなかった気がしてます。
子供達としては、どっちも見たかったでしょうに。
結局、食い合いになってしまったのでは。
まあ、視聴率的にはミラーマン優勢のまま終わったようですが、放送時間帯がかぶってなかったら、ミラーマンもシルバー仮面も視聴率にはもっと上積みはあったでしょうね。
私はシルバー仮面は見た覚えがないので、設定もストーリーも戦い方も知りません。どんな作品だったかはわからないのです。
そうですか、シルバー仮面には、ウルトラのような派手な必殺技はなかったのですか。
光線技ではなく、素手での格闘ということは、どちらかというとウルトラより仮面ライダー寄りのスタイルに近かったのでしょうか。
ミラーマンは、円谷プロだったこともあり、ウルトラ寄りの戦い方でした。
私の周りの友達も、ミラーマンを見てました。
ミラーマンは今でもたまに取り上げられることはありますが、シルバー仮面はほとんど取り上げられていないですし、どちらかというと忘れられている作品ではないでしょうか。
なまじミラーマンと放送枠がかぶっていたばかりに。
放送時間帯がかぶってなければ、もっと人気も出てたかもしれませんし、そうなれば今でももっと取り上げられていたと思います。
YouTubeにて「シルバー仮面」観れますね。
https://www.youtube.com/watch?v=oyi85JKUnn0&list=PLqD7xJZEqX_NL6qtjYbh3vZKK3EUMsOf2
「ミラーマン」に視聴率負けして、途中から「シルバー仮面ジャイアント」と巨大化して戦うようになりました。(苦笑)
確かに初期は「仮面ライダー」の初期にも似た暗さがあったようです。
余談ですが、「仮面ライダー」の裏でNTVが放送開始した「突撃ヒューマン」も日時が違えばもっと陽の目を見たかも…。
一話を少し見てみたんですが、いきなり謎の展開から始まりますね。
画面的にはちょっと暗くて、やや地味な印象があります。
この先の展開に期待を持たせてます。
ミラーマンの方が作品的には明るくエンターテイメント性があるのかも。
放送当時、シルバー仮面もミラーマンも互いにライバル意識はあったでしょうね。
互いに負けたくなくて。
なんにせよ、ミラーマンもシルバー仮面も、放送時間帯をぶつけられて、やはり不幸だったと思います。
突撃ヒューマンは、タイトルは聞いた覚えがありますが、私は見てなかったようで、ほぼ未知の作品です。
あ~懐かしい。私はちょうど2015年頃までにあまたのデジタル化された諸作品をコンプしていたんですが、両タイトルはいの一番に入手したのを覚えています。おいおいたっぷりと語らせていただければ幸いです(爆)
まずはさらっと触れさせていただきますね。
こちらでも同時間帯放映だったと思います。もっと田舎の方の知り合いはシルバーの放映時代がなかったそうです。同時放映、なんて非生産的な残酷なとも思いますが、当時は世界中そんな感じでしたよね。音楽シーン・大衆文学・出版界だけとっても70年代初頭の珠玉のようなアチーブメントもそういう過酷な競争から生まれた気もしないではありません。
ミラーマンは全国放送で、シルバー仮面は全国放送じゃなかったのかもですね。
それなら知名度に差が出ても仕方ないのかも。
今ではシルバー仮面は、ちょっと忘れられてる気もします。
不運な番組だったと思います。
シルバーも局はフジ?で円谷プロではないにせよ、人脈的にはつながっていたみたいですね。なにせ初回放送前の期待感はすごかったとのことです。ミラーよりずっと大人受けする感じでしたね。退廃的な空気感はザックリ言って「傷だらけの天使」と相違ないような感じでした。私はジャイアント化する前のスタイルが好きでしたよ。
だんぞうさま、セブンの登場という予告に心躍らせたとのことで、だんぞうさまもセブンの大ファンなのでしょうか。私はウルトラシリーズのみならずこの時代のすべてのSF超常シリーズ?の中でセブンが一番好きです。第二位が初代マン、第三位は二つあってサンダーバードとミラーマンでした。
先日ユーチューブでシルバー仮面の第一回を見てみました。
確かに退廃的な雰囲気は感じました。画面が全体的に暗かったから、余計にそう見えたのかもしれません。
ミラーマンより、試聴ターゲットはやや上の年齢層をを狙ってたようにみえました。
ジャイアント化したのは正解だったのかどうかは今となってはなんとも言えないですね。
中でも私はアンヌ隊員のファンでした(笑)。
SFというより、特撮ドラマとしては「赤影」「悪魔くん」「カッパの三平」「ジャイアントロボ」「光速エスパー」など、どれも好きでした。