時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

海賊王子

2010年07月29日 | 漫画・アニメ、そして特撮

海賊・・・という言葉には、どうも冒険の匂いがする。

現実の海賊は犯罪人ではあるのだが、実際に海で海賊に襲われたことのない私にとっては、海賊というと冒険人みたいなイメージがあるから困ったものだ。

このイメージは、映画や漫画の影響が大きい。

さしずめ今なら「ONE PIECE」あたりが海賊モノの代表作であろう。

だが私の子供時代にも、海賊が主人公のアニメがあった。

それは「海賊王子」というアニメ作品であった。

この作品、爆発的にヒットした・・というわけではないので、ご存知の方は少ないかもしれない。
けっこう「知る人ぞ知る」的な作品で、漫画やアニメ好きな子供だった人じゃないと知らないかもしれない。



ウィキペディアによると、このアニメは

「1966年5月2日 - 11月28日まで日本教育テレビ(現在のテレビ朝日の旧称)系で放映された石ノ森章太郎原作の海洋冒険アニメ。放送時間帯は毎週月曜日19時 - 19時30分。全31話。」

とある。

漫画版が掲載されていたのは少年キング。

かっこいいことはかっこいいのだが、石森章太郎作品にしては主人公がなぜか地味にも思えた。
なぜだろう。
そのわけを考えてみた。

ひとつ、思い当たる要素があった。
私は原作版は読んだことがないので、アニメ版の記憶だけで考えて書いてみる。

そのわけとは、主人公の目にハイライト・・・キラキラがなかったからではないだろうか。

大概の正義ヒーロー(ヒロインもだけど)の目には、光が当たったキラキラがある。
だが、この海賊王子には、それがなかった。
しかも、目の大きさに比例して、瞳が小さい。
普通、こういうデザインは、悪役に用いられることが多い。
その対比で、主人公の目をキラキラさせることにより、主人公が引き立つ。

だが、海賊王子では、そういうデザインを主人公に適用した。

もし、漫画を描ける人がいたら、ちょっと試してみてほしい。
試しに2種類の顔を描いてみてほしい。

一方は、目の中の瞳を大きめにして、しかも瞳の中にキラキラを入れてほしい。

で、もう1方のキャラの目は、瞳を「点」、もしくは小さくして塗りつぶしてみてほしい。

そして、描き終わったら、その2キャラを見比べて見てほしい。

どうであろうか。

瞳の中のキラキラがあるのと無いのでは、キャラから受ける印象が大分違うのが分かるだろう。
私が漫画を描いてた少年時代、主人公の目にキラキラを入れるのは鉄則だった。
というのは、瞳の中にキラキラがない主人公には、地味な印象を受けていたからだ。
この海賊王子もそうだし、寺田ヒロオ先生の描くキャラもそうだったし、他にもあったはずだ。

ただ、瞳の中のキラキラは、入れすぎると少女マンガになる(笑)。
キラキラのみならず、瞳の中に星のような輝きを入れようものなら、まんま少女マンガだった(笑)。

試しに、海賊王子の顔を自分で描いて、目の中の瞳を大きくして、そこにキラキラを入れたら、印象はだいぶ変わったものだった。

やっぱり、目の輝きは、ヒーローやヒロインには大事なのだろう。
おっと、それはリアルな世界でもそうだよね。
目に輝きがある人は、魅力的だもの。
スターが写真を撮るときに、目に光が入って、目が輝いているように撮るのには、ちゃんと理由があるのだ。




それと、「海賊王子」の主題歌に関して言えば、私はこの作品のエンディングテーマが好きだった。印象的だった。
特に、海賊たちの「囃子言葉(?)」はお気に入りで、

♪わかった かった かった かったたったた~  ・・だっけなあ。

ちと記憶が曖昧だが、そんな感じの「囃子言葉」が歌に盛り込まれていた。

少年時代の私は、親に叱られた時や、しつこく小言を言われた時など、いつも心の中で
「♪わかった かった かった かったたったたー」
と、うるさそうに歌っていたのを覚えている(笑)。


この海賊王子キッドの率いる海賊は、「正義の味方」という設定なので、一般海賊のような犯罪は行わない。
「義賊」ということだった。

だが、今思うと、素朴な疑問がある。

海賊が、海を行きかう船を襲ったりせず、略奪行為を行わないで、どうやって生計をたてていたのだろう。

そういうことを一切やらないのなら、それは「海賊」ではないよね(笑)。
少なくても「賊」ではない。

とりあえず、「海賊」という言葉やファッション、ライフスタイルを取り入れた「冒険少年」であったといえる。

そう、海賊王子キッドは、海賊ではなく、「海賊のファッションやライフスタイル」を身につけた「正義の冒険者」であったのだ。
そう考えれば、分かりやすいし、納得できる。
ああ、よかった、自分の中で決着がついて(爆)。

海洋冒険アニメ・・という言葉に偽りなし。


ちなみに、この作品には、アニメファンが食いつきそうな「ポイント」がある。
それは・・

「巨人の星」の主人公「星飛雄馬」や、「ガンダム」の主人公「アムロ」・・というキラ星のごとき経歴を誇る声優「古谷徹」さんのデビュー作でもあるということだ。

で、古谷さんの演じた役は、・・・もちろん主役の「海賊王子キッド」である!


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