時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

アマチュアバンドの「幸せな到達点」

2017年02月20日 | 音楽活動

たま~に、古いバンド仲間と会うことがある。

で、酒などを飲む。

すると、たいがい、またバンドやりたいね・・などという話になる。

 

そのバンドが、仲たがいなどによって解散したのではなく、やむをえない状況によって自然解消したバンドだった場合は、特に。

やむをえない状況・・・例えばメンバーの誰かが就職して地方に移動したとか、互いに仕事が忙しくなってバンドをやる時間がとれなくなったとか。

 

そんな場合は、再会してもわだかまりみたいなものはないので、互いにバンドの楽しさを知っている同士、再びやりたいと思うのは自然なことだ。

そう、バンドの楽しさを知っていればいるほど。

 

酒を飲んで、昔話でバンド時代の話で盛り上がると、がぜんその気になる。

 

 

だが・・翌日になって、酒も抜け、普段の日常にまた戻ると、再結成の話というのは中々現実的にはならず、いつのまにか立ち消えになったりする。

そんなことは多い。

お互いに・・である。

 

本当は、やれるものならやりたいのだ。

だが、それができるのなら、とうにやっているだろうし、第一自然消滅などもしていない可能性はある。

だが、できていない。

それには、やはり現実の環境や状況の壁は大きい。

 

仕事を抱えていると、やはり・・・ね。

 

やるとなると、休日が合わないといけない。

バンドだと、練習は欠かせないし、練習ではメンバーが揃わないと。

たとえ全員が揃わなかったとしても、ある程度のメンバーは揃わないといけない。

 

だが、仕事を持っていると、誰もが土日が休みというわけではなかったりもする。

 

私が30代のころに組んでたバンドが、その後自然消滅したのは、練習にメンバーが揃わなくなったからだった。

仕事によっては、土日が稼ぎ時の仕事もあるしね。

 

バンド練習では、特にリズム隊・・ドラムやベースが主にそうだが・・がいないと、どうも練習した気にならない。

 

そのへんもあって、私は、それならいっそということで、アコギ2本の身軽なユニットに転向したのだった。

 

だが、そのアコギ2本だけの身軽なユニットであっても、練習時間を合わせるのは難しくなっている。

 

仕事に夜勤のメンバーがいたりすると、なおさら。

 

 

そんなことを考えると、バンド形態を維持できてる人たちが、羨ましい気はする。

そういうバンドは、きっとメンバーの休日を合わせやすいのだろうな・・・

もしも、組んでるバンドが社会人バンドで、休日を合わせやすいメンバーが揃っているのなら、それはすごく幸せなことだと思う。

 

そういうメンバーで、互いにそれなりの年齢になっても変わらずバンドを継続させていられるのなら、なおさら。

 

バンドを組んでて、練習を重ね、だんだん音がまとまってきて、レパートリーが増えてきて、ライブなどをやった時の楽しさは、格別。

 

メンバーが何人もいると、メンバー全員が同じ音楽趣味を持っているわけではない。

長く続けると、だんだん個人の「やりたいこと」が溜まって来て、しかもその音楽の方向性がそのバンドでは出来ない場合は、脱退し、その結果メンバーチェンジにつながることもある。

 

でも、バンド活動を、自分の音楽趣味よりも、妥協できる範囲の音楽性であれば、それぞれの年齢があがればあがるほど、気の合う仲間とバンドを一緒にやれる環境があるということに重きを置けば、それだけでも幸せなことだと思う。

若いころは、バンドがうまく軌道に乗ってくると、プロになりたいという夢を持つケースは多い。

だがプロを目指すとなると、メンバー間の実力の差などの問題で、メンバーチェンジを強いられることもある。

友人同士で組んだバンドで、メンバー全員がプロ並みの演奏力や歌唱力を持っているというケースは、そうは多くないと思うし。また、メンバー全員が同じ音楽趣向であることは、まずない。

 

会社としては、売りたい。だが、売れるという基準は、時代によっても変わる。

 

そうなると、一緒にやれる仲間がいて、練習時間も合わせられても、それだけじゃ継続が難しくなる。

若ければチャンスもあるが、仲間を犠牲にするケースもあるだろう。

 

だが、プロを目指さなくて、一緒に音楽をやれるメンバーがいて、音楽性の違いは妥協の範囲にあり、練習時間を合わせられるのであれば、長く一緒にやっていくことができる。

若い頃からそういう環境があって、その環境を長く継続していけるのなら、最高に幸せなことだ。だが、若い頃は、本職を軌道にのせるために、自由時間が犠牲になりがち。

たとえ1人がそれができたとしても、バンドメンバー全員がそれができるのは難しい。

 

だが、ある程度年齢を重ねて、多少なりとも自由時間に融通がきくようになって、一緒に音楽をやっていけるメンバーに出会えたら、今更プロを目指すつもりもないなら、長く一緒にやっていけるということが、プロになってしかも売れたことに匹敵するぐらい、幸せなことだと思う。

 

それもまた、音楽活動の一つの幸せな到達点なのだから。

なぜなら、誰でもそれが可能・・というわけではないから。

 

他界、人前に出たくない、行方不明の友人、経済的状況、ケガや病気・・その他、「幸せな到達点」にいけない要素は、多々あるから・・・。

 

「幸せな到達点」にあるアマチュアバンドは、その幸せをくれぐれも大事にしてほしいな・・と思う。

 

 

 


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