かつて存在した私のHP「時代屋小歌」の記事の、旅編を復刻するブログ「時代屋小歌(旅編)」のほうで、新たに「つげ義春の旅をゆく 3 湯宿温泉」編を復刻しました。
「つげ義春の旅をゆく 湯宿温泉」編は、前編と後編の2部構成になっています。
まずは最初に訪問した時のことを綴った「つげ義春の旅をゆく 3(前編) 湯宿温泉(前編)」。
http://blog.livedoor.jp/syunka16/archives/2083465.html
そして、2度目に訪れた時のことを綴った「つげ義春の旅をゆく 3(後編) 湯宿温泉・再訪記」。
http://blog.livedoor.jp/syunka16/archives/2083554.html
湯宿温泉は群馬県にある、ひなびた温泉街です。
県道沿いにひっそりとある小さな温泉街です。
私が訪れた2回とも、ひっそりとしておりました。
つげ先生のお気に入りの温泉街で、先生は何度もこの温泉街に立ち寄っていたようです。
この温泉街の宿「大滝屋」に泊まったことがインスピレーションになり、先生は「ゲンセンカン主人」という名作コミックを生み出しました。
「ゲンセンカン主人」は先生の代表作のひとつであり、私自身大好きな作品であります。
もしかしたら、私にとっては最も好きな「つげ作品」かもしれません。
宿も温泉街も、つげ義春ゆかりの地であることを「売り」にはしていませんが、湯宿温泉は、つげファンにとっては、聖地のひとつでしょう。
私がある時ぶらりと宿に立ち寄った時、一瞬怪訝そうな顔をされましたが、私が「つげ義春先生のファンである」ことを告げると、すぐに察して、親切に受け答えしてくれました。
なんてったって「つげ義春」先生といえば、伝説の漫画家。その気になれば宿も温泉街も「売り」にできそうなものなのに、あえてそれをしない。そんな所に奥ゆかしさを感じたもんでした。
ちなみに「ゲンセンカン主人」は映画化もされました。
映画のロケ地として選ばれたのは、山梨県の下部温泉で、しかもその宿の名前はズバリ「源泉館」でした。
そちらにも私は旅したことがあります。映画の中では、強烈な存在感があったのを覚えています。
「ゲンセンカン主人」は、コミック版では「湯宿温泉」が、映画版では「下部温泉」がモデルと言えるでしょう。
どちらも、時の喧騒を忘れさせてくれる温泉街です。
機会があれば、皆さんもいかがですか?
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