チンドン屋と言えば、昭和の名残みたいなイメージがある。
だが、その歴史はけっこう長く、チンドン屋という名称で呼ばれるようになったのは、明治の時代かららしい。
だが、更にその起源みたいなものは江戸の時代からあったらしい。ただし、江戸の時代にはまだチンドン屋とは呼ばれておらず、またスタイルも今のチンドン屋とは別物だったとか。
昭和の名残・・・というイメージが私の中にあったのは、私の幼少時代にはちょくちょく見かけたような気がするからだ。
チンドン屋が現れると、その場が明るくなるし、空気感が変わる。
また、妙に親しみやすい。そんな点が私は好きだった。
チンドン屋は時の流れと共に見かけることは少なくなっていった。
だが、消えたわけではない。
今でもたまに見かけることはある。
令和の時代にチンドン屋を見かけると、なんか妙に嬉しくなる。
なんというか、得をした・・・みたいな。
なぜか、今の時代に珍しいチンドン屋を見かけると、その日は何か良いことがありそうな気がすることもある。
チンドン屋は、それを残そうとして頑張っている人たちがいて、そういう人たちのハートがあるから、消滅はしてないのだろう。
私が幼少の頃は、どこかの店が開店する時などに、ちょくちょく見かけた気がするが、年月の経過と共に、見かける機会は減っていった。
高校の頃に、自宅の近くに新たな店が開店した時、通りのほうでなにやら賑やかな音が聞こえたので外に出てみたら、そこにチンドン屋がいたことがあった。
新たに開店した店が雇ったらしかった。
私が高校生だった頃というと、今から数十年前だが、その時点でもすでにチンドン屋は珍しいものになっていた。
なので、そのチンドン屋を見かけた時、すでに「懐かしい」と思った。
その思いは自分の中で盛り上がり、そのチンドン屋を見かけた直後に「ちんどん屋」という自作曲を作ってしまったこともあった。
だが、その後はチンドン屋を見かけることは更に少なくなっていき、しばらく全くチンドン屋を見かけない時期が長く続いた。
「もうなくなってしまったのかな」などと、自分なりに少し寂しい思いはあった。
ところが。
その後さらに年月が経過し、都心の駅の近くの人通りが多い道をチンドン屋が音を鳴らしながら歩いているのが見えたことがあった。
たまたまそこに居合わせて、妙に嬉しくなってしまった私は、そのチンドン屋の後を少しついていったりした。
「そうか、よかった。完全になくなってしまったわけじゃないんだね」などと思いながら。
そんな時期に、あるテレビ番組で、チンドン屋を残そうと頑張っている人たちを取材した番組が放送された。
見れば、けっこう若い人もその中にいた。
そうか、「チンドン屋を残そう」として活動してる人が今もいて、中には若い人もその中に混ざっていたりするから、チンドン屋はなくならないんだね・・・そう思うと、なぜか少し嬉しかったし、そういう人たちを応援したくなった。
そういう人たちの中に、比較的若い人も混ざっているというのは、なにやら「救い」や「希望」にも思える。
今後もぜひ頑張っていってほしい。
日本の伝統的な大衆芸能のひとつとして、これからも残していってもらいたい。
チンドン屋が奏でる音楽は、昔と今では時代の変化と共に変わっていってるのかもしれない。
もしかしたら、流行りのJポップの曲なども取り入れられたりしてるのだろうか。
だが、昨今のJポップに多い譜割の細かい曲は、そのままでは難しいかもしれないね。
少なくても原曲と同じテンポでは。
案外、米津玄師 さんの曲など、そのメロディラインからいって、合うような曲もありそうな気もしてる。あくまでもチンドン屋さんのテンポにアレンジしても良さが伝わりそうな気もしているし。
だが、チンドン屋の伝統曲はしっかりと受けつがれていってほしい。
まあそのへんは、私があえてここでそれは言わなくても、きっと残していってくれることだろう。
例えば「これぞチンドン屋の定番曲」と呼ばれる曲など。
そういう曲は何曲かあるが、私にとって一番「チンドン屋と言えば、この曲」と思えるのが「美しき天然」という曲。
「美しき」という部分を「うるわしき」と読む場合もあれば、「うつくしき」と読む場合もあるようだ。
タイトルと曲が一致しなくても、聴けば「ああ、この曲か」と思って、ご存知の方はいらっしゃるのでは。
もちろん、この曲以外にも定番曲はある。
でも、個人的に一番「チンドン屋」の曲として一番最初にイメージしてしまうのは、この曲。
この曲がチンドン屋によって奏でられるのが聞こえてくると、なにやら心がホッコリしてしまう。
元々は明治35年に唱歌として作られた曲らしい。
聴いてみるなら、こちら↓
思い出します。
現代のアーケード付きの小綺麗な商店街ではなく
昭和の夕暮れこ頃、駅前の小さな商店街で、
晩のオカズを買いに来た割烹着姿のおばさんや、子連れのおかあさんたちが
歩く中、3~4人編成のチンドン屋さんを見かけたものです。
口上を述べる人、カネ、タイコを叩く人、クラリネットやサックスを
演奏する人で1チームを構成していました。
演奏していた曲目は、これがよく思い出せないけど
リズミカルだけどちょっと哀感が漂う曲でした。
普段は「美しき天然」で、パチンコ屋の開店記念の時は「軍艦マーチ」を
演奏していたような気がします。
youtubeをチェックして、驚いたのは現代でも
チンドン屋の芸を継承される方がおられること。
都内の街を練り歩く姿は、ちょっとミスマッチな感じですが
日本の伝統芸能として、海外の方にも見て欲しいものです。
こんばんは
子どもの頃よく見たり聞いたりしてましたが、そうですこの曲でした
エレジーでしょうか
懐かしいですね
有り難うございました。
前後生まれのけんすけでした。
そうそう、チンドン屋さんは庶民的な商店街はよく似合いますね。洒落た場所よりも。
たいこ、クラリネット、鈴のような鐘。
そして時代劇風の「見た目」。
これだけで、特有の世界観を持ってます。
子供の頃、子供同士の口ケンカで「バカ、カバ、チンドン屋」なんていうフレーズがありましたが、チンドン屋に対して失礼すぎると思ってました。
私が耳にすることが多かった、チンドン屋の定番曲といえばやはり「美しき天然」でした。
この曲を聞くと、ついチンドン屋を思い出してしまいます。
チンドン屋を受け継ごうとしてる若手がいるというのは、なんか、頼もしいです。
ぜひ頑張ってもらいたいです。
この曲こそチンドン屋の定番曲だと思う人は、なにげに多いと思います。
昔はこの曲はタイトルを知らなかったのですが、メロディーだけはよく知ってました。
明治の時代に作られた曲だそうで、歴史の長さは特筆ものですね。
チンドン屋の定番曲として、これからも受け継がれていってほしいです。