竹内としみさんのエッセイ、「あしたのつづき」。
これは竹内さんのweb日記から抜粋された記事で構成されたエッセイ。
過去の出来事、現在の出来事が、感受性豊かに行きつ戻りつ綴られ、「今」と絡み合う。
それが一冊の本としてまとまると、過去と現在、そして明日への思いが線として繋がり、それは明日へと続いてゆく。
としみさんは非常に行動的だ。
色んなことにアンテナを張り巡らせており、彼女のアンテナに引っかかったものへの行動力はスゴイ。
感受性と好奇心が、実体をともなっている生き方、考え方をしてる人だ。
明日に繋がるポジティブさが根底にあるエッセイなので、この本を読み終えた後には、読者もきっと明日を向いていることだろう。
自分の中の葛藤、自分自身の発見を繰り返しながら、人は生きていく。
時には切なく、時には辛く、時には反省、時には自分の可能性への挑戦、また時には自分の直感や感受性を活かして。
色んなことが人生にはあるけど、「あしたのつづき」を楽しみにして、ポジティブに生きて行こう。
そう、明日にはまだ続きがある。
そうでいたい。そんな自分でいたい。そうでいよう。
そう思って生きていこう。
そんな気分にさせてくれる、やわらかでさわやかな1冊。
それでいて、どこかに切なさも漂う。
それはきっと、関わってきた人への思いがあるからだろう。
時にそれはノスタルジーではありながらも、根底にはやはり「明日へのポジティブさ」があるのだ。
私個人的には、としみさんが1人旅で行った屋久島や礼文島への思いなどは、私自身も屋久島や礼文島は好きなので、特に印象に残った。
また、最後の方に収録されているハートウォーミングな創作童話は、このエッセイにカラフルな色を与えている。
こういう創作童話を読むと、としみさんは行動力があるだけでなく、才能もあるのがよく分かる。
その才能を、ひけらかしたり自慢したりしない所が、いい。
HPやブログで表現してきた自分を、本という形で残したい・・そういう思いを持ってる方はいることだろう。
そういう人にとっては、その人の「あしたのつづき」に向かって、背中を押してくれるような一冊でもある。
誰にも「あしたのつづき」はあるのだから。
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