先日、家で用をたすためにトイレに入った時のこと。
頭の上にフワッと妙な感触があった。全然重たくはなかった。
何か軽いものが私の頭の上に乗っかったようだった。
手で頭の上を払いのけたら、床に何かが落ちた。
なんだろうと思って床を見た瞬間!
「ウワッ!!」
思わず私は大声をあげてしまった。
そこには・・都心では見かけたことがないような、大きな蜘蛛がいたからだ。
足を広げた体長は15センチ近くありそうな巨大蜘蛛だった。一瞬、その大きさに唖然として凝視してしまった。
一瞬タランチュラかと思ったくらい。
でもタランチュラが我が家に居るわけがない。買った覚えもなければ、飼った覚えもない。
よく見ると、ルックスはタランチュラではない。
どうしようかと思った。退治するか、そのままにしておくか。
蜘蛛は人間にとっては益虫だと言われているし。
かといって、そのルックスは不気味でならない。こんな巨大蜘蛛、都心でそれまで見かけたことはなかったし。。
そうこうしてるうちに、その蜘蛛は素早い動きでどこかに隠れてしまった。
あんなのが自分の頭の上にフワッと乗っかったのかと思うと、ゾッとした。
あの時、あの巨大蜘蛛は一体どこから私の頭に乗っかってきたのだろう・・。天井から降下してきたのか、あるいは私の背中あたりを登ってきたのか、それとも??
その後しばらくはその蜘蛛は見かけなかった。でも、家のどこかに潜んでいる可能性は極めて高いとは思った。
でも、どこかの隙間から外に出ていった可能性もあった。
そうだとしたら助かるなあ・・と思ってた。
だが、数日後。再びトイレの中にそいつは現れた。トイレの中にずっと潜んでいたのかもしれない。
相変わらずデカい。しかも俊敏。
たとえ益虫だとしても、あまりも不気味だったし、何より何かのはずみでまた私の頭の上に乗っかるかもしれない。
それだけはいやだ。
気付けば、便所のスリッパでそいつを叩き潰していた。
1回ではそいつはやられなかった。
2~3回たたいたら、床に足をたたんだ態勢で落ちた。動かなくなった。
どうやら退治したようだ。
足をたたんだ状態だと、多少なりとも小さく見えた。
後はティッシュでくるんで・・・ゴミ箱に入れた。
何より、そのデカさが脅威だった。
この蜘蛛、一体どんな蜘蛛なんだろうと思って、その後ネットで調べてみた。
すると・・・。
この蜘蛛の正体はアシダカグモと呼ばれる巨大グモで、人間の家の中で見かける蜘蛛の中では最も巨大な蜘蛛らしい。
さらに、人間にとってはかなりありがたい益虫であることが判明。蜘蛛が益虫であることは知ってたが、このアシダカグモは、最強クラスのゴキブリキラーであり、ゴキにとってはまさに天敵中の天敵・・そういう存在であることがわかった。なんてったって、主食がゴキなのだ。
その最強ぶりに「軍曹」というあだ名で呼ばれているらしい。
その他、ゴキだけでなく、蛾、蚊、ハエなどもやっつけてくれるありがたい巨大グモらしい。
その巨大ぶりで、時には小さなネズミも捕食するらしい。
人間には特に悪さはしないようだ。というか、自分より大きな生き物にたいしては臆病で、普段は隠れて出てこないという。
なんでも、家の中にいると、数ヶ月後(?)には家の中のゴキを殲滅してしまい、さらに家の中にゴキがいなくなると、エサを求めて自主的に家を出ていくらしい。まるでゴキに対しては用心棒のようではないか!
さらに、この蜘蛛は巣を作らず、獲物を見つけると、その驚異的な瞬発力で獲物に追いつき捕食する。いわゆる「巣を作って待ち構える待機型」の蜘蛛ではなく、徘徊して獲物をしとめるタイプ。まさに、さすらいのハンター。
だから、あんなに移動速度が速いのか。
もっとも、移動速度が遅かったら、ゴキになど追いつけないであろうし。ゴキも相当速いからね。でも、そんなゴキに追いついて捕食するのだから、凄いのだ。
さらに驚くことに、この蜘蛛は密かに人気もあるらしく、なんと!購入することも可能らしい。
1匹1000円~2000円ぐらいの値段で売られているらしい。こりゃビックリ。
しかも、ゴキ退治のために、わざと家の中で放し飼いをしてる人もいるようだ。
蜘蛛なので一応毒は持ってるらしいが、人間にはほとんど無害らしい。
さすがに、指で持とうとすると噛んでくることがあるぐらいで。
しかも、意外にきれい好き・・という話もあるではないか。消毒液を出すらしい。
ともあれ、このアシダカ軍曹、そこまでの存在だったとは知らなかった・・。ゴキに対する実力から、軍曹の愛称でよばれるのかもしれない…。そこには人間側のちょっとした敬意も感じる。
そういえば・・・数年前私の家ではよくゴキが出没してた時期があった。
ゴキブリ駆除剤を家のあちこちに設置したので、そのせいでゴキが家の中で出なくなったのかと思っていた。
もちろん、その駆除剤の効果もあったのだろうが、もしかしたら・・このアシダカ軍曹も活躍してくれてたのかもしれない。人知れず。
そういえば、ゴキだけでなく、蛾や蚊やハエもあまり見かけなくなったし・・。
家の中に入ってきた蛾も、いつのまにか見かけなくなった。
となると、たまたま私が気付かなかっただけで、けっこう前からこのアシダカ軍曹は我が家で頑張ってくれてたのかもしれない。
この軍曹は、数年の寿命があるらしいので、冬を越すことができる生命力の持ち主だから。
そう考えると・・・あちゃあ・・・スリッパで叩きつぶしたのはまずかったかなあ。
軍曹殿、すみません。
でもさ・・・
やはり、私の頭の上にフワリと落ちてくるのは・・ダメだよ。驚くじゃないか!
そんなことさえしなければ・・・さらに私が軍曹に関する知識を持っていたら・・・そのまま家の中で放置してたかもしれないのに。
軍曹よ、君はデカすぎるんだよ。一瞬怖かったし、ひるんだもの。
また、体の模様や色も不気味すぎるからなあ。
そういえば、中学の頃、級友の田舎に数人で泊まりがけで遊びに行った時のこと。
夜、皆で「コックリさん」をやっていた時、ふと私が後ろを振り返ったら、天上ちかくにバカデカイ蜘蛛が居て、ビクッとした覚えがある。
よりによって深夜にコックリさんをやってる最中に現れたもんだから、インパクトも絶大だった。不気味さ極まれりだった。
田舎にはこんなにデカイ蜘蛛がいるのか・・と思ったもんだが、今考えるとあれもまたアシダカグモだったのだろう。
まさか、都心にも出るなんてね。
アシダカ軍曹は、餌のゴキを求めて、人間の民家の中にいることが多いそうだ。
都会でも家の中で見かけることがあるのは、そのためだろう。
ちなみにアシダカグモ系の蜘蛛には、コアシダカグモというのもいて、それはアシダカグモよりは幾分小さくて(それでもデカイ)、民家にはいなくて樹林や洞窟などにいるらしい。
ゴキのスーパーハンター、アシダカ軍曹ことアシダカグモ。
もし家の中で見かけたら、貴方はどうしますか?
あるいは、この軍曹について貴方ならどうします?
ある意味、ゴキをとるか、アシダカグモをとるか・・・の選択になったりして。
アシダカ軍曹の「見た目」からいって、究極の選択になるかもしれない。
1、購入してケースの中で飼い(そういう人もいるらしい)、かわいがる。
2、購入して、家の中でゴキ駆除のため放し飼いをする(アシダカグモがいる家にはゴキは来なくなるらしい)。
3、購入はしないが、たまたま家の中にいたら、そのまま放置する。
4、見た目が不気味だし、でかいのが家の中を徘徊すると困るので駆除する。
5、家にいたら嫌なので、いったんつかまえて、外に逃がす(ただし、俊敏なので捕まえるのは難しい)。
6、とりあえず、そのルックスだけでもなんとかしてくれるよう説得する(なにせ、アクの強いルックス)。
7. 自由にしていいし、同居を黙認する代わりに、人間の体には乗らないという契約を交わす。
8. 軍曹のいる家の人に、そちらでの仕事が終わったら、次は我が家にゴキ退治のために来るように伝えてもらう。
9. 相手を認め、畏怖と感謝の気持ちを持って(??)、仲良くなるように努力する。軍曹を応援する歌を作る。タイトルは「戦え!軍曹」。
10. 誰かに引き取ってもらう(他力本願) 。
ともあれ、デカイわ、不気味だわ、恐いわ・・・で、初めて家の中でこの蜘蛛を見たら、たいがいの人はびっくりするだろうとは思う。悲鳴をあげる人もいるかも。人によっては、慣れていないと恐怖の相手にも見えるかもしれない。
たとえ人間に健康被害をもたらさなく、ゴキなどを退治してくれる益虫であっても。
敵か味方か。それが問題だ。
貴方にとっては、アシダカ軍曹は敵?それとも味方?
敵とみなす? 味方とみなす?
とりあえず私は、軍曹をペットには…できなかった。
以前わが家に“巨大なクモ”を見かけて家具の隙間に隠れてしまったのを見届けて思わずゴキブリホイホイの屋根の部分を取り除いて一晩置いておきました。
翌朝みごとに捕獲されました。
・・・クモをこんな近くでマジマジと見たのは初めてでしたが、頭の部分が映画に出てくるエイリアンに似ているなぁ、と思いつつホイホイごと捨てました。今思えば気の毒なことをしたな、と思いますが・・・でもあの時はそうするしか方法がなかったかな、と。
私の記憶違いだったら、すみません。
時間の外に、ようこそ。
アシダカ軍曹がよりによって私の頭の上にいたのには、絶叫ものでした。
気づいた時は怖かったくらいでした。
まつさんの家では、軍曹はゴキブリホイホイにひっかかってしまったのですね。
私は我が家に出た軍曹は、アップでは見てませんが、そうですか、アップで見るとエイリアンみたいなんですか。
それもちょっと恐いですね。私は映画エイリアンも当初は怖かったですから。
ホイホイに捕まった軍曹を無理にはがそうとすると、足が取れてしまうかもしれませんし、何よりあのデカさ。触りたくもなければ、アップで見たくもないかも。
捨てるしかなかったというのは、よーくわかります。
この世にゴキさえいなければ、軍曹も人間の家の中に入ってくることはないのかもしれません。
やはり、ゴキブリ、許すまじ!
我が家ではおばあちゃんの言いつけで、「大きいクモも小さいクモも殺しちゃいけません」という決まりがありました。
まあ、益虫だからという事だったのでしょうが、薄暗がりで足元をカサカサと走り抜ける大きなクモは、やはり怖かったですね。
あの大きさですから、さすがに手で捕まえようとは思いませんでした。
しかし、頭に落下ですか、うん、それは確かに恐怖以外の何者でもありませんね。ご愁傷様でした。
私は蜘蛛よりも、とにかくゲジ(ゲジゲジ)がダメでした。子供の頃、トイレ(もちろん非水洗です)で用を足してると、目の前の壁に奴が!!なんかすごく遭遇率が高かったんですよね。
聞けば奴も益虫なんだとか・・・いや、でもあの脚の数、その動き、害虫にしか見えません(笑)
ましてや私の頭の上にいたんですから!
クモが益虫であることや、殺さないほうがいいということは、私も子供の頃から聞いてました。
でも、あの大きさですからね…。
あの大きさは怖かったです。
ユーチユーブでは、あのクモを素手で捕まえてる人の動画があり、「よくやるなあ」と思いました。
私には真似できないとも。
ちなちに、アシダカはゲジゲジも捕まえて食べてしまうようです。
人間の都合的にはやはりアシダカは益虫ですね。
ただ、やはり人間の頭の上に乗るのはダメダメ!
ルックス的には害虫ですね。