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隔週で刊行されているワンテーママガジン「三国志」。
これは、中国で制作されたドラマ「三国志」を毎回数話ずつ収録したDVDつきのワンテーママガジンである。
私は以前、別の三国志ドラマのビデオを全巻揃えた。そう、それはまだVHSテープの時代だった。このワンテーママガジンとは別バージョンの三国志ドラマであった。
かなりの長編で、確か全部で88話くらいあった。
今回買い続けている三国志ドラマもかなり長い。
三国志というのは、根本的にかなり長い物語である。
登場人物も多いし、エピソードも多い。なので映像化する場合は、長ければ長いほど、細かいエピソードや人物まで描くことができる。
これが映画だったりすると、とてもじゃないが長い三国志ドラマを描ききることは不可能なので、エピソードを絞って、そこに焦点を合わせて描くしかない。
「レッドクリフ」などがその良い例で、「レッドクリフ」は三国志の中の有名な戦い「赤壁の戦い」に焦点を絞った作品だった。
それでも、1本ではおさまらず、前編後編の2作になった。
「赤壁の戦い」は、三国志ドラマを制作する時に、メインにされることが多い。
というのは、三国志に出てくる著名な人物がかなり揃うからである。
孔明、周ユ、曹操、劉備、孫権、などなど。
だが、確かに「赤壁の戦い」はメイン級の戦ではあるけど、出てこない有名人物も多いのだ。それはその戦いの前にすでに亡くなっていたり、年代的にまだ登場してこない人物もいるからだ。また直接的に「赤壁の戦い」には関わっていない人物もいるし。
例えば、呂布、董卓、貂蝉、司馬 懿、姜維 、陸遜、馬超、黄忠、郭嘉など。
そういった有名人物を登場させるには、三国志ドラマは尺が長くないと、登場させられない。
その意味では、このワンテーママガジンに収録されている三国志ドラマは相当な長尺なので、有名人物はちゃんと登場させられてる。
なので、三国志ドラマというのは、尺が長ければ長いほど、楽しめるのだ。
なので、以前に別のバージョンの長尺の三国志ドラマを全巻揃えた私であったが、今回も見てみようと思い、このワンテーママガジンを買い始めた。
で、一度見始めると、続きが気になって途中でやめられないでいる。
もちろん、ストーリー自体は知っているし、「続きが気になる」とはいっても、その先の結末は分かっているのだが、キャスティングが違うし、独自にふくらませている要素もあるし、登場人物の描き方も多少違っていたりする点があるので、楽しめている。
日本でも、例えば織田信長をはじめとする有名戦国武将の生きざまは知っていても、各作品で描き方も違うし、演じ方も違うし、視点も違ったするから、同じ戦国武将を描いたドラマや映画でも何種類も見てしまうのと同じだ。
三国志の登場人物の中で私が好きなのは、孔明はもちろんだが、曹操や姜維、龐統、馬超、周瑜、呂布なども大のお気に入り。
曹操は物語の最初から出てくるが、終盤を迎える前に退場してしまう。
孔明は物語の中盤あたりからやっと登場してくる。
呂布は、序盤に大暴れするが、前半で退場してしまう。
龐統などは、出てきたかと思うと、すぐに消えてしまう。
姜維に至っては、三国志の黄昏時・・かなり終盤にならないと出てこない。
馬超は中盤になって出てくるが、ラストまではいない。
周瑜は事実上の「赤壁の戦い」の主役だが、中盤に出てきて、その寿命ゆえ、あまり長くはいない。
このように各人物は、活躍した時期が微妙に違うので、スターが勢ぞろいすることはない。
かならず、どのエピソードでも、居るスターと居ないスターがある。
長い物語ゆえ、各時期によってスターが入れかわっていくのだ。
まあ、そのおかげで飽きさせないし、またそれぞれの人物にはそれぞれの異なった魅力があったりもする。
小説などでは、劉備が主役になりがちで、一般的には三国志は劉備を主役として描かれることが多い。
孔明は劉備の軍師なので、劉備が退場した後は孔明が主役として描かれることが多い。
だが、たとえ劉備や孔明が主役として描かれていても、劉備と対立する人物も実に魅力的なので、劉備や孔明がきっかけで三国志ファンになっても、やがては読者が色んな人物のファンにもなっていってしまう。
そのへんが三国志の奥深さでもあり、面白さでもあり、魅力でもある。
なので、ボリュームがあればあるほど面白いのだ。
私が以前見た長尺の三国志ドラマはかなり細かいところまで描かれて、実に見ごたえがあったのだが、そのドラマに遜色ない尺で作られているこのワンテーママガジンの三国志ドラマも、見ごたえがあって面白い。
こちらの三国志ドラマは、序盤に大活躍する呂布が実にかっこいい。
一般的に、三国志の物語では、たとえ劉備を主役として描いても、その物語の流れを追っていると前半の事実上の主役は曹操であり、後半の主役は孔明だと言われる。
それはこのドラマでもそうで、前半は曹操を中心に描かれている。
劉備も当然序盤から出てくるが、このドラマでの序盤の劉備は、曹操視点からの劉備という感じで、底が知れなくて、どこか一筋縄でいかない人物という印象だ。
ただ、物語の流れ上、その視点は曹操であることもあれば、呂布だったりすることもあるし、孫権だったり、周瑜だったりもするし、視点が多彩に切り替わる。
そのへん、多角的な視点でこのドラマは作られている。
前述の通り、かなり細かいところまで描かれてはいるものの、割愛されてるエピソードもある。
まあ、原作が相当なボリュームなので、そのへんは時間的制限のあるドラマなので、ある程度仕方ないのだろう。
個人的には、例えば太史慈のエピソードなどは入れてほしかったかな。孫策とかわした約束をきっちり守って、兵を集めて孫策の元に帰って来たエピソードなど、私はかなり好きなのだが。まあ、このへんは制作者も泣く泣くカットしたのであろう。そう思いたい。
まあ、ともあれ。
このワンテーママガジンはまた終わっていない。なので、私はまだこのドラマは最後までは見終わってはいない。
いずれ、完結し、最後まで見終わったら、またブログのネタにするかもしれない。
とりあえず、ここまで見続けたら、もう後には引けない(笑)。
最後までつきあうつもりだ。
困るのは・・・こういうワンテーママガジンというのは、創刊当時は色んな書店で、目立つ場所に平積みで置かれるのに、いずれ巻が進むにつれ、仕入れ数も少なくなり、書店での置き場所は地味な場所になっていき、書店によってはいつのまにか仕入れなくなる場合があること。
事実この三国志のワンテーママガジンも、その道を歩んでいる気がしてならない。
いつもこの本を買っていた書店では、すでにかなり目立たない場所に置かれるようになっていってる。
このままいくと、仕入れされないような状況になりかねない雲行きだ。
事実、以前買い続けていたワンテーママガジン「ミステリーゾーン」は、いつの間にか仕入れなくなった本屋は多かった・・。買っていたのに・・(まあ、「ミステリーゾーン」は1話完結のオムニバスドラマだったから、まだよかったが。でも、三国志は違う。ずっと物語が継続してゆく作品だから、途中で本屋が仕入れをやめると、読者としては非常に困ることになる)。
そのへんは、ワンテーママガジンのリスキーなところだと思う。
特にこの三国志みたいな「続きもの」のドラマだと、途中で書店が仕入れをしなくなると、困る・・。見続けている者にとっては。
まあ、定期購読を申し込めばいいのだろうが・・。
もしかして、そのへんは、定期購読者数をふやすための戦略的なものなのだろうか。
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