BAR☆CAFE'日記

マスターの独り言を綴ります。

香川県善通寺市善通寺町℡0877(63)3443
営業時間19:30~25:00

episode

2009-09-04 00:53:20 | Episode
【ヒットマン】


思い出話しなどひとつ。


二十数年この業界にいるといろいろあります。


私が、この業界に入って間もない頃(修業時代)でした。


閉店間際に二人の女性をともなった男性が入ってきた。


男性の年齢は24、5歳、女性はクラブのホステス。


仕事上がりに飲みに来た感じでした。


男性は申し訳なさそうに“まだ、いいですか?”と、ひとこと。


マスターは優しく頷き迎入れた。


しかし…、何か違う、違和感がありました。


目は充血、血走り 顔面は紅潮していた。


彼は平静を装い、そう振る舞っていた。


しかし飲み方は凄かった。


ウイスキーのロックを水のように流し込んだ。


“全然酔わねぇ”小さく呟きながら、何杯も流し込んだ。


一緒に連れて来た女性など、彼の眼中には無かった。


彼は先を見ていたのだろう。


これからの自分を…。


うっすらと夜も明け始め、彼は“遅くまですいません”と小さく告げ、会計以上のお金を置いて店を出た。


そして、その日の午後のニュースに彼の顔写真が…。


敵対する組の組長を襲撃したらしい。


昨夜彼は極限状態だったのだろう。


ひとりで家に居ると、気が狂いそうになりそうだったのかもしれない。


もし仮に彼から相談されたら、当時の私はどう答えたであろう。


肉きゅ~

blogram投票ボタン