時々、高齢者が怒る、という放送や記事を見ることがあります。怒るのは、執着、孤独感、自己顕示欲、によるものだという記事を読みました。やっぱり年を取ると、我慢ができなくなるのかな、と思っていたのです。
そんな私が、買い物をするときに、怒ったのです。自分でもびっくりしましたが、思いがけず、「私が、買い物をしているんですよ」と販売員に向かって言っていたのです。
ずっと最初から、不躾な人だと、思っていましたが、今までなら、ぐっと我慢していたと思います。
この頃は、障害者ということもあり(ステッキを突いて、少し足を引きずって歩きます)、なかなか感じよくされないと思っていました。でも、我慢して、こんなことに怒るのは時間の無駄だから、と思っていたのです。
でも、私が買い物をしているということに対して、何の思いもなく、では、ここに記入してくださいと、私を見ないままに言った時、自分でも思いもかけず、「私が、買い物をしているんですよ」と言っていました。
相手は、驚いた様子で、私を見つめて黙り込み、「それはわかっています」といいました。私は、「もしあなたが嫌な態度をとるなら、買い物はしません、どうしますか?」というと、「買い物をしてもらうとありがたいです」といいました。
そのあとは、普通に対応したのですが、言わなければ失礼な態度ということが分からないのは、本当に驚きます。せめて、自分が販売員であるということを理解していてほしいと思います。必要な態度というものはあるだろうと思うのです。
私は病院へ行くとき、足が不自由なので、バスに乗るのが難しく、体も辛いので、タクシーに乗ります。私の行く病院は、車で1時間弱かかるので、6,000円前後かかります。
その日は、若い運転手で、気持ちよくおしゃべりをしたのですが、2つの道路があるところで、何も聞かず、高い方の道路を走りました。私は、降りるとき、「これからもまたお願いすることがあると思いますが、もう一つのほうの道路を走ってくださいね」と、これは怒らないで、冷静に言いました。
運転手は驚いた様子で、「はい、わかりました」といったのですが、こういうときは、少なくとも、どちらの道を通るか聞くものだと思います。金額としては、400円か500円違います。金額よりも、私に対する態度が、客へ対するものではないということが気に障ったのです。
この頃、こんなことが多いです。でも、あまり気にしないように、こんなことに時間や気持ちをとられるのは、もったいないと思ってきたのです。でも、最近、少し我慢ができなくなってしまったようです。
高齢者の執着、孤独感、自己顕示欲、のうち、自己顕示欲のせいかなと思います。人が自分をきちんと見ていないのに腹が立つ、ということなのかと思うのですが、こんなことに腹が立つのが、高齢者のなせる業なのでしょうか。
この頃、人が自分にきちんと対応しないということに、よく気が付くようになりました。それは、とても嫌なことです。
人は人を一人の人間として見て、誠実な態度を取るべきだと、いつも思うのです。