美しい夕焼け

美しい晩年を目指して

ちょっと疲れた75才

2024-10-30 17:31:10 | 私の日々
11月8日に75才になります。病気で足も痛むし、体も痛みます。たくさんの薬と鎮痛剤を飲み、出かけるのはほとんど病院だけ、という毎日を過ごしています。

夫が倒れ、病気になり、思わなかった日々を過ごすようになってから、それでも、将来ということを考えもせず、ひたすら毎日を生きていました。

夫が亡くなってからもう2年がたち、少し落ち着いてきたのでしょうか、この頃、気持ちにはりがありません。少し前までは、そんなに疲れたということも感じなかったのですが。

なぜかなーと思うと、やはり年を取ったせいが大きいかもしれません。体力が少しずつ無くなり、夫と話すこともなくなり、将来のことを考えると、真っ黒な画面が見えるだけです。

今は、もうすぐ100才になる母と、15才になったチャーリーと暮らしています。母もチャーリーもその年齢にしては、とても元気な様子ですが、私の病気や体調のことも合わせてみると、細い綱の上を渡っているように思えます。

妹が月に何回か泊りに来てくれて、いろいろな用事をしてくれますから、とても助かっていますが、妹も今年71才になりました。二つの家の用事をする妹の健康も考えてしまいます。

私にとっては、何も見えない未来の様子ばかり、これからどうなるのかしらと、不安が押し寄せてきます。きっとそういうことがストレスになり、落ち込んでいるのでしょう。

毎日、映画やアニメを観て、本を読み、家事も手抜きで、インターネットでほしいものを探して買い物している私は、とても気楽な老人と見えるでしようが、実は、とても悩ましい老人なのです。

人は年を取ると不幸になるよ、といった夫の言葉を思い出します。年を取ると、体も心も痛めつけられると痛感しています。

先日、免許証を受け取りに行ったら、その写真がひどく年をとって写っていたことに傷ついてしまいました。

毎年庭の柿の木に100個くらいは実がなるのに、今年は、100個青い実が落ちてしまい、取れたのは、15個ほど。それも鳥につつかれて、無残な形になり、全部捨ててしまいました。

あまり蛇が出なかった最近でしたが、今年は黒いカラス蛇が何度も庭に現れて、みんなで身を縮ませてしまいました。

もっともっといろいろな不幸がありますが、このくらいで。今は、体は仕方ないので、心に元気が戻りますように、と願っています。

この頃は絵を描くことができません。心に力がないのです。自分の心が力を持たないと何かを作るのは難しいですから。自分が何か作り出せるようになりたいと思っています。

そんな風で、今月はほとんど何も書くことができませんでした。寂しいブログを少しにぎやかにと、こうして書いています。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「自由研究には向かない殺人」

2024-10-03 15:21:37 | 本・映画


この頃、推理小説を読んでいます。この前読んだ「自由研究には向かない殺人」がとても面白かったので、紹介しようと思います。

推理小説の中には、とても魅力的な探偵が出てくることがあります。シャーロック・ホームズやエルキュール・ポワロはとても有名ですね。コーモラン・ストライクやハードボイルドのフィリップ・マーロウも私の好きな探偵です。

「自由研究には向かない殺人」の探偵は、高校生の女子です。学校の自由研究に、5年前の住んでいる町での殺人事件を取り上げたところから、この物語は始まります。

彼女は、その殺人事件に疑問を持っています。華やかな女子生徒が行方不明になり、つきあっていた男子生徒が自分が殺したといい、自殺するのです。でも、犯人といわれている高校生だった男子生徒を無実だと思っています。

彼女は、その男子生徒が自分をいじめている子供たちから守ってくれたことから、その男子生徒が殺人しないと信じています。彼は、人種などに対する偏見を持っていないということが分かっているからです。

その男子生徒の弟と一緒に真の犯人を捜します。ほんのすこしの食い違いから、真の犯人を捜していきます。

それは思っていた以上に複雑な事実が絡んでいて、事件はいろいろな方向へ飛び火していきます。そして、いろいろな人達の姿が明らかになっていきます。

真犯人が明らかになり、殺人者と思われていた男子生徒の無実が証明されて、その家族が町の人から受けていた残酷な態度が、改めて取り上げられます。

その主人公の探偵のピップの物事への真摯な態度に、心洗われるような気がしました。ピップは、世の中や人に対して、公平な姿勢で対します。公平というのは、とても難しいことですが、でも、すべての判断の基本になくてはならないものだと思います。

たいていの探偵は少々心に重いものを抱えているのですが、ピップはその重いものを前面に押し出して闘う姿が、魅力的でした。

読み終わった後に、さわやかな風が吹いたような気がしました。

作家は、イギリスのホリー・ジャクソンです。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする