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平凡な日常生活にまつわる拘り情報、写真、並びに体験談等を交えて皆さんとの交流を深めて参りたいと思います。

アルツハイマー病と診断された吾が妻

2008-05-11 12:23:05 | Weblog
痴呆症、認知症、アルツハイマーなどと言う言葉を良く耳にする様になったのはかれこれ数十年も以前の事で、当時は全く他人事の事としか認識していませんでした。その頃から年老いた従姉が アルツハイマーになりその特有な症状や凶暴性な振る舞いの怖さを知る切っ掛けとなったのですが、まさかそのどう仕様も出来ない病気に家内の身に降り懸って来るとは全く思いも寄らない悲しい出来事となりました。
彼女の日頃の繰り返す会話の内容や質問に違和感を感じる様になったのは今から3年くらい前になります。 数人の専門医に依るMRIやその他の診断で初期の認知症状を患っている事が認定されました。 当初は症状の進行を遅らす為の薬を処方され、以後現在では二種類の薬を毎日服用しておりますが、果たしてその薬の効果がどの程度影響しているかは定かでは有りませんが、現在でも意識が通じている事からそれらの薬の効果を信じています。 然しながら、体力の減退は日増しに目に見えて毎週3回のリハビリを続けているにも拘らず、現在では自分の身体を支える体力すら無く真っ直ぐ立ち上がる事も出来なくなりました。 時々意識が朦朧(もうろう)として言語障害の兆しも感じられるまでになりました。 ごく最近までは自分で食事を食べる事は可能でしたが、箸やスプーンを握る力も衰えてか、手が震えてよく食べ物を溢すようになりました。日頃の日常生活で当然のように出来ていた事、常識として考えられて来た事などが彼女には最早不可能にさえなって来ました。自分の取るべき動作が次の動作に働く能力、機能に欠けて一々指示されないとどうして良いか分からない状態なのです。例えば、朝起きて歯ブラシで歯を磨いた後口を濯ぐ事など、当然の動作が言われないと出来ないのです。
元気だった頃の彼女は健康の為にと毎朝早く6時に開店するフィットネス センターに共に通っていました。実に友好的、話し好きのお節介焼きで、積極的な性質の持ち主でした。 若かった頃から活花に興味を持ち教授の資格を取得。 その他、日本人形作り、編み物、チャイナペイント等の手芸にも興味を持ち活動的な女性でした。
長年暮らしたロスアンゼルスで引退し、老後生活をこのラスベガスに夢を託して新築の我が家で第二の人生を歩み始めやっと此方の暮らしに慣れてきた矢先の事でした。 
彼女が認知症と診断されて以来、私達の生活習慣が少しづつ変化して来ました。 同じ年に今度は彼女の右股関節に痛みを感じるようになり診察の結果、股関節の部分を切断してステンレスステイ―ル製の金具に置き換える手術を行いました。一般的に行われる手術なので心配は有りませんでしたが、完治するまでには半年から1年半くらい掛かると説明されていました。手術後2週間目から早速毎日のリハビリを続けながらの病院生活が1ヶ月続き、以後ずーっと毎週リハビリを続けて現在に至っていますが、彼女の認知症状が禍してリハビリを続けていても自ら良くなりたいと思う意志 (遣る気持)が無い為に、一向にリハビリの効果が現れないで良くなるどころか、益々筋肉が衰弱して行くばかりで、現在では真っ直ぐ立つ事すら出来なくなって来ています。
普通ならば股関節の手術後のリハビリで今では歩行が完全に出来る状態になっている筈でしたが、其処まで達成する事が出来ないまま認知症状の影響を受けて遂に元気で歩行できる日を見る事は適えられませんでした。 良く耳にする事で認知症の患者が夜昼と無く徘徊して道に迷う、又は狂気的に暴力を振るうなど聞かされますと、付き添いの介護人は大変な労力を強要される辛さは想像する以上に大変だと思います。 その点、私の家内は以前の性質に似合わず大人しく従順ですが最早自分の力で我が身を支える事も生理上の管理も不可能な状態になっています。 今までに数多くの体験話やテレビ番組で紹介される放送などは見逃さないで見て参りました。 このアメリカと比較して見ますと介護施設の内容は日本の方が遥かに充実していて素晴らしいと思います。日本での 施設に於ける色んなサービスはきめ細かく親切です。 私達には子宝に恵まれませんでしたので夫婦二人暮らしの生活で喧嘩をしながらもお互いに助け合って行くしか有りませんでしたが、現在に至っては私が総ての家事を余儀なく勤める様になりました。 介護の総ても私が出来る範囲の事は賄っております。共倒れに成らぬ様に健康維持には充分注意を払っています。 
私と同じ境遇の方々のご体験やご忠告など是非とも受け承りたいと思いますので、ご苦労なさっておられる事何でもお聞かせ下さいませ。 猶、私は決して皆様の同情を乞う積りは毛頭ございませんのでご了承お願い致します。飽くまでも体験談の一こまに過ぎず、語り合う事で少しでも気持ちが癒される事を願っての事です。 又お訊ねになりたい事がございましたらご遠慮なく申し付け下さい。色んな情報交換を願っております。