Hirokaz' Diary

Ondangwa Life in NAMIBIA

停電の恵み

2006-11-23 19:38:15 | Weblog
 先週末、夕方6時から停電しました。これから夕飯を作ろうと思っていた矢先なので、やる気が失せてしまいましたが、なんとか明るいうちに作ってしまわないと、あとがやっかいなので、がんばってやりました。以前にも、このタイミング(これから夜というのに)で停電し、戻ってきたのが夜11時ごろだったので、今回もそんな感じかなと思いました。別に激しい雨や落雷があったわけではなく、何かのメンテナンスのような感じです。
 あたりが暗くなってくると、隣の女子寮から壁越しにSOSコールが…。「ライトを貸してください。勉強したいから」-「勉強」というのは明らかにウソです。ちょうどホームウィークエンドだったので、ほとんどの寮生は自宅に帰っているのですが、数名の生徒は寮に残っていました。こちらも予備はないと突き返して、しばらくすると今度は「カッターを貸して!」と叫んできました。理由を聞いてみると、大きなロウソクを手に入れたけど、砂にさすと倒れちゃうから短くしたいとのことでした。カッターを貸してあげると、ようやくうるさいくらいのヘルプコールがおさまりました。
 結局、暗い中、ロウソクと懐中電灯で食事をしました。まあ、水が止まるよりはよっぽどましです。この地域全域の停電なので、せっかくのチャンスと思い、外に出てみると、案の定、星がきれいに輝いていました。鮮明な写真でなくて申し訳ないけど、特に、逆さまに昇ってくるオリオンは圧巻です。ちなみに左下の明かりは私の住宅です。南半球では日本で見るのと違って、すべての星座が逆立ちしています。気持ちいい夜風に吹かれながら、しばらく星空を眺めていました。
 停電でいちばん気になるのは、冷蔵庫です。回復次第でダメージが異なります。特に土曜日なんて、1、2週間のまとめ買いをする日なので、ちょうど冷蔵庫はぎっしり状態でした。なかなか回復しないなぁと思いながら、夜11時頃床に就きました。夜中に起きるたびに、電気が戻ってきたかなと確認しましたが、一向に戻ってきませんでした。
 結局、戻ってきたのは翌朝6時頃でした。12時間も止めるとは…最長です。冷蔵庫の中のものは何とか無事でした。しかし、今度は水道が止まっていました…またかいっ!

職員闘議?

2006-11-23 19:30:56 | Weblog
 「MINI STAFF MEETING」と名付けられたこの会議は、月に2、3度くらい行われます。しかも、計画的な日時の設定もなく、予告なしで突然始まります。普段は授業がすべて終わった14時から行われますが、今はテスト中(1日2教科でセッション1が8時から、セッション2が11時からのテストです)なので、今日の場合13時から始まりました。
 しかし、この会議、日本のような職員会議を想像していてはいけません。はっきり言って腹がたってきます。最初、今回だけかなと思っていたら、毎回同じです。何かというと、最たるものは「時間」です。2~3時間は平気でぶっ続けで行われます。「どこがMINIなの?」と言いたいです。しかも、時間が最悪です。13、14時から2~3時間ですよ。それまで、授業やテスト監督など仕事をしているんですよ。わかりますか?そう、昼ご飯を食べていないのです。こちらの人たちの感覚はどうなっているんでしょうか?腹もへっているし、ほんと勘弁していただきたい…。
 原因は、いろいろ考えられます。まず、日本のような上役での企画案がなく、その場で一から話し合うのです。「これについてはこう考えているんだけど、どうかな」みたいな素案がないのです。これは会議に時間がかかる最たる原因になっていると思います。先日の会議なんて、新しくイギリスから寄付された3台のパソコンをどこに置くか、の話し合いだけで1時間以上もかかりました。2つ目に、司会者がいないということ。全体を取り仕切る人がいないと、スムーズな話し合いはできません。3つ目は、言いたいことだけは主張するけど、聞く姿勢がまったくないということ。だから、いつも口げんかみたいになります。この激しい討論でストレスを発散しているみたいな感じさえします。こんな話題で何もそんなに熱くならなくても…と思ってしまいます。
 結局、いつも何の結論も得られないまま会議は終わります。いったい今までの話し合いは何だったの?って感じ。このごろ、途中からどうでもよくなってきちゃって、ほどんど聞いていません。いつの日か、こんなの時間の無駄だと反論しちゃうかもしれません…。
 あっ、写真は全然関係ないけど、最近の私の部屋のようすです。蚊帳がつきました。頻度は少ないと聞いているけど、いちおうマラリア対策です。

恵まれてる?

2006-11-23 19:25:33 | Weblog
 写真は、先日、イギリスから寄付されたパソコンです。今回3台も届きました。中古と聞いていたのですが、この国では最新モデルです。
 「パソコン教室にクーラーが完備されていて、生徒用のパソコンでWindowsXPが動いている。それぞれのパソコンが無線LANで結ばれていて、サーバーホストのプリンタを共有している」…アフリカの途上国の学校で、この環境設備というのは信じられますか?私立の学校ならまだしも、公立ですよ。都市部の学校ならまだしも、地方ですよ。でも、これが私の学校です。
 確かに、貧富の差があったり、教科書が全員分なかったり、教室の修繕が進まなかったり、紙やインクなどの消耗品費が十分でなかったり、まだネット回線がなかったり(近隣の学校にはネットが入りはじめています)と、いろいろ問題はあるけど、私の学校は(というかナミビア全体が)かなり恵まれていると、つくづく思います。(隊員、必要ないんじゃないかな?)
 でも、言えるのは、見せかけだけの入れ物(設備)なのです。いわゆる先進国風なのです。それを生み出したわけでもないし、扱ってきた歴史もありません。ダイアモンドやレアメタル鉱山のおかげで、国全体としてはお金があるので、どんどん先進国の技術が入り込んできます。その結果が、現場が扱いきれずにいる、あるいは扱い方を知らない状態なのです。理科室の備品をとってもしかり、IT技術をみてもしかり、パソコンの学校への導入についてもしかり、なのです。だから、この国には、先進国の便利な技術を根底から理解している人材と、その普及に携わり、メンテナンスや工夫した使い方ができる人が必要なのだと、強く感じます。
 ところで、パソコン教室にクーラーを取り付ける工事はあっという間に終わったけど、私が使っている電話回線を直してくれるのはいつの日だろう?