梅雨明けを待って7月22日から待望の石鎚山に登る。山上でのご来迎を拝し、これを撮ることを期待しての山行であったが、今回もこれを適えることはならなかった。
兵庫の自宅から凡そ10時間を要し、午後4時に登頂できる。山上はガスに包まれ、天狗岳がガスに見え隠れしていたが、徐々にガスが治まり、周囲への眺望も展開し、山上の景色と撮る。
18時54分50
夕食の際、食卓を同じくしたお二方、一人は地元から何十回の石鎚登山の経験の主、他の一人は山口県からのカメラマン、両者からそれぞれ興味ある話を多々聞くことが出来る。
夕食後にはオレンジに色付く夕焼けの光景を見て、明朝への期待が募るばかりであったのだが…
19時22分04
翌23日は夜半から外に強い風の音を聞いていたが、待ちきれず午前4時には外に出る。しかし、山上は猛烈な勢いで吹き上げるガスの中にあり、天狗岳が時折暗いガスの中に瞬時にしか見えない気象である。
ガスの中に天狗岳の祠が見える:04時56分31
何度も山荘へ退避を繰り返し、気象の好転を持つが時間だけが経過し、日の出の時刻を過ぎてもガスの勢いは衰える兆しがない。
午前6時になって石鎚神社で神職から神妙に朝拝を受けてから、朝食をとる。
変化のない状況の中で気が付けが足元の岩間に咲く花に気づく。石鎚を30年撮り続けていると云われるカメラマン福島氏に花の名称を「イシヅチボウフウ」と教えていただく。
岩間に咲くイシヅチボウフウ、花に付くコガネムシ色の昆虫には後に画像処理の際に気づく:7時47分21
岩壁の突端に咲く色違いのイシヅチボウフウ:7時46分48
ガスが幾分治まって見晴らしが良くなった午前8時頃になって天狗岳に攀じ登る。足腰の衰えた我が身には厳しいものではあるが、一昨年に経験しているので要領よく運ぶ。
ここからの周囲への眺望は素晴らしい、中でも迫力があって一番のお気に入りは、ここから弥山への見返りの構図である。ここに立てば神社や山荘が峻嶮な頂の狭いスペースに建っていることを改めて眼にする。
08時36分42
下山道ではガスの切れた石鎚山及び左に二の森が良く見えている。
11時40分09
今回も石鎚の日の出の光景はお預けとなったが、早朝の山上に身を置くことに格別の感動を覚え、朝の霊気に憑かれた我が心は狂い、またの山行きを思案して止むことがない。
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