【2017.12.30】
「年代物の測定器らしきものが有るが要りませんか?」と知人からメールが届いたのは、12月26日の夕刻だった。
メールに添付された写真を見た瞬間に、血が騒ぐのを感じた。
添付された写真は、横河電機製作所のホイートストンブリッジで、型番がTYPE2755と言うものだった。
「是非とも使ってみたい、譲ってくれ」と返信するまで僅か数分だった。
<ホイートストンブリッジ>
電気回路の中でも、直流回路を学習する時に必ず登場する回路で一つの関門と言える。
この回路の机上実験を行って見ようと考えていた矢先に今回のメールが届いたことは驚きであった。
回路図は下の図で、P×R=Q×Sの状態を平衡した状態と言い、この時検流計Gに流れる電流は0となる。
<検流計Gとは>
微少電流を検知する計器で、ガルバノメータ(Galvanometer)と言う。
「G」はその頭文字である。
下の写真が、今回入手したホートストンブリッジの指針式のガルバノメータでスケールの中央が0になっている。
<机上実験開始>
以前から一度は試して見ようと考えていたが漸く実現の運びとなった。
実験の方法はブレッドボードを使って、上の回路図のP、Q、Sに100Ωの固定抵抗を配置し、Rに1KΩの半固定抵抗を取り付ける。
検流計Gには、手持ちのラジケーターを使用する。
電源電圧はDC3Vとして、ラジケーターの振れが0になる様に半固定抵抗を調整する。
ラジケーターは、センターメーター式ではないから、左端の0目盛りが調整点となる。
メーターの振れが0になった状態が、平衡状態でこの時の半固定抵抗の値が100Ωになる。
実際の実験風景が下の写真で、抵抗値は99.6Ωを示した。
<TYPE2755での測定>
今回入手したホイートストンブリッジで1Ωの抵抗の測定を行ってみた。
測定結果は1.006Ωだったが1000分の1までの測定精度には驚いた。
MULTIPLAYダイヤルが倍率で、その他のダイヤルは測定辺ダイヤルと呼ばれる。
それぞれの測定辺ダイヤルの指示値の和に倍率ダイヤルの指示値を掛けた値が抵抗値(Ω)である。
上の写真が、今回の1Ωの抵抗の測定結果である。
<交流ブリッジ回路への展望>
今回は、抵抗を使った直流回路での体験だったが抵抗をインピーダンスに置き換えた「交流ブリッジ回路」と言うものが有る。
今回の体験が「交流ブリッジ回路」の理解を深める機会となりそうであるが、まだまだ先の話である。
年明けの1月4日まで7連休だ。
お神酒をあげながら、ゆっくり考えてみたいものだ。
そして、いい機会を与えてくれた知人に感謝だ。
ありがとう。
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コメントをありがとうございます。
今回の計測はホイートストンブリッジ以外では行っていません。
抵抗値が小さくなると、テストリードの抵抗値も無視できなくなりますね。
機会があれば、高精度のマルチメーターでの測定値と比較してみたいと思います。
因みに、ホームセンターの「吊るしもの」のデジタルテスターでは、1,3Ω~1.4Ωと表示されました。
コメントをありがとうございます。
読書百遍、私も同じです。
難解な数式は、すっ飛ばして読むせいか何度読んでも理解できないことばかりです。
ですから私のブログには数式は殆ど入れる事ができません。
机上実験の様子や結果についての内容が主体です。
私は、きっと今後も変わることは無くこの調子でブログを書き続けるでしょう。
7連休、ゆっくり休みます。
またお立ち寄りください。
読書100遍、よく読もうと存知ます。
ガルバノメーター・ヴィンテージを
手に入れなさったのですね!
7連休をゆっくりお休みして、楽しんでください。
また、伺います。
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また、伺います。