「ビッグデータベースボール」
トラヴィス・ソーチック著、桑田健訳、角川新書、2019年7月
2013年、それまで20年連続負け越していたMLB、ピッツバーク・パイレーツが、
データ活用によってプレーオフ進出を成し遂げるまでの軌跡が描かれています。
「マネー・ボール」は2000年代前半のアスレチックスの取り組みでしたので、
それから10年以上経過しています。
そのためデータ活用も大きく変わっており、
「マネー・ボール」のアスレチックスは、どちらかというと従来から取れていたデータの見方を変えたものでしたが、
「ビッグデータベースボール」のパイレーツは、いままで取れていなかった新しいデータ、
特に3次元のデータを取って分析・活用しています。
・打者の打球の方向を分析した極端な守備シフト
・投手の手元を離れてからホームプレート上に達するまでの投球の動きを撮影しデータ化する「PITCHf/x」
・際どいコースの投球の判定に影響を与えるキャッチング技術「フレーミング」
・奪三振数や与四球数など投手自身に責任があるデータに絞った指標「FIP、xFIP」
・先発投手4人制
・ゴロを打たせる投球術(ツーシームなど)
・選手の総合的な評価資料「WAR」
など。
日本の野球でも昔から行われていることもありますが、
データに基づいて、組織的に行ったところが違うのでしょう。
新書を読み進めていくうちに、
「どこかで見聞きしたことのある話ばかりのような気がする」
という印象を持ちました。
家の本棚を確認すると、単行本を購読済でした(2016年3月出版)。
今回改めて両方を読み比べたところ、
違いは最後の選手の経歴、あとがき、解説程度で、他は同じのようです。
時々こういうことがあります。。
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