国鉄があった時代blog版 鉄道ジャーナリスト加藤好啓

 国鉄当時を知る方に是非思い出話など教えていただければと思っています。
 国会審議議事録を掲載中です。

ヘッドライトの話 第2夜

2015-11-06 22:42:25 | 国鉄思いで夜話
みなさまこんばんは、今日も少しだけヘッドライトに関するお話をさせていただこうと思います。
国鉄型直流電車と交直流電車の見分ける簡単な方法はヘッドライトの有無で判別できるという方がいます。
これは間違っていないのですが、実は昭和40年頃までは151系【181系】にもヘッドライトは頭にも付いていました。
実は、頭上のヘッドライトがなくなったのは、昭和41年の12月の改正で中央線を走り始めた特急あずさの誕生に由来します。

画像Wikioedia

中央線というのは電化を想定したトンネルを掘っていなかったからなのか、狭小なものが多く181系は天井が低いのでパンタグラフに関しては折り畳み高さをクリアできたようですが、運転台のヘッドライトが支障することがわかりました。
そこで、特急あずさ運用に入る特急電車に関してはヘッドライトを撤去することになったのですがそうすると、「特急とき」と「特急あずさ」で別々に編成を用意するのは無駄なので「特急とき」の編成も頭上のヘッドライトを外すこととなりました。
もちろん、後継の183系も同様の理由で頭上のヘッドライトは省略されました。

ただ、485系が何故ヘッドライトを撤去されなかったかというと、最初から181系よりも床面が高くなり、運転台も閊えて、中央線には入れないためです。上記の181系と連結器のカバー付近を比較していただくと、よく判るのですが、クハ181では段差があるのに対して、クハ481は面一(つらいち)となっていることで床面の高さが違うことが理解していただけると思います。
他にも、側面の赤いラインが、下図のような違いがありました。



上が181系、下が485系の先頭車付近のイメージいずれもボンネット車をイメージ

画像Wikioedia

なお、余談ですが151系時代に運転台上部に設けられていた紫色のウインカーは運転中交互に点滅したという記録が残っています。
なお、このウインカーですが、東京に残ったグループは運転台上部のライト供に撤去されましたが、関西に転属したグループは結構遅くまで残っていたようで鉄道ファン1976年1月号のこだま形電車特集のP83の「うずしお」号の写真ではウインカーランプが残っているのが確認出来ます。

下記画像は、川崎重工に保存されている、クハ151で連結器部分も小型の連結器だった頃のイメージに復元され、ヘッドライトのカバーも撤去されています、惜しむらくはウインカーが復元されていない点でしょうか

画像Wikioedia  

2019/4/18一部文言を追記しました


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