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みなさま、こんばんは。
中々、進まずにごめんなさい。
今年は、例年にない暖冬とかで、冬であることを忘れさせるような天候が続いています。
東京の方では、桜が既に咲いたとか・・・・。
さて、肝心の餘部物語ですが、やっと作業に入ったところですよね。
それでは、今夜も餘部物語始めたいと思います。
> 頭に白いものが目立つ年配の人夫がいかにも恨めしそうに話すのでした。
> 猫尾は、少しむっとしましたが、そうも言えず、慌ててタバコをもみ消すと、他の人夫たちと一緒に、草刈を始めるのでした。
草刈といっても今のように、機械で刈り取るわけではなく、手と鎌を使って刈り取るのですから当然時間がかかります。
時々、「ああ、腰が痛い。」
そんな、悲鳴ともつかない声が聞こえてきます。
そりゃそうでしょう、屈んで中腰のような形での作業を強いられるわけですから、腰が痛くならないほうがおかしいのかもしれません。
それでも、勇二は力もあるので、草むしりの仕事などでは大変重宝するのでした、また、勇二は我慢強くて黙々と仕事をするのです、実際、勇二の担当している付近だけは、概ね刈り取られて居ました。
猫尾は、勇二の仕事ぶりに感心しながらも、一番若い「さとし」の動きが気になりました。
「さとし」の動きが鈍いのです、というよりも、やる気がないように見えるのです。
動きが緩慢で、一番若いにもかかわらず、一番年配の西山よりも作業のスピードが遅いのです。
「西山」は、今年50歳の初老の人夫でしたが、色々な現場を渡り歩いた男で、肉体労働で鍛えた体は、とても50歳に思えぬものでした。
猫尾は少し気になって、「さとし」に声をかけるのでした。
「さとし、調子が悪いのか?」
「いや、そんなことねえ。」
さとしが、少しだけ作業の速度を早めます、しかし、しばらくするとまた作業スピードが落ちるのです。
「さとし、しんどかったら仕事休むか?」
猫尾が少し怒気を含んだ口調で話し掛けます。
「親方、本当に大丈夫ですから。」
しかし、その言葉にも元気がありません、猫尾はさとしに話し掛けることにしました。
「さとし、昼の休憩時間にでも俺のところに来るんだ。」
そう言い残すと、猫尾は再び鎌を持って、皆と同じように草刈を始めるのでした。
10時の小休憩を挟んで、12時。正午のサイレンが餘部のに響きます。
猫尾は、作業員に休憩を命じるのでした。
「よし、みんな休憩だ。」
そう言うが早いか否か、弁当を食べ始めるのでした。
誰かが、叫びます。
「さとし、茶をもらって来い。」
中堅どころの人夫が言います。
さとしは、返事をしないまま、薬缶を手に持つと、プレハブで出来た詰所に茶を貰いにいくのでした。
そんな顔も、」どことなく疲れたような顔をしているのを猫尾は見逃しませんでした。
やがて、戻ってきた「さとし」は、茶の入った薬缶をもとあった場所に戻すと無言でそそくさと一人隠れてしまいました。
いよいよ、何かあると感じた猫尾は、そっとさとしに声をかけようとしたのですが・・・・
この続きは、また後ほど書かせていただきますね。
中々、進まずにごめんなさい。
今年は、例年にない暖冬とかで、冬であることを忘れさせるような天候が続いています。
東京の方では、桜が既に咲いたとか・・・・。
さて、肝心の餘部物語ですが、やっと作業に入ったところですよね。
それでは、今夜も餘部物語始めたいと思います。
> 頭に白いものが目立つ年配の人夫がいかにも恨めしそうに話すのでした。
> 猫尾は、少しむっとしましたが、そうも言えず、慌ててタバコをもみ消すと、他の人夫たちと一緒に、草刈を始めるのでした。
草刈といっても今のように、機械で刈り取るわけではなく、手と鎌を使って刈り取るのですから当然時間がかかります。
時々、「ああ、腰が痛い。」
そんな、悲鳴ともつかない声が聞こえてきます。
そりゃそうでしょう、屈んで中腰のような形での作業を強いられるわけですから、腰が痛くならないほうがおかしいのかもしれません。
それでも、勇二は力もあるので、草むしりの仕事などでは大変重宝するのでした、また、勇二は我慢強くて黙々と仕事をするのです、実際、勇二の担当している付近だけは、概ね刈り取られて居ました。
猫尾は、勇二の仕事ぶりに感心しながらも、一番若い「さとし」の動きが気になりました。
「さとし」の動きが鈍いのです、というよりも、やる気がないように見えるのです。
動きが緩慢で、一番若いにもかかわらず、一番年配の西山よりも作業のスピードが遅いのです。
「西山」は、今年50歳の初老の人夫でしたが、色々な現場を渡り歩いた男で、肉体労働で鍛えた体は、とても50歳に思えぬものでした。
猫尾は少し気になって、「さとし」に声をかけるのでした。
「さとし、調子が悪いのか?」
「いや、そんなことねえ。」
さとしが、少しだけ作業の速度を早めます、しかし、しばらくするとまた作業スピードが落ちるのです。
「さとし、しんどかったら仕事休むか?」
猫尾が少し怒気を含んだ口調で話し掛けます。
「親方、本当に大丈夫ですから。」
しかし、その言葉にも元気がありません、猫尾はさとしに話し掛けることにしました。
「さとし、昼の休憩時間にでも俺のところに来るんだ。」
そう言い残すと、猫尾は再び鎌を持って、皆と同じように草刈を始めるのでした。
10時の小休憩を挟んで、12時。正午のサイレンが餘部のに響きます。
猫尾は、作業員に休憩を命じるのでした。
「よし、みんな休憩だ。」
そう言うが早いか否か、弁当を食べ始めるのでした。
誰かが、叫びます。
「さとし、茶をもらって来い。」
中堅どころの人夫が言います。
さとしは、返事をしないまま、薬缶を手に持つと、プレハブで出来た詰所に茶を貰いにいくのでした。
そんな顔も、」どことなく疲れたような顔をしているのを猫尾は見逃しませんでした。
やがて、戻ってきた「さとし」は、茶の入った薬缶をもとあった場所に戻すと無言でそそくさと一人隠れてしまいました。
いよいよ、何かあると感じた猫尾は、そっとさとしに声をかけようとしたのですが・・・・
この続きは、また後ほど書かせていただきますね。
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