鉄道の旅なので移り変わる景色を期待して臨んだのだが、認識不足だった。
駅周辺を除けば見渡す限り湿地帯に潅木か、やや背の高い木々が茂っているだけであった。亜熱帯雨林が大きく広がっていた。
駅周辺の民家はこんな風だった。民家も貧しさを表しているが、鉄道の線路はこの写真のようにゆがんでいるところが多くて列車は船が左右にローリングしているように常によく揺れた。線路は素人目にも簡単な施工で、しかも磨耗が激しい。補修しているのだろうか・・・
貧しい国には鉄道に多くを投資することはできないのだろう。
横揺れに耐えて8時間、夜の9時ごろサンホセについた。駅は改札などなくてプラットホームに降りたらすぐ反対側に屋根つき野外食堂が並んでいた。ここで乗客は遅い夕食をとっていた。
私たちはホテルへ直行。泊まったサンホセのホテルは4人部屋一人1泊素泊まり20ボリビアーノス、約300円!これでもサンホセでは2番目くらいにいいホテルだそうだ。物価の安いのに驚く。
写真はロボレの宿屋。
部屋にはシンプルなベッドが2台あるだけ。トイレシャワーは別棟にある共同のを使う。
シャワーはサンホセもロボレも当然水。
部屋に天井はない。スレート屋根の下に直接裸電球がぶら下がっている。
厳しい環境の中、私はどこでもよく眠れた。幸せなことだ。
日本の戦後すぐの頃(多分)のような状況が今、ここにある。
そんな中、慰められたのはサンホセの教会前ではしゃぎまくる少年たち。カルナバルの恒例お墨付き水風船投げに打ち興じていた少年たちはしばらく私たちと友好的に(私たちに水風船を投げつけないで)冗談を言い合った。
手に手に持っているのは水風船。みんな得意になって飛ばし合いを披露してくれた。
屈託のない子ども達の笑顔が今も甦る。
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