アリ@チャピ堂 お気楽本のブログ

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ゴールデン・マン ハヤカワ文庫版は傑作集

2010-09-12 12:49:33 | フィリップ・K・ディック
ハヤカワ文庫SFの傑作集3は「ゴールデンマン」

1992年ハヤカワ文庫SF初版


浅倉久志他訳 サンリオSF文庫 1984年
「はじめに」 マーク・ハースト 浅倉久志訳
「まえがき」 フィリップ・K・ディック 浅倉久志訳
「ゴールデン・マン」友枝康子訳
「リターン・マッチ」 友枝康子訳
「妖精の王」浅倉久志訳*
「ヤンシーにならえ」 小川隆訳
「ふとした表紙に」小川隆訳
「小さな黒い箱」 浅倉久志訳
「融通のきかない機械」 友枝康子訳*
「作品メモ」 フィリップ・K・ディック 浅倉久志訳

*印はサンリオ版から訳者が変更されている

2008年ハヤカワ文庫SF新装版初版


この版では「ディック傑作集」とのみ表記され「3」という数字が省略された
映画公開に合わせた原作本として「3」を再販するついでに
他の作品集まで売る元気が出なかったのか・・
もともとが“The Golden Man”1冊で編集されていたのだから
「3」「4」はペアで書店に並べてほしい・・し並んでいたかな
じゃあ、「1」「2」のザ・ベストまでは売る気にならなかったのか
うがち過ぎな感じではあるが気になる

この版には、「ゴールデンマン」の映画化作品
「ネクスト」(ニコラス・ケイジ主演)の公開を受けて
「ネクスト・チャンス―ディック原作最新映画をめぐって」(SF評論家・高橋良平)という一文が追加されている
ディックの小説の映画化といえば「ブレード・ランナー」が最も評価が高い
コアなディックファンが彼の独特の世界観、プロットを映画化しようと試み、成功し、そして失敗し
その裏話的な経過が分かり面白い

原作と言っても映画とは世界背景やミュータントの扱いなど
跡形もなく書きかえられている
ディック原作とする意味は何だろう
ゴールデンマンのとても大切な能力、小説ではそれこそがプロットとなっていた
それはまったく省略されている

この「ゴールデンマン」日本での登場は意外と古い
それはまた明日

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