Linの気まぐれトーク

映画と小説の観賞日記

映画『沈黙のパレード』

2022-10-21 16:25:00 | 映画



小説は2度読んでいるし、ガリレオシリーズは配信で楽しんだ。
でも、〈映画館へ行く〉という行為がやめられない。
プチソロ活の雰囲気も少々、ランチに何を食べようかと思うのも、初めだけとは思いつつもドキドキする。







フードコートで特売の豚焼きそば539円。
長田本庄軒というお店。
写真慣れしていなくて手ブレ(笑
時間までアイスコーヒーいただきながら、
『一橋桐子(76)の犯罪日記』を読む。
これは土曜ドラマの配信観ていたら面白くて、小説で先走ろうという魂胆だ。

さて、映画。



ガリレオ先生は相変わらずイメージを崩していないし、北村一輝の草薙も、柴咲コウの内海薫もそのまま。
ミステリで人間的に老いることは御法度なの?
謎解きがメインだから。
でも、さすがに小説を2度も読んでいるので、先が読めてしまうのはどうしようもなく。
映画化するの早すぎませんか?
もう少し忘れてからにしてほしかった。
(先に読む方が悪いのか)

個人的には酒向芳が出色だった。
『検察側の罪人』で強烈な悪人顔を見せられ、その影響を引きずっていたら、どんでん返しくらってしまった。
ミステリ映画になくてはならない俳優だ。
こういう驚きは映画ならではかな。
映画と小説は別物、ミステリでも近い将来、きっとそうなるだろう。

映画化するなら、キャラクターを独り歩きさせ、思い切り人間的にするのも一案か。
小説の東野ファンを安心させないためにも。

夏の思い出

2022-10-21 10:22:00 | 日記
この夏や何とか越せた老い二人

          三郷市 村上 邦保

10月9日付朝日俳壇を音訳していて、ふと目に止まった一句。

暑い夏だった。
それだけでも耐え難いのに、小学生3人と幼児園1人の孫の面倒も頼まれた。
お嫁さんは気を遣って留守家庭保育や幼児園の預かりを利用してくれるが、
ばぁばの家のお泊まりや会食は、子供にとっては楽しい行事だ。
いやとは言えない。
夏休みはなにかとイベントも多く、やっと乗り越えた、それが正直な感想。

年寄りにとって、子どもを預かるのは重労働、それを我が身のことになってやっと気づいている。
子育て時代は、どうしてヒマな姑が子守りを嫌がるのかわからなかった。
ひたすら預かってもらえないことを恨んでいた気がする。
だから弱音は吐かないけれど、子守りはしんどい!(ここでしか言えないけれど)

その夏も何とか終わった。
そして厳しかった残暑が収まると、一気に寒くなった。
あれ、〈涼しい〉がないような。
体が急な気温低下に慣れていないだけなかな。





ボーイズ ラブ

2022-10-20 07:22:00 | 読書
最近、妙に気になっている。
先日(13日)の読書会で扱った『玄鳥さりて」は表向き〈友情〉の話になっているが、読後の率直な感想はボーイズラブだった。
時代小説独特の筆致と描写で、読む動画のようにわかりやすい。
年配層がハマるのもわかる気がする。
氷室冴子や萩尾望都の漫画は鼻で笑う層も、同じものに心躍らせているのでは、とふと思う。

それはともかく、昨日読み終えた小説は気鋭の社会学者の書いたものだが、これも爽やかなボーイズラブだった。





元芸能人で謂わばジャニーズ系の港クンと、普通の若者のヤマトくんの織りなすアムステルダム物語だ。
ラスト近くに、こんな一節がある。

「薄明っていうんでしょ」
「空のことですか」
「そう、夜明け前の、空がほのかに明るく見える状態のこと。今って、夜でも朝でもないんだって。」(略)
「僕、こういう時間、好きじゃないんだよね。はっきりすればいいのにって」
「僕は嫌いになれないです。だって、白か黒かつけられないことって、世の中にたくさんあるじゃないですか。それこそ男が好きとか、女が好きとか」

丁寧語で話している方がヤマトくん。
それに対して港クンはこう答える。
僕は君が好き、君は僕が好き、それでいいじゃん、と。

男とか女とか、もしかしたらものすごくカテゴライズされた世の中に、我々は住んでいるのかも知れない。
自分が何者かさえ、よくわからない時があるのに。
そういえば『女の一生』(伊藤比呂美)にあったっけ。自分がわからないという質問者に、「朝起きたら、まず朝ごはんに何を食べたいか考えるの。そこから自分がわかってくる」と。
名言だと思う。
生きているって、まず食べることだものね。
自分って?と悩むより、私は誰が好きなのかを考えよう。
こんなこと、70年生きていてもわからないんだから、本当にイヤになる。

寒くなった。
夜明けも遅くなった。
今朝の薄明。



ちなみに10日前は



きっぱりと冬が来る日も遠くなさそう。


映画『耳をすませば 実写版』

2022-10-19 14:27:00 | 映画
10月14日公開。


映画館は7月の『ジュラシックワールド』以来なので期待も大きかった。

ジブリのアニメ版を子供部屋の小さなTVで観たのは20年以上前だ。
当時はまだ児童文学の夢を捨てきれず、私も書くことに悩んでいたっけ。
通っていた中部児童文学会ではダメ出しばかり、才能ないなぁとめげていた。
今から思えば夢があるだけマシだったし、才能はなくて当たり前だったのだが。

アニメの『耳をすませば』は、ジブリ好きの次男が買ったDVDで観た。
読書好きの主人公・雫が住むのは狭い集合住宅。図書館司書のお父さんは立花隆が声を吹き替えていた。
生活感に溢れ、それが自身の過去を見るようで、つい入れ込んでしまったのだ。
ちなみに相手役の聖司は高橋一生(声)、バイオリンを弾く。
小説(物語)を書く雫を応援し、10年後の再会を約束して話は終わる。
実写版はその続きなのだろうか。

実写版の雫は清野菜名、聖司は松坂桃李。
雫は東京で売れない小説を書きながら編集者、聖司はイタリアでプロのチェリストを目指している。
テーマは遠距離恋愛に変わってしまっている。
ルームシェアする友人なども登場し、映画というよりドラマ風。
マンガが原作で、アニメの続編という出自もあり、どうも登場人物のリアクションがアニメ(マンガ?)的に感じる。
大袈裟に「えっ!」と驚くセリフ、いるの?
登場人物に肉体が似合わない。
ふたりで歌う「カントリーロード」は、チェロ伴奏の「翼をください」に変わっていた。
演出は基本、前のままなので消化不良を起こしそうだ。
2次元の世界が、勝手に3次元になってしまった。
2人にとっての10年は何だったのか。
いや時間による変化ではないから、3.5次元というべき?

過去と現在、イタリアと東京を行ったり来たりしながら最後はハッピーエンド。

夢をあきらめない。
それがテーマ。
このブログを3ヶ月ぶりに更新しているのも、そのせいかもしれない。
歳を理由に、年寄りくさくなっちゃダメだよと、唯一変わらなかったネコのバロンに言われた気がした。

続けることの大切さを教えてもらった。
その意味で、いい映画だったのかもしれない。




カフェ・ミライ

2022-10-19 07:50:00 | 日記
10月6日、自転車で最寄りのJR駅へ。
早朝ではないので、いつもの青空駐輪場は満車だった。市の駐輪場は屋内で、青空より10円高く、しかも有人だった。勝手に止めようとしたら「先にお金を払って」と言われる。
数日停めるならこちらの方が安心かもしれない。
覚えておこう。

今日のソロ活は、関ヶ原。
JR東海道線下りで大垣まで一駅、乗り換えて二駅。関ヶ原は近いが電車では不便。
が、今は公共交通機関で行けることが嬉しい。
関ヶ原駅で友人と待ち合わせている。
だからソロ活崩れか。

関ヶ原駅から歩いて10分ほどのはずだが、車に乗せてもらうと、途端に方向がわからなくなる。
はじめての場所を歩くのは不安だ。
きっとひとりだったら迷っただろう。
(それがひとりの面白さでもある)

まずは未来食堂へ。
ここは関ヶ原製作所内にあり、わかりにくい場所だが、店内は盛況だ。
皆さんSNS情報で知るのだろうか。
そういう私もそのひとりだけど。



窓際の席に座れてよかった。
ひとりで来ている人はいない。
ひとりでは来にくい雰囲気が、確かにある。
友だち誘って正解だったかも。

続いて、一年前に開店したカフェミライへ。それまではこちらがカフェミライだった。ややこしいが移転したのだ。
田舎道を歩いて5分ほど。
さすが関ヶ原、島津義弘の陣跡などの表示を見ながら、ススキや柿の道を歩く。
人っ子一人いない。
これはソロ活向きの道ではなかった。
危ない、危ない。




二階席がよいと聞く。
とても落ち着くスペースだ。
外を見ながら本など読んでまったりしたい。



ここは時間を忘れてもよい場所。
と言っても、小心者の私は帰りの電車時間が気になってしまう。
友人とは2年ぶり。
コロナ禍で疎遠になっていたけれど、また活動再開できたらいいな。
以前に戻ることは無理でも、戻す努力をしなければ老いの坂を転げ落ちるだけ。
無駄な抵抗でも、しないよりいい。

駅まで送ってもらい、空き時間で孫用の武者箸を買う。
あーあ、やっぱりどこまで行っても〈ばぁば〉だわ。