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中国最古の木造建築は?

2008年05月26日 19時49分32秒 | 添乗報告
それは山西省の五台山山麓にある南禅寺大殿です。建造年は782年。

続いて第2位、山西省西南部黄河北岸にある永済市芮城県の広仁王廟。3位が南禅寺と同じく五台山山麓にある仏光寺東大殿(857年。上の写真)。これは立派です。南禅寺よりも若干新しいですが、建物としては遥かに重厚です。あと山西省東南部の長治にある天台庵(907年)と続きますが、建立年代はいずれも唐代。そしてこれら4つの全てが、いずれも山西省にあります。

広仁王廟だけちょっと風格が違うものの、他の3殿は奈良の古建築にも通ずるどっしりとした建築で、そのシンプルかつ重厚な造りは、日本の方に大変良い印象を与えること間違いなし。

中国には約1,000年前の木造建築が全国で100ヵ所ほどあるそうですが、その70パーセントが山西省にあります。遼代の応県木塔(高さ67m)や晋祠の聖母殿(宋代)など素晴らしいものばかりです。ですから、山西省のお寺の見学では風格のある古建築も同時に楽しめる訳です。古建築にはだいたい内部にその時代(またはそれ以降)の塑像や壁画がありますから、これもセットで楽しめ、さらに見ごたえアップ。

中国でお寺を観光しますと、歴史は1,000年前創建!などと古いらしいが肝心の中のもろもろは全て新しいという微妙なお寺が多いのですが、山西省のお寺ではそんなことが殆ど無く、奈良や京都のお寺をさらに寂れさせたようなところばかりで、見ごたえは十分。訪れる人が少ないのもいいですねぇ。さらにポイントが加算されます。

先日、日本に初めて行ったという山西省のガイド氏が言っていました。
「中国は4,000年、5,000年もの歴史があるが残っている建築と言えばせいぜい唐代。しかし日本には法隆寺や東大寺など中国に残るものよりも古く、しかもいいものが沢山残っていて本当にびっくりした。歴史が長いからといって全てにおいて優れている訳ではないのがよく分かった。お互い謙虚に良いものは良いと認めなければいけない!」
と力説していたのが印象に残りました。

こんな感覚って両国関係において結構重要な感覚という気がします。内藤でした。

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