「9月25日(水)」
「自転車屋の生き物歳時記」
「植物編」
「ハギ」
秋の七草の一つ。
どこかのお寺で
ハギの花が咲いていると言うニュースを見ました。
ハギ(萩、胡枝花 Lespedeza)は、
マメ科ハギ属の総称。
落葉低木。
秋の七草のひとつで、花期は7月から10月。
「萩」は本来はヨモギ類
(あるいは特定の種を挙げる資料もある)の意味で、
「はぎ」は国訓である。
牧野富太郎によると
これは「艸+秋」という会意による国字であり、
ヨモギ類の意味の「萩」とは
同形ではあるが別字という。
「芽子」「生芽」とも字を当てる。
東アジア、南アジア、北米東部、
オーストラリアの、温帯・亜熱帯。
数種あるが、
いずれも比較的よく似た外見である。
背の低い落葉低木ではあるが、
木本とは言い難い面もある。
茎は木質化して固くなるが、
年々太くなって伸びるようなことはなく、
根本から新しい芽が毎年出る。
直立せず、先端はややしだれる。
葉は3出複葉、
秋に枝の先端から多数の花枝を出し、
赤紫の花の房をつける。
果実は種子を1つだけ含み、楕円形で扁平。
荒れ地に生えるパイオニア植物で、
放牧地や山火事跡などに
一面に生えることがある。
ハギは、
マメ科植物特有の根粒菌との共生のおかげで、
痩せた土地でも良く育つ特性がある。
この特徴を買われ、
古くから道路斜面、治山、砂防など
現場で緑化資材として活用されている。
現在では、
ヤマハギ、メドハギの種子が、
斜面緑化のための吹付資材として用いられている。
日本では戦後まもなくまでは、
家畜の冬季の飼料として、萩の葉が利用された。
秋に山から枝ごと刈ってきて、
乾燥させて葉だけを取り、
干し草などに混ぜ込んで与えた。
古くから日本人に親しまれ、
『万葉集』で最もよく詠まれる花でもある。
秋萩と牡鹿のペアの歌が多い。
中秋の名月に
萩・薄(すすき)を月見団子と共に
月に供える風習がある。
萩も薄(すすき)も、
昔の日本では山野に自生する身近な植物であった。
花札では7月の絵柄として、
「萩に猪」、「萩に短冊」、カス2枚が描かれる。
萩の名所である歌枕として宮城野がある。
山上憶良の歌
「萩の花 尾花 葛花 瞿麦の花 女郎花
また藤袴 朝貌の花(万葉集・巻八 1538)」
『萩の露』(地歌・箏曲) 幾山検校作曲。
幕末に京都で活躍した盲人音楽家幾山検校の代表曲。
恋に破れ涙に暮れる自分を露の萩にたとえ、
秋の風物を詠み込んだ「手事もの」曲。
『萩桔梗』(端唄)
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