「3月24日(日)」
「自転車屋の生き物歳時記」
「植物編」
「ヤハズエンドウ」
(カラスノエンドウ)
あぐろの湯の帰り
街路樹の腋の植え込みに
カラスノエンドウの花が
たくさん咲いていました。
娘が子供の頃は
ピーピー豆と呼んで
これで遊んでいたな。
ヤハズエンドウ
(矢筈豌豆、学名: Vicia sativa subsp. nigra)は
ソラマメ属のつる性の一年草または越年草。
ヤハズエンドウが
植物学的局面では標準的に用いられる和名だが、
カラスノエンドウ(烏野豌豆)という名が
一般には定着している。
別名、ノエンドウ(「野豌豆」は中国での名称)、
ピーピーグサ。
俗称としてシービービーというものもある。
種を取り払った豆殻を笛として使用する遊びに由来する。
本州から四国・九州・沖縄に分布し、
平地や山沿いの野原や道端、
土手などのいたるところにごく普通に生育している。
一年草または越年草。
秋に発芽し、
春になると高さ60 - 150センチメートル (cm) に達する。
全体に軟らかい毛が生えている。
茎には巻きひげがあり、
近くのものに絡みつくこともあるが大体は直立する。
茎は全体に毛があり四角柱状。
葉は8 - 16枚の小葉がついた偶数羽状複葉で茎に互生し、先は3分して巻きひげになって他物にからみつく。
巻き付く他の草がないときは、
仲間どうしで絡み合うこともある。
小葉は細長い楕円形で、多くは先端がくぼむ。
花期は春から初夏(3 - 6月)で、
葉腋に短い総状花序をつくり、
エンドウやスイートピーに似た蝶形で
長さ1.2 - 1.6 cmの紅紫色の花を1 - 3個つける。
花の付け根には花外蜜腺とよばれる黒い点があり、
ここから蜜を出してアリを呼び寄せ、
他の害虫を追い払ってもらう役目をする。
花が終わると、
サヤエンドウを小さくしたような
平たい豆果(サヤ)がつく。
サヤは長さ3 - 5 cmの広線形で、
熟すると黒くなり、
晴天の日に裂けて種子を激しく弾き飛ばす。
原産地は
オリエントから地中海にかけての地方であり、
この地方での古代の麦作農耕の開始期には
エンドウなどと同様に栽培されて作物として
利用された証拠が考古学的資料によって得られている。
そのため、
若芽や若い豆果を食用にすることができるし、
熟した豆も炒って食用にできるが、
その後栽培植物としての利用はほぼ断絶して
今日では雑草とみなされている。
一見するとソラマメの仲間とは思えないが、
よく見ると、茎が角ばっていることと、
豆のへそが長いというソラマメ属の特徴を満たしている。
史記で伯夷・叔斉が
山で餓死する前に食べていた「薇」(び)は、
野豌豆の類ともいい、
またワラビやゼンマイのことともいう。
春先の若い芽先や若葉、茎の先端の柔らかい部分、
若いサヤは食用することができる。
採取時期は西日本が3 - 4月、
関東・中部地方が4月、
東北地方以北では4 - 5月ごろが適期とされる。
灰汁は弱いほうで、
さっと茹でてお浸しや和え物、卵とじ、
汁の実、炒め物にしたり、生のまま天ぷらにする。
熟す前の若いサヤは筋を取って、
天ぷらやバター炒めなどサヤエンドウのように使う。
また、
未熟な果実の両端を切り落とし、
草笛にすることができる。
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