宮原猛の”歯”から”全身へ”、”全身”から”宇宙”へ!

歯の問題は「病気」ではありません。ただの「信号」です。
歯の治療は「治療」ではありません。ただの「修理」です。

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4月19日(金)のつぶやき

2013年04月20日 | SNS

あらためて、病気とはなにか?②

2013年04月19日 | 病気・症状

・・・続きになります。

 宮原猛の 「歯から全身を、全身から宇宙を見つめる」ブログ


そもそも、病気症状をどう捉えるか、ということが


我々親をはじめ、医療機関(医療者)、行政、医療事故調、警察、裁判所、


そこそこの立場で統一されていないのですから。


親、医者、調査委員会、警察、裁判官、国会議員、・・・


すべての大人ははじめは同じ子供だったわけですよね。


子供のころから「病気ってホントはこういうもんだよ」って教えてくれるところがあれば・・・。


じゃあ、学校がそんなことを教えてくれるでしょうか。


ちょっとインフルや手足口病にかかれば「医者にかかってきちんと治すように!」


トビヒやプール熱があれば「休んで」とか「見学してて」とか


先生個人個人の考え、というよりも学校教育そのものの話になってしまいますね。


安全性の不明確なワクチンの接種を推奨したり、


削られるのわかってて、学校検診で虫歯を見つけたり。


いや、見つけるのはいいとしても、夏休み中に治療してくるように教育委員会と


ともにシステムをつくってしまって・・・。



フェイスブックでのこの事故に対するコメントで

「歯磨きや糖分や食やフッ素や虫歯に対して正しい知識を持ってないなんて


母親として失格!」・・・なんて意見も出てました。


・・・果たして、歯科医師が正しい知識を持っていると思いますか?


私が以前、虫歯ネタシリーズ で書いたようなことを考えた事のある歯科医師が


どれくらいいるでしょうか?


私だって、その筋の専門の歯科医師に比べたら知識不足です。


ましてや、一般のお母さんに「正しい知識を持て」といったところで、


どこのだれが「正しい知識」を教えてくれましょうか?


細菌をたたくことが正しい?


砂糖を控えるのが正しい?


フッ素で歯を強くすれば大丈夫?


そもそも、「正しい知識」とは本当に存在するものでしょうか?


今日の常識は、5年後には確実に時代遅れになっています。


下手をしたら、


「実は違ってました。科学医学は進歩するものですから、ご了承くださいね。」


って可能性だってありますよ。


あなたにとっての「ありがたい」は、別の人にとっては「不必要」です。


「おおきなお世話」って言われるかもしれませんね。


あの人が「してほしい」ことは、ホントにあの人にとって必要なことなのでしょうか?


とっても単純なことですが、


国や時代や年代や性別が変われば、善い・悪いは変わります。


文化が違えば価値観が違う。


価値観が違えば正しい・間違いは違う。


正しい・間違いが違う中で人の好き嫌いも違う。


してほしいこと、してあげたいことも違う。


病気・症状の意味も違う。いや、昔は違っていた、というのが正しいかもしれない。

いつの間にかいわゆる西洋医学をメインとする現代医学というものに


すべてが統一されようとしている現代ではありますが。



桃香ちゃんはなぜ虫歯になったのでしょう?


桃香ちゃんはなぜ歯医者に行ったのでしょう?


なぜ抑えられて麻酔してまで削られなければならなかったのでしょう?


なぜそうまでして虫歯は埋めないといけないのでしょう?


虫歯は病気なのでしょうか?


病気は治すものでしょうか?


病院で治るものでしょうか?


何のために病気を治すのでしょうか?


何のためにこれから健康でいないといけないのでしょうか?


健康ってどういうことでしょうか?


生きていくには健康が必要でしょうか?


なぜ生きていくのでしょうか?


なぜ生まれてきたのでしょうか?


桃香ちゃんと親御さんはすごく大事な問いかけをしてくれています。


桃香ちゃんだけでなく、原発も、3・11も、水俣病も、


昨夜の殺人事件も、先週のどこかの交通事故も、


私の腰痛も、あなたの歯の痛みも。


良い・悪いではなく、責任の所在はどこに、でもなく。


虫歯になる人ならない人。


虫歯を治療する人、放置する人(僕です)。


誰でもが「人は皆違って当然」というくせに、


なぜ病気の原因だけは「これ」と決めたがるのでしょうか。


なぜ病気の解決法は「これ」と決めたがるのでしょうか。


なぜ、「なぜ?」を考えてはいけないのでしょうか。



 

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あらためて、病気とはなにか?

2013年04月17日 | 病気・症状

先日フェイスブックでこんな記事に出会った。

 

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今、私には願いと希望があります。

桃香の幼い死を伝えたい。そして、もう二度と私たち家族が経験した、残された家族すら壊されていくような、絶望や悲しみを味わう人たちを見たくない。

そのために、私たちのこの七年を多くの人に語ろう。あなたの大切な家族を守るために、どうか「桃香」を記憶に残してください。

さらなる希みは、「家族のため」から、もう一歩踏み込んで、医療にかかわる人たちに、桃香を知ってもらいたい。

そして、自身の診療のあり方を、命のことを見つめてもらいたい。  

桃香は私たち家族に大きな悲しみを残しました。

その死によってたくさんの「心ない人」に出会うことにもなりました。

親不孝な娘?
いいえ、桃香はやはり親孝行でした。

私たち家族が絶望と孤独の中にいたとき、なんの見返りもない、むしろ自分の不利益になることとわかっていても、「真実」のために動き生きる人たちが少なくないことを知らせてくれたのも、やはり桃香なのでした。

早すぎる死ではあったけれど、桃香は悲しくてかわいそうな女の子ではない。

私たち家族の自慢の娘。
「桃香」は、これから多くの命を救うことになる。

おとうさんの希みは大きいよ、桃香。

「はじめに」より

目次

第一章 小児歯科医院「やまの」で起こったこと

19 お気に入りのワンピースを着て
21 ネットとタオルで抑制
24 すべての歯が治療対象に
27「やまの」の外観と診療室
28 治療にかかわった人たち
30 泣いて頭を振っていた桃香
33「チアノーゼが出ています!」
36 ICUで
40 理事長・山野への疑念
43 弁護士に相談したほうがいい……
46 桃香との別れ
49 たった一人の一夜
50 葬儀……家族の笑顔が奪われた

第二章 警察、弁護士との闘い

57 警察がやって来た
60 桃香は特異体質か?
62 司法解剖か病理解剖か
66「警察を信じていいんですね!?」
70 警察への失望
73 公安委員会に苦情の申し立て
76 医療過誤被害者は三度殺される

79 弁護士探し
82 弁護士を解任
86 信頼できる弁護士との出会い
88 先立つものは弁護士費用

第三章 岡歯科医師の決断

95 検察への電話
100 思わぬ展開
103 岡歯科医師の涙
108 歯科医師たちの協力
112 記者たちのアドバイス

第四章 裁判で明らかになったこと

119 刑事裁判が始まった
122「やまの」の診療体制
128 酸素ボンベも「指導」もなかった
132「教科書通りにやっている」はウソだった
135 「歯科医師のレベルが低すぎますよ」
139 チアノーゼを見逃された理由
142 これは医療はなく作業
145 意見陳述を前にして
148 過剰診療と練習台
151 蚊帳の外に置かれた遺族
154 患者本位の医療行為を
156 判決のとき

第五章 八尋光秀弁護士が語る 医療過誤事件の現実

161 警察への誤解
163 被害者の訴えは認められない
167「桃香ちゃんの事件」が裁判になった背景
169 医療過誤に無力な警察
172 きわめてめずらしい明瞭な判決文
174 大切な鑑定書と死亡診断書
178 裁判に期待できない現実
182 弁護士という仕事
185 問題解決の一つの方法として
189 弁護士を選ぶ時

第六章 内野博行歯科医師が語る 犠牲者を生む医療制度

195 事件の一報を聞いて
196 小児歯科医院「やまの」について
198 難しい一、二歳児の治療
202 窒息の可能性……
203 問われなかった過剰診療
207 「出来高払い」の歯科診療
210 過剰診療から子どもを守るために
216 終章 医療が変わるまで
240 示談書
267 判決文

出典 本も購入できます
http://www.japama.jp/cgi-bin/detail.cgi?data_id=246 もっと見る


 宮原猛の 「歯から全身を、全身から宇宙を見つめる」ブログ



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この事故(事件?)は、確かに知っていた。


また、この事故以前にも歯科治療中に亡くなったお子さんや


大人たちも数多くいることも知っている。


我々歯科医師は「ヒヤリ、ハット」という言葉で注意喚起を促されている。


これは、歯科医師に限らないだろう。


手術器具を頻繁に使う外科、劇薬を使うことのある内科やその他の医科とて


患者取り違えや薬局との連絡違いなどを考えればリスクの条件は同じだろう。


フェイスブックでは、予防意識の高い医師・歯科医師や、


食の安全や栄養に造詣の深い方々の、


「2歳児に虫歯をつくるのは親の責任」との厳しい意見も見られましたが、


果たしてそうでしょうか?


 
2歳の子に虫歯をつくってしまったことが問題なのか?
 
その問題は親御さんの食に対する意識なのか?
 
歯磨きが十分にできなかった意識レベルが問題なのか、
 
歯磨きをしてやれないような生活パターンや家庭環境だったことが問題?
 
そもそもお子さんに対する向き合い方が失格なのか?
子育てに対する認識が甘かったのか?
 
歯科医院でおとなしくしなかった子供本人のせいなのか?
 
おとなしくさせることができなかった歯科医院のスタッフが未熟なのか?
 
治療の仕方がまずかったのか、拘束したことがまずかったのか?
 
日を改めなかった、改めることができなかった事情があったのか?
 
それは歯科医院側に?親御さん側に?
 
小児歯科医の治療に対する姿勢がまずかったのか?


... 様態急変後の対応が悪かったのか、

押さえつけてでも処置をしないと診療報酬が下りない保険システムが問題なのか?

そんなシステムのおかしさに気づかなかった、やはり歯科医師が悪いのか?

気づいていながら職務として遂行する事を日常としていた、やはり歯科医師が悪いのか?

普通の食生活で(のつもりで)虫歯になってしまうような社会の食事情や業界が?

それを見抜けなかった、やはり親御さんが?

もしかしたら、おやつ垂れ流しだったかもしれない保育園が?

おやつや歯磨きに対して無頓着だった保育園側の理念レベルが低かったのか?



・・・このケースの場合、どうだったのかは本を読めばわかるでしょう。


私は読んでいませんし、敢えて読む予定もありませんが。


2歳児の尊い命を奪った、その犯人は、責任はどこに?


というような議論は警察や裁判所で散々展開されたのでしょう。


きっと、歯科医院にも警察にも調査機関にも裁判所にも


わからない本質があると思うのです。


きっと今後も医療機関で命を落とす、後遺症が残る、遺恨が残る、


というような事は、形をかえつつも後を絶たないと思います。



皆さんならどう考えますか?


「自分はまさか歯医者で死ぬことはないよ(笑)」


って思うでしょうね。


先日のボストンマラソンを見ていた人もそう思ってたでしょうね。


「まさかマラソン見てて真後ろで爆発なんて・・・」




・・・・この記事、長くなりそうなので次回に持ち越しますね。




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新年度

2013年04月09日 | ブログ

最近ブログのほうが停滞しております。

 

その間に年度が変わり、新生活をスタートなさった方も多いでしょう。

 

ぜひ頑張ってください。

 

希望と期待にやる気満々、ちょっと不安もあるけど・・・。

 

・・・いいですねぇ。自分の新たな可能性を見つけてください。

 

でもきっと、スタートできなかった人もいますよね。

 

周りが進級、進学、就職、なのに自分だけ置いてけぼりで

 

取り残されちゃった感で情けないやら腹立たしいやら。

 

・・・なんで、この時期、みんな一斉にスタート切らなきゃいけないんでしょうか。

 

人生は長い(ようで短いけど)。

 

人それぞれのタイミングとチャンスはきっとあります。

 

年末だろうと、30才過ぎてからだろうと、盆正月だろうと、

 

自分にとってのタイミングを掴みさえすれば、誰に気兼ねすることもないはずです。

 

家族に反対されても、クラス中を敵に回しても、日本中から白い目で見られても

 

気にすることはありません。

 

日本の常識や学校の常識なんて、どっかからミサイル一発撃ち込まれたら

 

180度変わっちゃいますよ、きっと。

 

時代や国によって変わる事の中には、一番大事なものはきっとありません。

 

大学に行って歯医者になった僕が言っても説得力ないでしょうが、

 

昨年保険医を辞退して、この3月で歯科医師会も退会した今の僕には

 

少しは分かるつもりです。

 

大きな大きな組織やグループが、いったい何を目指して、何を守ろうとしているのか。

 

国というグループは、その最たる物でしょう。

 

自分を大事にしたいのであれば、

 

大きな波に流され、さらわれないことが一番です。

 

結果同じ方向に進むにしたって、

 

なぜその方向に進みたいのか、進む必要があるのか、

 

自分の本当に大事なものがその方向に確実にあるのか、

 

しっかり立ち止まって、自分で考えてその方向に進むべきです。

 

大きなグループになるほど、各々がいちいち立ち止まって考えてたのでは

 

波が流れてくれないから困るんですよね。

 

なるべく立ち止まって考えないでいてくれないと困るんです。



最近フェイスブックで見つけた文章を引用させていただきますね。

 

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【わたしたちの願い】 小出裕章

たとえば,あなたのクラスに34人の生徒がいるとします。その中の33人が,あることを賛成したとします。
よく考えて賛成というひともいるし,あまり考えずに「みんながそうなら、そうしよう」と、まわりに合わせてしまうひともいるかもしれません。

クラスは、あなたひとりを除いて,「賛成」の意見でまとまりそうです。けれど,あなた自身は,どうしても賛成できません。そのとき、あなたはどうするでしょう。
...

たったひとりで、33人を前に「反対」といえるでしょうか。

「いえない」とあなたが思うなら,それはなぜでしょう。

みんなとちがうと、クラスで浮いちゃうから?孤立するから?みんなに合わせておいたほうが、らくだから?ひとりだけちがうと、「かっこつけて」とか「目立ちたがり」とか「生意気」とかいわれそうだから?そして,仲間外れやいじめにあいそうな気がするから?

理由はたぶんいろいろだと思います。しかし,反対なのに,反対である自分を消して,まわりに合わせた自分を,あなたはいつか「いやだな」と思うようになりませんか?

そうして,いつも,まわりに合わせてしまうことがあなたのくせになって,ずっとそんなふうに生きていくことになったら、あなたは自分を好きでいられるでしょうか。

みんなの意見に無理に自分を合わせることに必死だった11歳のある子は。ある日、いいました。

「ずっと、ずっと、消しゴムでゴシゴシ自分を消しているみたいだった。そんなのいやだと思いながら,ゴシゴシ消していた。そしたら、自分が消えて、自分でなくなっちゃったみたい」と。

わたしは、日本という国がひとつになって,原子力発電に賛成する人たちがどんどん多くなっていくときにも,反対をしてきたひとりです。

「たいへんだったでしょう」と、よくいわれます。

けれど、わたしは、そうは思いません。

自分に対して誠実に生きることはとても気持ちのよいものです。
自分にウソをつくことのほうが、わたしにはたいへんなことであり、いやなことであるからです。

少なくとも私は,自分の考えを裏切らずに済みましたので,ありがたい人生だと思います。

しかし,十分に原発の危険性を伝えることができず,今回の事故が起きてしまったのは,とてもくやしい思いがします。

原子力発電は、あなたのいのち、あなたの人生に直接かかわることなのですから,しっかりと学んでください。

私はやがてはいなくなります。
あなたよりずっと年上なのですから。

そのときに、自分で考えて,ひとりでも行動できる,そういうひとになってほしいと願います。
そして思ったことをひとに伝えて、みんなで話し合いながら未来を考え,決めていくような社会が来ることをこころから願います。

起きてしまった原発の事故を起きなかったことにはできないし、過去を変えることはできないけれど,
現在と未来をつくることができるのは,一人ひとり
の「あなた」です。

「嘘はもういらない。」



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きっと、原発に限った話ではありません。

 

いつやってくるかわからない最期に、満足な人生だった、と感じなきゃだめです。

 

それがたとえ明日であっても。

 

「本当だけが欲しい。」

 



 

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