真似屋南面堂はね~述而不作

まねやなんめんどう。創業(屋号命名)1993年頃。開店2008年。長年のサラリーマン生活に区切り。述べて作らず

『あなたが知らない太平洋戦争の裏話』 (新名 丈夫さん)

2011-08-01 | 読書-歴史
『昭和史追跡』(1970年刊)の改題、再編集だそうで。

新人物文庫
あなたが知らない太平洋戦争の裏話
新名 丈夫【著】
新人物往来社 (2010/02/07 出版)

「沈黙の提督 井上成美 真実を語る」(の、巻頭対談を除いた部分)と重複感あるが、ま、いいでしょう。
あまりのおぞましさに検索してみる気にもならないという陸軍病院での出来事はさておき、新聞社(朝 vs. 毎)が繰り広げたフィルムのピックアップ競争というか、狂争がすごい。

写真電送などない時代に、フィルムを本社に早く届ける競争が大変だったという話は他でも読んだことがある(なんだっけ?)が、アメリカから客船で届くフィルムを、船の入港後ではなくて洋上で回収しようというのがその騒ぎの趣旨。
スチル写真と映画フィルムと両方ね。

船を雇って太平洋航路の客船を迎えに行かせ、大型船から海上に投下したフィルムを雇った船が回収。
それをマストより高く張った張線に掲げ、新聞社の飛行機が超低空で航過して見事回収し、本社近くの回収地に投下するとい段取りね。

ロサンゼルスオリンピック (1932年)で日本選手が活躍する姿というような写真なのだが、船の入港何時間前に回収できたかで血道をあげた大競争を展開する。
1回目、2回目、3回目とどんどんエスカレートし、より遠くの洋上で回収しようとする。
当時は最先端の競争だったのだなあ…。

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