真似屋南面堂はね~述而不作

まねやなんめんどう。創業(屋号命名)1993年頃。開店2008年。長年のサラリーマン生活に区切り。述べて作らず

終戦直後のラジオ番組「真相はかうだ」⇒「真相箱」の真相はかうだ?

2010-01-08 | 読書-歴史
『日本解体―『真相箱』に見るアメリカの洗脳工作』
保阪正康【著】
産経新聞ニュースサービス 扶桑社〔発売〕 (2003/08/10 出版)

扶桑社文庫(2004/09/30 出版)

1945/12/09「真相はかうだ」放送開始

wiki/眞相はかうだ
“「真相はかうだ」(または「真相箱」)の内容を採録した書籍として、『眞相はかうだ(第1・2輯)』(1946・1947年、聯合國最高司令部民間情報教育局編、聯合プレス社刊)、『眞相箱 太平洋戰爭の政治・外交・陸海空戰の眞相』(1946年、聯合國最高司令部民間情報教育局編、コズモ出版社刊)などが出版されている。”

本書は、『眞相箱 太平洋戰爭の政治・外交・陸海空戰の眞相』について、保阪氏が評価コメントを加えていくという企画のようだ。

「海軍は悪くなくて、みんな陸軍と東条が悪いんですよぉ」というようなキャンペーン、まんまと成功だわな。

記述が突然談話調になったりするので、目を白黒させながら読む。
“飛行機が飛んで行ったっていうことはないからだ。・・・つまり日本人でも少しは戦火(ママ)に貢献したのかなっていう感じがする。・・・・・・そこにいた一人が死んだっていう事実はある。”(風船爆弾のくだり)

~いきなり談話調!何それ?
だいたい、「戦果」でねえの?
「したのかなっていう感じ」はすごいな。対談本ではないんだけどなっていう感じがするぞ。

だってぇ、語り下ろしを書き起こした原稿をチェックする時間がぜ~んぜん足りなかったんですぅ、という臭いがした。
あとがきで「本書は短期間で作成したこともあって、説明不足の部分があるやとも懸念する」との著者の言葉に誇張はない。ないない。

(2003/08/10 出版) というのが臭い。
終戦記念日を控えて8月初めまでに出さないと!というプレッシャーのもとに作業をえいやっと省略して・・・というようなことが業界であるのかないのか、当方モンガイカンなもので、全く知りませんといいつつ、怪しい・・・。

という話は枝葉末節。
米国では一定期間経過後に秘密解除文書を公開しているようだが、本書で取り上げられたようなものは情報工作関係である等の理由で秘密解除にならないのかな?

また、NHKでこの放送に携わった人々がいるわけで、生存中に証言を採っておこうという企画はなかったのだろうか。
OBなので所在の確認がこれほど容易な人探しはない筈だが。
ふーむ、その話を暴くと、何かと都合の悪いことにつながっていくので、クイズ知らんぷりを決め込んだ?

戦争中の対外宣伝短波放送ラジオ・トウキョウの関係者の証言はちゃんと確保して放送もしているからな。
ワシが知らないだけか...

てなことをいうと、櫻井よしこ女史の関連本も読まんわけにいかなくなるでないか。
またいつか、ね。

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