ユグノー戦争時代のフランスで、王位継承権を持つPCが王位を目指すTRPG「ヴァロアの残り火 第二幕」さらに続きです。
ルッソ・サルバトーレ(24歳) ・・・ プロヴァンス公嫡男、戦功により王姉マルガリータと結婚し一児をもうける。穏健的なカトリックで、王宮のいざこざには関わりたくないと思っているが、マルガリータに頼まれパリ包囲の中、ディアヌを助け出す。
ディアヌ(ディーン)(23歳) ・・・ 王姉だがアンリ2世の愛妻ディアーヌと母カトリーヌとの確執から王家と離されて育てられ、男ディーンとしてパリ伯を勤めていたが、パリ包囲でディーンは死亡したことになり、今はディアヌとしてプロヴァンスで暮らす。強硬派プロテスタント。
アンジュー公子エリオ(15歳) ・・・ 全ダイスを家柄・領地・財力に注ぎ込み!王位継承権2位と3位のキャラを作成。アンリ2世の弟で父シャルル、その子エリオ。父子共に演じる事に。穏健的なカトリック。
アンリ・ギース(23歳) ・・・ 亡きギース公フランソワの弟。強硬派のカトリックで、アンボードを使いプロテスタントを弾圧する。
アンボード ・・・ アンリ2世と愛妾ディアーヌの間の子。身長2mを越える大男で、所謂典型的な巨漢悪者キャラ
ブラン ・・・ ナヴァル女王の長女。王弟アンリと結婚し、カトリーヌと密接な関係を持つ。カトリックに改教したが隙あらば、夫と共にプロテスタントになろうと機会を伺っている。※1
■家系図
前回のパリ包囲の結果、遠くパリを離れプロヴァンスでおとなしく暮らすディアヌ。しかし、聞こえてくるのは新しくパリ伯となったアンボートによるプロテスタントへの弾圧でした。多くの仲間が決起しては、力ずくで鎮圧されていく状況に居ても立って居られなくなりますが、どうすることも出来ません。
そんな中、ディアヌは姉と共に王宮の舞踏会に参加することになります。
プロヴァンスで姉にきっちりと仕込まれた型どおりのダンスを披露するディアヌ。しかし思いは王宮にあらず、パリのことばかり思っていました。そんな中、王宮の庭園で、貴族の少年と会います。その貴族の少年はこの華やかな舞踏会に居ながらも、自分と同じく心ここにあらずと言った感じで、ディアヌはその少年に共感し、惹かれます。
言葉を交わし、そして二人だけで、先ほどとは違い、下手ながらものびのびとしたダンスを行うディアヌ。少し、少年と心を触れ合ったと思ったのも束の間、あの宿敵ギーズ公弟アンリが、少年を探しに来たのでした。少年は、ギーズ公子アンリ。亡くなったギーズ公フランソワの嫡男で、今のギーズ公当主だったのです。
ディアヌは、悪魔の悪戯のような出会いに打ちのめされるのでした。※2
暫くの王宮での滞在により、ディアヌはパリにも出向く機会が出来ました。そしてパリに出向いた際に、アンボード配下のパリ市警に追われ、取調べも無く殺されていくプロテスタントに出会います。ルッソとおとなしくすると言う約束をしたものの我慢できなくなり、ルッソが自分を助けるときに使った黒い覆面を被り、プロテスタントを助けるのでした。
その後、ディアヌは何度もパリに出向いては、名を隠し覆面姿でプロテスタントを助け続けます※3。これがプロテスタント達の間で希望となり、プロテスタント達は団結し、いっそう決起を繰り返すようになります。
そして遂にパリを開放するべく、コリニー提督がフランドルから兵を集めパリに進軍します。パリでも大決起が起こり、プロテスタントを率いるディアヌは、アンボードの住まう館を強襲し、路上まで引きずり出し、激戦の末倒します。しかし、それも束の間、ギーズ公子アンリがディアヌの前に立ち塞がるのでした。
プロテスタントを率いる者として、カトリックを率いる者に対して身構えるディアヌ。しかし、ギーズ公子アンリはカトリックを率いるギーズ公当主としてではなく、ただのアンリならディアヌと分かり合え、このパリの動乱を止められるのではと思ってのことでした。しかし、既にプロテスタントを率い、引くことの出来ない身となったディアヌは手加減をするアンリを袈裟切りにし、アンリは橋桁から落ちてしまいます。状況からして助からないでしょう。ディアヌは自分の犯した罪に苛まされながら、動乱のパリを駆け巡り、最後はカトリックの凶弾に当たって死んでしまいます。
そしてフランドルから進軍するコリニー軍も、事前に準備をしていた公弟アンリによって壊滅し、総大将のコリニーも戦死してしまいます。※4
この状況を危惧した、王母カトリーヌはアンジュー公とブランらと相談し、このまま一方的にカトリック側に状況が傾けば、プロテスタントの決起がフランス全土に広がると考え、今回のパリ動乱の責任をパリ伯アンボードのせいにし、プロテスタントに信仰と集会の自由を与えるパリの勅令を発行するのでした。
そして、このパリの動乱を収めるべく、穏健なアンジュー公子エリオを新たなパリ伯に任命します。
この勅令により、パリ動乱の余波がフランス全土に拡大することを防いだものの、自らが預かり知らぬところで決まったこの決議に公弟アンリは怒り、プロテスタントを根絶やしにすることを誓い自領に篭るのでした。
こうして次の禍根を残しながらも、ひとときの平和を得、今回のシナリオは終了しました。
※1:前回参加したブランのプレイヤーの方が途中参加しました。もうシナリオが半分も過ぎて居たのにどうしても参加したかったようです。
※2:ディアヌと公子アンリのこの出会いは、他のプレイヤー達の悪ふざけで、悲恋をやろうという要望からでした。当初、年の差があることから無理と思われましたが、ディアヌが前半、弟シャルル9世を抱きしめたりするなどしていたため、ショタの素質ありと言う事で、ディアヌのプレイヤーもノッてくれました。
※3:これも悪ふざけです。覆面を被って悪を倒す「ユグノー仮面」!と言ったノリでした。しかし、ユグノーはカトリックから見たプロテスタントへの蔑称なので、それを自称するのも変なのですが…
※4:史実では、コリニー提督は1572年のサン・バルテルミの虐殺でカトリックの暴徒に殺されます。シナリオの都合ではありますが、10年は時代が早まった訳です。
オリジナルカードゲーム 植民地戦争
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