焦燥感

腰もかなり回復してきて気分もすこぶる良い。
私の心を表すように朝から青空も見える。
８年ほどで身についてしまった主婦根性がムクムクと湧き上がる。
溜まってる洗濯物が気になる。

腰痛になって、先週の金曜日から義妹に義父母の事をお願いしてる。
義妹はソツのない人で、何でもテキパキとこなす。
義父母にしても実の娘なので何かと頼みやすいだろうし話しやすいだろう。
階下から賑やかな笑い声が聞こえてくる。
そんな事は当たり前の事であり
仕方のない事だと分かっている事なのだが。。。
何か無性に孤独を感じて哀しくなる。

思えば、この家に嫁いで来てからの数年間は
私の居場所も、する事も、頼ってもらえる事もなかった。
家の前に義妹夫婦が住んでいて
何につけても義妹を頼り、義妹に動いてもらっていた。
それこそ、リモコンの電池を替えるのでさえ
わざわざ義妹を呼びつけて替えてもらっていた。

田植えや稲刈りの時も義妹に「○子さんはいいから」と言われた。
義妹にしたら気を使って言ってくれたのだろうが
家中、皆が忙しくしてる中、ボサ～っとひとりいるのは地獄に等しい。
私の気性を知る夫が義妹に言ってくれた。
「田植え、稲刈りはうちの仕事じゃ。
　○子は俺の女房なんやから、うちの事を手伝うのが当たり前じゃ。
　手伝わす、手伝わせないは俺が決める。
　よそに嫁に行ったお前が指図する事じゃない」と。。。
そんな事やいろんな事が原因で兄妹関係が悪くなったりもした。

私が何年もかけて少しずつ慣れ親しんできた事が
こんな腰痛のために、今までの関係が崩れ去ってしまっていくような
そんな焦りを感じる。
私なんかいなくても誰も困らず、普通に毎日が過ぎていく。
この家に私がいる事すら忘れてるんじゃないのかとさえ感じる。
そんな事はない、きっと心配してくれてるだろう。
だけどここ数日の焦りから、ひねくれた心になってる私は
いろんな事、悪く取ったり、卑屈になってしまうのだ。

これじゃいかんと気晴らしに庭の花が見たくなった。
家の中や庭に人けのない事を確認してソォ～っと出てみた。
外の風が気持ちいい！
久しぶりに洗濯機を回した。
その間に庭の花、睡蓮鉢と見て周った。

大きな黄色いツボミをたくさんつけてたハイビスカスが
強い雨に打たれたせいか、全てのツボミを落としていた。
夫など花に興味がないから気がつかないのだろう。
軒下に避難させるよう言わなかった私も悪い。

雨が多かったから根腐れしかけてるものも多い。
が、今、腰を曲げた作業は御法度だから何もしてやれない。
見て周るほどに哀しい思いで胸が詰まってくる。

そんな中、幾つかキレイに花をつけてるものもあった。


キンカンの花


ローズマリー


日々草イエローマジック

どんなに雨に叩かれても、負けずにちゃんと咲く花もある。
私のいじけた心に喝を入れてくれたような気がした。