現代はインターネットの時代。「検索」で始まり「検索」で終わるという日常です。ドラマの冒頭シーン。
イム・スジョン、イ・ダヒ、チョン・ヘジンという
3人のベテラン女優さん演じる、バリバリのキャリアウーマンの仕事ぶりと
それぞれの恋愛模様を盛り込んで
2つの検索ポータルサイト、UNICORN (ユニコーン)」と「Barro(バロ)」という
ライバル会社を舞台に
世間の事件や関心事にアンテナを張り巡らしながら
検索数を競うポータル会社の仕事に情熱を燃やし
たくましく男前に生きる女性たちが、恋人ともどう関わっていくのかを
ハードに、ロマンティックに描いています。
ペ・ダミ役イム・スジョンさんと ソン・ガギョン役チョン・へジンさん
チャ・ヒョン役イ・ダヘさん
先にかいたイケメン男優のチャン・ギヨンさん扮する
ゲームソフトの音楽を作っている28歳のパク・モゴンと、38歳のぺ・ダミ。
彼女は、10年間頑張ってきてやっと自分の地位もできてきた中
お酒が元で関わってしまった年下男子との恋愛。
しかし、10歳年下の彼の先の姿を考えると、彼をとても好きなのだけれど
真っ直ぐで自分の気持ちを隠すことなく、情熱的に迫ってくる彼を受け止めることに
躊躇ってしまいます。
パク・モゴンの、彼女が好きで好きでたまらないというその思いは
チャーミングで色気たっぷりで、男女とも綺麗な俳優さんたちなので
濃厚な場面もいやらしくないのですが、でもやっぱりドキドキ
胸がキューンとする熱い思いにさせられます。
イ・ダヘさん扮する、ポータルサイト「バロ」の本部長役チャ・ヒョンは
以前観たドラマでの、ナイーブな財閥令嬢とは180度違う、柔道の達人で
暴行罪の前科も食らっている、美人の容姿に似合わない
少し凶暴なところがある女性。その行動は笑わせてくれます。
エレベーターの中で男からお尻を触られ、ボコボコにするシーンに爆笑です。
国のお偉方が、国民の個人情報を閲覧しようとネット会社を操作し
圧力もかけようとします。
国と会社との関わりの中で逡巡しながらも
敢然と立ち向かうヒロインたち女性上司の仕事ぶりや
或いは、ペ・ダミの恋人パク・モゴンの
それまで明るく屈託ない男性像を醸していた彼の
子供の時の辛い家庭の事情も織り込んで、二人の関係性がこのあたりから
親密で温かく展開していきます。
韓国ドラマの、観るものを飽きさせない真骨頂と極意満載の分厚いシナリオは
いつも私を虜にしてしまいます。
タイトルにあるsearchの後の『WWW』は、チョン・ヘジンさん演じる
ポータル会社UNICORNの理事ソン・ガギョンが
この会社の代表に君臨する姑から指示されて、致し方なく手を染めていた
企業倫理に反する悪事の証拠が記録されているファイル名。
姑に反旗を翻して、最後にこのファイルを公開します。
国からの弾圧に屈しず、自分たちのポリシーを貫き打破して
意気揚々とドライブする、3人の美女たちの晴れやかな笑顔の最後の映像は
まるでアメリカ映画のワンシーンのようでした。
私たちが便利で重宝しているインターネットの問題点や危険性を浮き彫りにして
いろんな所に焦点を当てていて、ラブロマンス仕立てではあるけれど
深く考えさせられる見応えあるドラマでした。