中国ドラマにご興味なかったらどうぞスルーなさって下さい。
「コーラス花座」のメンバーの中でも
私のブログ記事を時々読んでくれている由美子さんは
「中国ドラマ、はいスルーしてます〜」って、手を横に移動させて
スルーの仕草でした。そりゃそうでしょうね。
例えば、プロレスの話を私に熱っぽく喋られても
興味が湧かないのと同じかな。
さて、木曜日の夜にWOWOWプライムで放映している中国ドラマ「尚食」
6日の放送は、宮廷料理の調理場面と、食材の説明や、料理の名前など
見事な映像が満載だったので、あまり観ることが少ない、珍しい
中国宮廷料理の名前入りの画像などを、掲載してみようと思います。
明の永楽帝を中心に、皇后と皇太子3人とその妃や側室たち。
皇太子孫シュセンキとその妃が連座しています。
最初に運ばれてくるのは「文藻豆腐(ぶんそうどうふ)」なるもの。
これの調理シーンが見事です。
細く切った豆腐を、熱湯で湯がき
「文藻豆腐」に「藻」という字があるように
豆腐を細く切って、素麵のような風に見えますが
ふわふわとした藻のような豆腐と、野菜数種の具が入ったお吸い物のようです。
次に三種ほどお料理が運ばれてきます。
「鮒の羹(ふなのあつもの)」・羹とは肉や野菜が入った熱々の汁物のこと。
鮒の腹だけを使います。
またこの後に出てくる三種のお料理。
あとでこのお料理で、えらいことが起こります〜💦
「鼎湖(ていこ)上素」・鼎湖は、中国広東省肇慶(ちょうけい)市にある湖のようです
万掌印という料理長かしら? この人がお料理の説明をしています。
白木耳(しろきくらげ)、金耳(きんじ)、いし木耳など6種の木耳類を使い
更に髮菜(はっさい)や衣笠茸(きぬがさだけ)など、貴重な食材も合わせました。
お花に見立てているのでしょうか。
そして
「福寿全三事」
「鮑(あわび)やふかひれ、海鼠(なまこ)、帆立の貝柱、鹿筋(ろくきん)など
28種の食材を花彫酒で煮込むので、ほんのりお酒の香りがします」
これに対して皇帝は「肉の香りが舌に残り、汁は濃厚で余韻が残る後味。
これほど上等な料理を食するのは初めてだ」とご満悦の様子。
これに対して、皇太子孫シュセンキは「『万事意のままに福寿を全うする』
縁起が良いですね」と言います。
画面から香りはしないし、食していないから味わうこともできないのが残念!
豆腐が蟹の味を中和し良い味になる。
ここに出てくるのは「蟹醤」なるもののようで
「蟹醤にそんな使い方があるの?」と。
全てのお料理を調理し、宴の大広間に運んだあとの
姚 子衿(よう しきん)たち、料理女官たちの会話から。
今夜のお料理に使われた蟹醤のこと。
上述の「福寿全三事」というお料理に匹敵するのが「蟹の汁物」
蟹は何より新鮮さが大切だけれど、このドラマの季節は冬。
蟹が最も肥えた9月の「大閘蟹(たいこうがに)」の肉は使わず
卵と蟹味噌だけ使い、丹念に作られた禿黄油(とくこうゆ)を使うと
香ばしくて至高の味になり、普通の蟹醤とは違った蟹醤が出来上がる。
これを料理の隠し味?に使っているようです。
一通りの料理を食した後、皇帝が普沮<さんずいに耳>茶(プーアル)茶を飲んでいました。
このお茶で、生臭さと油を取り除き、豆腐と蟹醤の新鮮さを感じるのだと。
宴たけなわの途中で、2番目の皇子漢王の王妃が
突然呼吸困難・アレルギー症状を起こして医官の所へ運ばれていきます。
豚肉の炒め物に卵白が使われていたのですが
漢王妃は卵白でアレルギー症状を起こし、結局亡くなってしまいます。
これは、ある臣下の男が、漢王への復讐のために計画していたことで
料理女官の一人はそれに利用されて、卵白を使ってしまったことを知り
愕然としてへたりこんでしまいます。
彼女は、料理女官になった時、彼女と彼女の父親を捨てて
尚食局の尚食長になっていた自分の母親と再会するも
母親からの冷淡な他人のような態度に、予想はしていたけれど失望します。
自分の娘が、図らずも漢王妃を死なせてしまったことで
憔悴し倒れそうになっているにもかかわらず、娘を気遣うこともなく
自分の地位、立場ばかりを主張する母親に、この時絶望します。
料理女官の過失は尚局長の責任。
母親は、その地位は剥奪され尚食局から出されて、一介の女官に格下げです。
この事件を画策したのはある武官で、漢王の側室だった女性の息子。
漢王の、母親に対する冷たい仕打ちに、幼少から憎悪と復讐心を抱いてきたのです。
彼は、母親の墓の前で、漢王に無表情に他人のように対峙します。
漢王もまた、無表情に地方の遠征先に戻っていきます。
人間模様の複雑さも加味されていて、料理女官たちの喜怒哀楽や
豪華なお料理も見どころの、楽しみなドラマの展開は如何に?
また面白いシーンがあればアップしていきたいと思います。