先程まで、NHKBSプレミアムで「ショパン国際コンクール」の
日本人挑戦者の反田恭平さん、小林愛実さん、角野隼斗さんらの
コンクールの舞台裏を撮影したドキュメンタリーを観て
全くレベルは違うけれど、本番での心境や、曲への挑み方などに
共感やら新たな発見もあり、挑戦者の方々は
演奏後にはインタビューにも答えて、コンクールへ集中している最中にも
カメラを向けられていて、慣れていらっしゃるとは言え
その精神力に感服していました。
しかし、、、優勝したブルース・リウさんらの、生の演奏を聴くことができる
来年1月23日の、ショパン国際コンクール受賞者の「ガラコンサート」の
中止を通達するメールが、昨日来ました。

「オミクロン株」という新種のコロナウィルスの感染力の強さを警戒して
先日来、海外からの渡航者を入れないという決定が下されていて
ダメだろうなぁと懸念していた通り、ピアニストさんたちは来られません。
「花座」のお茶タイムで「大丈夫よ、チケット代は返金されるでしょう」と。
「そこやない‼️カナダのブルース・リウさんの生演奏が聴きたいんや‼️」と
心の中で叫んでいました。
中止のことを知った真っちゃんから電話。
「返金って⁉️それより聴きたいのよ〜‼️」と。
久々にごはんもご一緒したかったし、、と二人で電話口で慰め合いでした。
彼女は、途中でただの関節炎だとわかるまで、長年お医者さんの誤診で
私と同じリウマチの薬を飲み続けて、結局何も治らないまま
今は身体中が痛いらしい。ピアノを弾かなくなって久しいとか。
私とオケラの連弾の画像を見て
「昔と変わらない(変わってるけど)頑張ってるね!」と
エールを送ってくれました。
話は高校入試のところまで及び、今まで全く聞くこともなかったお話まで。
「入試の時にシューマンの曲を弾いてなかった?」と。
あの時彼女の順番が近かったらしく、入試会場の部屋の外で私の曲を聴いて
素敵だと思ったと、今日初めてそんな言葉を聞きました。
彼女は入試の曲も、いつ何の曲を弾いたかもこの頃忘れてる。
「私はアバウトなのよ〜」と。
私のブログを時々覗いてくれていて、自分が弾いた曲のことなど
そんなに色々古い話を、よく覚えているわねと感心しきりで
その流れから、私の高校入試の曲のことにまで及んだわけです。
私は、あの当時ギリギリセーフで入試に漕ぎ着けて
指があまり動かないから、そういうタイプじゃない、和音の多い曲を恩師が選んで
シューマンの「ノベレッテン」の1番(全8曲)になったわけです。
その曲を、良い曲で綺麗だなぁと思って聴いていたというのです。
思いがけない真っちゃんの言葉に、少し感激してしまいました。
コンサートが開催されていたら
久々に彼女と昔話に花が咲いたことだろうと思います。
※「ノヴェレッテ」とは「短編小説」の意味で
シューマン自身は「冒険物語集」と呼んでいたそうです。
you tubeで探したらいろいろな方が演奏されていますが、その中で
自分が弾いたのは、こんな感じだったかなという演奏をお借りしました。
ほんとに私ってくじ運もないけど
取れても何かしら不運だなぁと落胆していたけど
50年以上も昔の高校入試の時の話を聞いて何だか嬉しくなり
今夜のドキュメンタリーを観ていて
やっぱりピアノを弾き続けていこうと 、気持ちを新たにしたのでした。