中華街ランチ探偵団「酔華」

中華料理店の密集する横浜中華街。最近はなかなかランチに行けないのだが、少しずつ更新していきます。

「南粤美食」にて海老雲呑麺(エビワンタンメン)

2018年04月24日 | 中華街(開港道・広東道)

 4月15日、仕事が休みだったので久しぶりに中華街を訪ねてみた。何日ぶりだろうか。前回来たのが3月末だったので、あれから半月も経っていたことになる。最近は中華街ならぬ“中華外”で働いていることが多く、以前のように毎日通うことができなくなっているので、この日は貴重な一日であった。
 
 石川町駅に降り立ち、まずは西門通りをパトロール。アミナコレクションの運営する「欧州航路」が、「酔仙酒家」跡に入ることを知ったのはこの時である。
 このあと福建路を歩きながら素敵な構造の「新徳永ビル」や、移転してきた「中華飯店」を確認し、関帝廟通りへ。
 ここでは「茘香尊酒家」跡での工事やら、最近増えてきた和風おみくじなどを見学。箱の足に結わえつけられた籤の多さを見れば、いかに多くの人々が運勢占いにハマっているかがよく分かる。手相占いや開運グッズ店も増殖中だし、見ていると、「仕事が上手くいかない」とか「対人関係で困っている」とか「婚活で失敗した」とか、困難を抱えた若い人たちがこれらにすがっているいるようにも感じられる。

 そんな光景を見ながら南門シルクロードへ。街路樹として植えられている姫リンゴの花は散り、青葉が美しく爽やかな季節を感じさせてくれる。
 中華街大通りに出ると、オープン間近のベトナムコーヒー店「カフェ ジャン」が最後の仕上げの真っ最中であった。

 ここで腹が空いてきたので時計を見ると12時半を過ぎていた。

 <さて、どこで食うか。「一楽」か、もう少し先まで行って「隆蓮」にするか。それともシャリランカカレーを食べに行くか……>

 しかし、よくよく考えてみたらこの日は日曜日だ。どこも満員に違いない。どうしよう、どうしようと迷いながら「南粤美食」の店頭に至る。
 チラッと見た感じではお客さんが大勢いるようにみえたので、私はそのまま3,4歩ほど通り過ぎた。
 と、そのとき、あの店主がにこやかな顔をしてガラス戸からこちらを見ていることに気がついた。
 どうも「食べていきなよ」とでも言っているような雰囲気である。
 そこで一席くらい空いているのかなと思い、ガラリと戸を開けると、テーブル席と2階は一杯だったが、カウンター席は無人であった。

 ということで、長いこと懸案だった海老ワンタンメンを食べていくことにした。このワンタンメンはメニューに登場する前から、店主が私にお勧めしていたモノだ。
 「近いうちに海老ワンタンメンを出すよ。ちょっと高いけど美味しいよ」と仰っていたのだが、なかなかこれを食す機会がなく時が過ぎて行ったのだが……。
 それが今、目の前にある。


 容器は普通のラーメンドンブリと比べたら小ぶりだが、透明なスープの下には細麺がたっぷり隠れているのが分かる。
 エビワンタンの数量は数えるのを忘れてしまった。たぶん5個くらい入っていたような気がするが。
 スープに浮かぶのはワンタンのほかにネギと黄ニラ。みるからに美味しそうだ。


 ということで実食。
 素麺のように細い麺は香港から取り寄せているそうだ。細身のわりにしっかりした食感があり、ズズズ~ッとすすって噛み切ると、プッツリとした感じが伝わってきて意外に硬め。まるでその存在を力強く主張しているかのようだ。しかし嫌味はなく、旨みのある麺だと思う。
 
 エビワンタンはこのピロピロとした皮がなんとも言えない感触。具無し皮だけ、というのがあってもいいかなと思うほどだ。


 その皮の中身。立派なエビがぎっちりと入っていた。しかもその食感はプリプリである。このエビワンタンを半分に食いちぎって頬張ると、エビの旨みがピロピロの皮といっしょくたになって美味しいことこのうえない。

 そしてスープ♪
 「隆蓮」のスープも美味しくて大好きだが、これも半端ない。出汁はなんなのか、よく分からないが、とにかく完飲してしまった。
 
 ということで待望の「海老雲呑麺」で大満足のランチを終えた。


 ここはカウンターにいろいろな食材、調味料が置いてある。ツバメの左にあるのは塩漬けの魚。これを使って何か作るかと聞かれたが、それは次回に。


 左のケースに入っているのは氷砂糖だって。どうやって使うのかは聞きそびれたが。

 帰りがけに店主が容器に入った粒々のモノを持って来た。「匂いをかいでみな」というので鼻を近づけ、ス~ッと吸い込むと、なにやら海鮮的な香りがする。
 写真は撮ってこなかったのだが、それは蝦子だという。

 さらに「伊府麺もあるよ」なんて仰っていたので、たぶんこの麺に蝦子をまぶすんだろうね。
 このお店、頻繁には行けないから、この宿題をやるのは、ずいぶんと先になってしまいそうだ……。

 

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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
本場同様ならば (つちころり)
2018-04-24 21:25:53
太刀魚の干物とかでダシをとるはずです。
後は羅漢果とか。

この店なら、そういうのでちゃんととってるでしょう。
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蝦子伊府麺! (ミサイル超獣)
2018-04-24 22:14:25
蝦子大好きだけど在庫あるタイミングに行けてません。
近年不漁気味のようで、香港でも中華街の乾物屋でも見かけることがなくなってます。
カウンターの貴重な乾物類といい、親父さん、どんなツテ持ってるのやら。

先日夕方のテレビで紹介されたそうなので、しばらく混むかもです。
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評判ですね (ぶらくり佐藤)
2018-04-25 05:51:21
このエビワンタンを食べたと言う話を随分と聞くようになりました。
美味しそうですねぇ。
南粤美食さんのスープは美味しいですからね。
自分も食べてみたいです。
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むむむ (小径のヌシ(^-^))
2018-04-25 06:59:43
むむむ の むーッ ( ̄¬ ̄)
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遠い… (とも2)
2018-04-25 07:12:02
中華街(外)での平日ランチは遠いなぁ… このエビワンタン麺は実に誘われます。
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出汁 (管理人)
2018-04-25 08:37:01
>つちころりさん
太刀魚の干物なんかを出汁に使うんですか。
今度行ったら聞いてみようかな。
ま、とにかく旨いですよね。
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蝦子 (管理人)
2018-04-25 08:38:59
>ミサイル超獣さん
タッパウエアに少しだけ入っていました。
あれじゃあ、すぐになくなってしまうのかな。
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エビワンタンメン (管理人)
2018-04-25 08:41:28
>ぶらくり佐藤さん
南粤美食の先にエビワンタンメンで有名な店がありますが、
私はこちらの方が好きです。
スープが旨い!
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むむむ。 (管理人)
2018-04-25 08:42:34
>小径のヌシさん
チャリで来れば近いですよ。
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遠い (管理人)
2018-04-25 08:43:28
>とも2さん
同感です。
私も中華街が遠くなりました…
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