中華街ランチ探偵団「酔華」

中華料理店の密集する横浜中華街。最近はなかなかランチに行けないのだが、少しずつ更新していきます。

メルちゃんが天国に・・・

2015年07月08日 | Weblog

 うちの家族同然だったメルちゃんが7月3日(金)午前4時25分、とうとう亡くなってしまいました。

 最近はどうも具合が悪く、この夏を乗り越えられるのかと、皆で心配していたのですが…

 12歳9か月でしたから超高齢で老衰ということでしょうね 

 最後はお母さんに抱かれて静かに息を引き取っていきました。
 あっ、お母さんといっても私の母でもなく、メルちゃんの母親でもありませんよ。
 我が妻が母親代わりとなって育ててきたのです。育ての母ですね。

 今日は亡くなったメルちゃんの一生を少しだけご紹介しておきたいと思います…



 生まれて1か月のウサギが我が家にやって来たのは2002年のことでした。

 種類はネザーランドドアーフ。ネザーランドがオランダを、ドアーフが小型を意味するので、これはオランダの小型種というウサギです。
 アナウサギですね。あのピーターラビットと同じなのかな。

 何という名前にするか、いろいろ候補をあげ検討し、最終的に決まったのが「メルちゃん」です。

 冒頭の写真は1歳くらいの時。
 とにかく可愛くて、みんなで抱っこしたり、背中に乗せて遊んだりしていました。


 やがて、すっかり家族の一員となり、お母さんと心が通じるようになってきたころ、初めてハーネスを付けて屋外に出てみました。
 そこはきれいな草地だったのですが、どうも馴染めないようで、すぐに帰宅。
 やっぱりお母さんの膝の上がいちばん居心地がいいようでした。


 牧草は一番刈りよりも二番刈りが好き♪
 長くて平べったいのを上手に食べていましたね。


 トイレの躾もちゃんとできていて、リビングで遊んでいても用をたしたくなると、ケージの中のトイレに戻って排泄していました。
 間に合わなくて途中でお漏らしをしたことはありません。えらいよね♪

 用をたしたあとはすぐフロアに戻ってお遊びやごろ寝。


 そして高いところが好きで、こんなふうにソファに飛び乗って遊んでいました。
 たまに私がこのソファでメタボなお腹を出して寝込んでいると、突然、床から私のお腹に飛び乗って、それを踏み台代わりに背もたれ上部まで駆け登ったり!

 そのあとは端から端まで往復、なんだか分かりませんが嬉しそうにしていました。


 メルちゃんが大好きな食べ物は、ワイルドストロベリーの葉っぱ。
 赤ちゃんの頃から食べていたからでしょうかね、牧草なんかよりも美味しそうにしていました。

 そんな葉っぱを頭に載せて♪


 ケージの中にいても、私たちがそばを通るとすぐに近寄ってきて、何か美味しいものをおねだりするような眼でこちらを見つめます。

 また朝早く、私が立ったままテレビニュースなどを観ていると、メルちゃんは私の足の周囲をグルグルと回りはじめます。
 ウサギは声を出さないと思っていましたが、ゴロゴロとかク~ク~なんていうふうに喉を鳴らして楽しそうなのです。
 そして疲れると、突然、パタッと倒れるのが可笑しかったぁ……♪


 ある時、私が酒の肴を作ってキッチンから戻ると、いつの間にかメルちゃんが椅子に座っていました。


 こんな高いところに独りで勝手に飛び乗っていたのです。
 「えらいねぇ~」と声をかけながら近づくと、右手をひじ掛けに。


 さらに左手も。


 最後は顎を乗せて、じ~っと見つめています。


 かわいいねぇ~ 


 おとなしくて優しいメルちゃんでも、怒るときは怒ります。

 ある日のこと、後ろ脚をバンバンっと叩いているのを見て、「何だろう…」と思っていたら、ケージの中にハエが1匹紛れ込み飛び回っていたんですね、それ以来、後ろ足で床を叩くときは、どうやら怒っているのだということが分かってきました。

 こんなこともありました。
 うちのお母さんが娘を叱っているとき、なぜか向こうにいるメルちゃんがバンバンって叩くのです。
 あれは自分が怒られていると思っていたのでしょうかね。
 それとも、「お母さん! あんたの娘をそんなに叱らないでっ!」という気持ちの表れだったのかなぁ…


 うちの中ではお母さんにいちばんなついていましたね。

 お母さんが床に座って膝をポンポンと叩くと、なぜかメルちゃんが寄ってくるのです。
 そして抱きかかえられて膝に乗せると、全身の力を抜いてダラ~っと♪
 爪切りも、耳掃除も、よくやってもらっていました。
 
 こんな感じで楽しく過ごしていたある日の晩、あれは5年前でしたね、お母さんが傷ついた小鳥を保護して我が家に連れてきたのです。
 それからメルちゃんの段ボール生活が始まります。


 最初、段ボール生活をしていたのは当然のことながら小鳥の方でした。

 当初は鳥の種類も分からないし、何を食べさせていいのかも全く不明。
 そんなことをこのブログで記事にしたところ、皆さんからいろいろな助言をいただくことができ、鳥の種類はツグミであることも判明しました。
 教えていただいた餌を与えると、少しずつ傷が回復し段ボールから出てフロアを歩き回ることができるようになりました。


 可愛い鳥なのですが、どうも右目が見えないようで、さらに飛ぶこともできません。
 このまま自然界に帰しても犬や猫に齧られるのが明らか。


 そこで野毛山動物園に保護をお願いすることになりましたが、それまでの間、我が家で手厚く介護をすることに。
 身体の色がチョコレートをイメージさせるので、チョコちゃんと名付けました。


 そして住まいは段ボールから、メルちゃんのケージに。
 まさか同居させるわけにはいきませんから、メルちゃんは追い出されるような形で段ボールハウスに引っ越しです。


 ツグミのチョコちゃんがケージに住み、ウサギのメルちゃんは屋根のない段ボールハウスでウロウロ。


 そのうち、奪われたケージに足をかけ、なんと立ち上がったのです!
 
 「ここは私の家だぞ~ 」と思っていたのかもしれませんね。

 しばらくこの格好でいたのが、なんとも可愛かった~
 このあとケージに戻るのはあきらめて、しょんぼりと段ボールハウスに。


 やがてツグミのチョコちゃんを動物園まで運ぶ日がやってきました。
 飼育担当の職員に渡すと、「羽が折れているね」と。そして後日の検査で分かったのですが、やはり右目が見えていないとのことでした。
 
 とりあえずツグミがいなくなり、ケージを独占することができて喜んでいるメルちゃん


 ウサギは厚い毛皮を着ているので、夏は大変です。

 我が家ではあまりクーラーを入れませんから、この暑さを乗り切るにはこんなグッズも必要なのね。
 クールビズではありませんが、ヒンヤリしたスノコに寝そべって身体を冷やしています。

 ウサギの平均寿命は7,8歳といいます。

 でもうちのメルちゃんは、いたって元気。8歳でもピョンピョンしていました。
 そして毎日の日課がサッカー!! 


 この動画を撮影したのは昨年の春ごろでした。
 とても11歳とは思えない身のこなしでしょ。

 メルちゃんの一族は短命でね、親兄弟みんな早々と亡くなっています。
 それなのにメルちゃんは非常に長生き♪
 身体が丈夫だっただけではないと思いますよ。愛情を持って育てていましたから、お母さんがね。

 いつも牧草やフードを買いに行くウサギ専門店で聞いたら、最高齢の記録は15歳だったそうです。
 店長さんに「あと少しで最高齢記録ですね~」なんて言われていましたが…


 でもねぇ、去年の秋ぐらいから、こんなふうにダラーッとしていることが多くなりました。


 「疲れたなあ~」 


 ZZZZZZZZZZZ・・・  
 

 くた~


 ドッコラショ~


 フ~、食欲もないなぁ~


 腰の周りのお肉が少し落ちてきたようです。
 そしてケージの出入りも難しくなって…


 さっそく段差是正スロープを作ってあげました。
 あまり物の木材で組み立てたのですが、それだけでは滑りやすいというので、お母さんが端切れで木部を覆ってくれました。
 
 これで楽に出入りできると考えたのですが、スロープの途中から転落したりして、逆に危ないことに。


 ケージ内に設置されているトイレも背が高くて、もうこの頃になると昇り降りするのに一苦労していました。
 そこで入口に重ねたタオルを置き、そこから2段式の階段を設置。
 このルートを通れば、最後のトイレは僅かな段差なので出入りしやくすなったはずなのですが…


 私の考えが甘かったですね。

 用をたしたあとは同じルートを辿って戻ればいいのだ、なんて思っていたのですが、それは無理というものでした。
 トイレからすぐ2段の階段を降りるのは難しい…
 かといってトイレからスノコに飛び降りることもできなくなっているし…

 トイレのバリアフリー化をどうするか、いろいろ考えてみました。
 スノコをトイレの形に合わせてくり抜き、そこにトイレを沈める、という案が浮かび、我ながらいいアイディアだと思ったのですが、意外と難しいのとあまり効果的でないことが分かり、この計画は断念。

 そこで、いつも利用しているウサギ専門店「うさぎのしっぽ」に相談。すると高齢ウサギ用の背の低いトイレがあるので、それを利用してみたらどうかという提案があり、さっそく取り換えてみました。 


 新しいトイレ♪
 これで少しは楽になったようでしたが、たまに間に合わないことも…

 その後、だんだんお漏らしをするようになり、小動物用のオムツを取り寄せてみました。
 でも、あれはウサギには合いません
 
 そこで登場したのが高齢者用のオムツ。
 Sサイズとはいえ人間用のものですから、これを半分にカットしてお尻に敷くのです。  


 介護用ベッドも新しくしてみました。

 この頃からかな、メルちゃんをお風呂に入れるようになったのは。
 いや、お風呂といったって人間用のものではないですよ。
 
 ウサギのウンチは切れが良くてコロコロしているのに、12歳ともなると軟便になりいつもお尻が汚い状態に。
 オシッコも寝たままやっちゃうことが多くなり、お尻の周囲が……
 そこでお風呂が必要になってきたわけです。

 床にビニールシートを敷き、そこに置いたバケツにお湯を入れて、メルちゃんの下半身を漬けるのです。
 汚れたお尻を洗ったあとは、バスタオルにくるんで身体を拭いてドライヤーで乾かすのね。

 でもね、だんだんお尻の周囲がかぶれてきて、最後の方はお風呂は無理になってしまいました。
 あとは濡れティッシュでお尻を拭いたりするしかありません。


 メルちゃんお気に入りの丸椅子の下。
 やっぱりアナウサギなんですねぇ。ここがいちばん落ち着くみたい。

 これは今年の初め頃。寒いといけないので、家中のいちばん暖かそうなところをメルちゃんが占領しています。
 夜はケージの上部、前後左右を毛布で覆い、少しでも暖かくしていました。


 やがて高齢ウサギ用のトイレもあの段差が支障になってきました。
 そこで再び「うさぎのしっぽ」に向かいます。

 お店の人と相談して購入したのが、この金属製網スノコ。
 ケージの中にじかにトイレを置き、それ以外の部分にこのスノコを敷くというものです。

 これはピッタリ♪
 メルちゃんにとって、床とトイレの段差が無くなったのです
 さらに便利なのは、トイレが間に合わずお漏らししても、この金網から下に糞尿が落ちていくので、スノコを汚すことがなくなったこと…
 と言いたいところですが、これはこれで後始末が大変。


 やっぱり最後に頼りになるのはオムツですね。

 しかし、この頃から足の毛がごっそりと抜け落ち、やがて肉までも……

 ここ数カ月は骨が見えた状態でした。

 それでも、不自由な足を引きずって、前足だけでなんとか移動していたのですが。
 見ているとなんだか哀れでねぇ……

 そんな状態でしたので、お母さんが頻繁にマッサージをしていました。
 私も2、3回やったかな、少ないけど…

 そして数週間前から、突然、食べる量が減ってきました。

 ≪嗚呼、やばいぞ、そろそろダメかも…≫なんて話題になり、毎日、家を出るときはみんなメルちゃんの顔を拝んでから出かけるように。
 帰宅した時には亡くなっている可能性もあるからね。

 そして……


 7月2日(木)の夕方。

 この日は私が早く帰ってきてメルちゃんの面倒をみることになっていました。
 オムツ交換をしようと思って身体を移動させたところ、ほとんど汚れていません。
 ウンチもオシッコもしていなかったのです。

 それもそのはず、ほとんど何も食べていなかったからね。
 まぁ、それでも丸椅子の下やケージの中を掃除して、もう一度イスの下に戻します。

 もう何日も水を飲んでいないようなので、水分たっぷりのキャベツを与えたのですが見向きもしません。
 ニンジンの薄切りも食べません。

 大好きなリンゴの皮もダメ。いっさい受け付けないのです。
 チラ見すらしません。

 まるで座禅を組んでいるかのようでした。
 瞑想していたのでしょうか。

 本当に穏やかな状態でした。


 それでも、これなら食べるだろうと思ってワイルドストロベリーの葉っぱを採ってきて与えたのですが、興味なし!

 これはヤバイですよね。
 人間と同じように、最期は食物を摂取せず静かに息を引き取っていくのでしょうか。
 (この丸椅子の下で黙想しているような写真が、いちばん印象に残っています)


 午後7時、お母さんが仕事から帰ってきました。
 
 さっそく抱っこされて手足のマッサージ。
 楽になったのでしょうか、目を閉じて気持ちよさそうな表情です。


 7月2日(木)の午後10時。
 みんなで泣きながら看病をしますが、だんだん弱っていくようです。

 もはやどんなに柔らかくても、ニンジンやリンゴの皮、ワイルドストロベリーの葉っぱは食べることができません。

 そこでリンゴをすりおろしてジュース状にして食べさせてみたのですが、ほんの少し舐めただけ…

 最後は脱脂綿に水を含ませ口元に…


 午後11時、再び抱っこされて……

 このあとお母さんはずっとメルちゃんを抱えていました。

 そして日付が変わり、7月3日(金)午前4時25分、穏やかに息を引き取っていったそうです。
 すみません、私は寝ちゃっていたので…

 あっ、でもね、4時20分頃に突然、眼が覚めたのね。
 あれはメルちゃんが起こしてくれたのかな。
 それとも大雨の音のせい……



 愛くるしいメルちゃんの姿は、私たちに癒しと感動と元気を与えてくれました。 
 
 …13年間、ありがとうね・・・
 
 きっと今ごろは天国で、本当のお母さんとお父さんに巡り合っていることでしょう。 

 合掌 



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17 コメント

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お悔やみ申し上げます。 (冬桃)
2015-07-08 22:25:41
 お気持ち、よ~~くわかります。
 私も昨年の夏、猫を失いました。
 その喪失感は大きなものでした。
 いまでも、朝、目覚めると、顔の横に
あの子がいるような錯覚に陥ります。
 別れは辛いけど、人生であの子に
巡り会い、一緒に過ごした年月は
私の宝物です。
 合掌。
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Unknown (おで)
2015-07-09 05:27:00
メルちゃんとのお別れ、酔華さん、奥様、ご家族にとってさぞお辛くお寂しかったこととお察し申し上げます。おでも、21年共に過ごした猫を失った寂しさは20年たった今も変わりません。
それにしてもウサギさんが13年近くも長生きされたとは!さぞ幸せで安心な一生だったのに違いありません。そして最後まで本当に手厚い介護と愛情で送ってあげた酔華さんと奥様には頭が下がります。
メルちゃんは今頃きっと元気に走り回ってワイルドストロベリーの葉っぱを食べていると思います。うちの猫と友達になっているかも・・・ヤツには今日言っておきましたので。
幸せな思い出をたくさん残してくれたメルちゃん、これからも酔華さんやご家族の心の中で輝き続ける事でしょう。合掌。
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Unknown (馬の骨)
2015-07-09 08:53:32
読んでいて涙がでちゃいました。
メルちゃんは、
殺し合いもなく 憎しみ合いもない所に行っちゃたんですね。
メルちゃんにとって幸せな一生でした。

           往生安楽国
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安らかに。 (nao)
2015-07-09 12:24:44
メルちゃんの想い出を私もなぞることが出来ました。
天国ではぴょんぴょん駆け回って欲しいです。
返信する
Unknown (maruto082)
2015-07-09 15:44:15
愛情があふれだす記事ですね。
我が家のミニチュアダックスも12歳。顔には白髪が増え動きも少しずつ緩慢に・・。
少しずつ覚悟を決めて行かなきゃいけないのですね。

合掌

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Unknown (吉継)
2015-07-09 21:55:03
今朝このブログを読ませて頂きすぐコメントを書こうとしたのですが書けませんでした。今もやはりなんと言えばいいのでしょう、ただただメルちゃんのご冥福を祈り、ご家族の皆様にお悔やみ申し上げます。
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お月様に (酔華)
2015-07-11 07:07:42
>冬桃さん
フータは病気だったんですよね。
病気にならなければもっと生きられたのに、と思います。
うちのメルちゃんは病死ではなく老衰。
大往生でした。
今ごろはお月様で猫と一緒にいるのかも。
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 (酔華)
2015-07-11 07:10:54
>おでさん
ありがとうございます。
21歳まで生きたんですか。
超高齢だったんですね。
フータとメルと一緒にくつろいでいるかもね。
返信する
ウサギ (酔華)
2015-07-11 07:12:40
>馬の骨さん
野生で生活していたら、殺し合いもあったかもしれませんが、
家の中で暮らしていたので安心・安全な一生でして。
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想い出 (酔華)
2015-07-11 07:17:03
>naoさん
ありがとうございます。
うちに来たときからの写真や動画を見て涙ぐんでいます。
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