待ちに待ったシャー・ルク・カーン主演作『PATHAAN/パターン』の画像解禁。まだか、まだかと配給元のツインさんをせっついて困らせていたのは私です。というわけで、とりあえずチラシの画像のあと映画のデータをアップし、その後主人公たちの画像をババ~~~ンと見ていただきましょう。
『PATHAAN/パターン』 公式サイト
2023年/インド/ヒンディー語/146分/英題:Pathaan
監督・脚本:シッダールト・アーナンド
出演:シャー・ルク・カーン、ディーピカー・パードゥコーン、ジョン・エイブラハム
配給:ツイン
※9月1日(金)新宿ピカデリーほか全国ロードショー
© Yash Raj Films Pvt. Ltd., 2023. All Rights Reserved.
主人公はベテランのRAW(インドの諜報機関Research and Analysis Wing)のエージェントで、コードネームは「パターン」。「Pathaan/パターン」はパターン人、つまりアフガニスタンからパキスタンの山岳部に暮らすパシュトゥーン人のことなのですが、彼がその出自なのかどうかは不明です。ともかく、若い時から危険と隣り合わせの任務を次々とこなし、瀕死の重傷を負ったことも数知れず。しかし身体が回復すると、またもや危険な任務に吸い寄せられるように挑んでいくパターンなのでしたが、幸い上司には恵まれ、現在の直属の上司はやり手の女性ナンディニ・グレーワール(ディンパル・カパーディヤー)。さらにその上司が、『WAR ウォー!!』(2019)の時にカビール(リティク・ローシャンですが、残念ながら今回は出てきません)やハーリド(タイガー・シュロフが演じましたが、もちろん出てきません)の上司だったルトラ大佐(アーシュトーシュ・ラーナー)と、豪華な顔ぶれが揃っています。
© Yash Raj Films Pvt. Ltd., 2023. All Rights Reserved.
続いてご紹介するのは、今回パターンと敵対する元RAWのエージェント、ジム(ジョン・エイブラハム)。ジムも凄腕エージェントだったのですが、ある事情から、RAWに裏切られたとの思いを深くし、RAWを離れて敵側のパキスタンの将軍カーディルに雇われることになります。パターンとは互いにその力を知る元仲間ですが、RAWに恨みを募らせるジムはインドの科学者2人を誘拐し、おそろしい兵器を開発させるプロジェクトを進行させます。こうして、世界中をまたにかけるパターンとジムの戦いが始まるのですが...。
© Yash Raj Films Pvt. Ltd., 2023. All Rights Reserved.
ジムには、当初強力な相棒がいました。それが、パキスタンの諜報機関ISI(Inter-Services Intelligence)のエージェント、ルビナ・モフシンことコードネーム「ルバイ」(ディーピカー・パードゥコーン)でした。ルバイのビキニをまとった伸びやかな肢体と、少々エロティックな歌「♫Besharam Rang Kahan Dekha Duniya Walon Ne(恥知らずの様子をどこで(orどこに)見たのかしら、世間の人は)♫」に合わせた意味ありげな眼差しに惹かれたパターンは、彼女に誘われるままについて行き、ジムの罠にドボンとはまってしまうのです。まったく、男はスケベでしょうがないですねー。しかし、意外や意外、なことが起きて、パターンとルバイは手を組むことになります。まあ、そうこなくっちゃ、で、『恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム』(2007)では輪廻転生して愛し合い、『チェンナイ・エクスプレス~愛と勇気のヒーロー参上~』(2013)ではコワいドンであるカッタッパ親父の目を盗んで恋に落ちた2人ですからね。というわけで、時々クスリと笑えるシーンも挟みながら、シャー・ルク&ディーピカー2人の、息の合った○○ぶりが見られます。
© Yash Raj Films Pvt. Ltd., 2023. All Rights Reserved.
そしてここに、もう1人重要な人物が登場します。『タイガー 伝説のスパイ』(2012)のタイガーこと、アヴィナーシュ・シン・ラートゥル(サルマーン・カーン)です。あの映画では、自分の職業がエージェント、つまりスパイだと言えないがために、料理上手なのにお見合いにはことごとく失敗、友人もできない不幸なスパイでしたが、その後ISIのエージェントであるゾーヤー(カトリーナ・カイフ)と恋に落ち、2人とも組織に背を向けて世界中を逃避行していました。やがて、『Tiger Zinda Hai(タイガーは生きている)』(2017)では、かわいい息子もできてインスブルックの山中の家で暮らしていたのですが、またぞろRAWとISIに引っ張り出されて、ゾーヤーと2人で闘う羽目に。確か映画の最後で、「これからも国のために尽くします」とか何とか言っていましたね。それででしょうか、パターン救出作戦を任され、1人でパターンが輸送される列車に乗り込んで大暴れ。でもここ、インドでの上映では一番ウケたそうで、私がムンバイで見た時も公開から1ヶ月ぐらい経っていたのですが、タイガー出現に場内は「ヒューヒュー!」の指笛の嵐。沸いてましたね。このシーンと、ラストにも出てきますタイガーさん。
© Yash Raj Films Pvt. Ltd., 2023. All Rights Reserved.
とまあざっくりしすぎのストーリー紹介ですが、本作の良さは何と言っても、南インド映画の全編フォルテシモみたいな作品が続いた後に、洗練されてゆったりとしたボリウッド映画が心も頭も癒やしてくれる、というところにあります。アクションがちょい二番煎じだろうが、アイディアがハリウッド映画のイタダキだろうがいいんです。シャー・ルク・カーンが大画面で動いてくれるだけで口元がゆるむ上、ディーピカーたんが銀髪ウィッグ姿を見せてくれたり、シャー様過去作にひっかけたギャグが登場したりすれば、もう楽しくて楽しくて、スターオーラに酔ってしまいます。さらに最後のパターンさんとタイガーさんの掛け合いは国宝級で、一生語り継がれると思います。こんな面白い映画があと1ヶ月も経たないうちに見られるのですから、酷暑も何のその。最後に予告編を付けておきますので、パターンさんに会える日を指折り数えてお待ち下さいね。
『PATHAAN/パターン』インド版予告編