✨シャンパーニュ起業譚🥂✨

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傷ついた天使 ヒューゴ・シンベリ

2014-09-07 14:23:51 | 2016以前
『傷ついた天使』1903年
ヒューゴ・シンベリ
フィンランドの画家。

天使の手にSnowdrop待雪草が握りしめられ、花言葉は「逆境の中の希望」。
美術館アンケートでフィンランドの「国民の絵」に選ばれた事があるそうだ。
セリンのお気入りで上記もセリンから教わった。
まさかこの絵が好きだとは~だいぶ感覚が違うものだと唖然。私には嫌な絵の一つ。これまでろくに見もしなかった。見れば辛くなると予感できたし何しろそんなことが面倒臭かった。
不意の娘からの誘いで嫌悪感の裏側に潜む己が闇と対峙した。

「天使」は少年の純真性の象徴。
自らの傷ついた純真な心を葬る為に、苦渋に満ちた形相で少年たちは歩を進める。
大空を駆けめぐる翼を打ちのめし、夢見る力に目隠しをし、本当の自分を葬り去ることで大人社会の一員となろうと。でもそれは勘違いの何物でもない。

その事に気付くのはかなり歳をとってからなのだよね。

天使はSnowdrop~その生命力を少年に植えつけ微笑む。それはどんなに打ち据えられ虐げられても伸びることを忘れない。長い年月の経過とともにカラカラに干からびる心底に人知れず根をはり、時折、隙間から染み出しては大人たちを悶絶させる。やがては自らの手で葬ったものの希少性に気付き、少年の頃の純真性に回帰しようと歩をゆるめる。
ちょうどそれが今現在の私。
葬った天使の死骸を記憶の砂地から掘り起こしその痛々しい姿に涙を落とす。
堕天使。

喜ばしいことに、セリンは純真な天使のまま17歳を迎えようとしている。多少の傷は刻まれているらしいが。
私の天使の復活、ちゃんとこの眼には見えているよ。生き生きと大空を飛び回る純真な飛行形。

切欠をくれたセリンに感謝。




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