上士幌にある、航空公園。
最近は、毎年この公園横にある滑走路を使って熱気球。
6時少し前に到着すると、いつものように山下のオヤジが、出迎えてくれる。
士幌では、いや日本中の熱気球愛好家に知られるオヤジは、今までに何人もの指導者を育成してきた。
グロースでも、毎年(悪天候の際は断念していますが)お世話になっています。
「きょうは、風が強くて・・・」
オヤジがこう言う時は、
「普通だったら飛ばせない」
と言う意味です。
でも、オヤジは、見事に飛ばしてくれます。
子どもたちだけじゃなく、ボクたちも気球を見るとテンションが上がります。
今回はプロカメラマンのノリノリノリコが、来てくれていました。
そのことをオヤジに伝えると、
「中に入って撮れ」
こんなことは今までにはなかった。
気球に空気を送り込んで膨らませている間、ノリノリノリコは、中に入ってカシャカシャカシャ。
その様子を見ていて、思い出したことがありました。
数年前、ラストイヤー【中学3年】を迎えた、カナとマリエ。
同じように、中に入らせてくれていた。
そして、ラストイヤーの子どもは最後に飛ぶのですが、その時につないでいるロープを長くしてかなり高くまで上げるのが慣習。
その時にはボクも同乗していたのですが・・・・
たまたまオヤジが所要でそこを離れていて、学生パイロットに任せていた時のこと。
「バシッ」と言う音とともに、気球が横に傾いてそのまま一気に下降!
3本つないでいるロープの一本が、どういうわけか外れてしまったのです。
「しゃがんで!」
パイロットの強い口調に、ボクたちもややパニック。
かごの中で小さくなって座っていたのですが、やがて軟着陸。
誰も怪我はしなかったのですが、カナやマリエは相当ショックだったようでした。
今回は、オヤジがちゃんといてくれるし、風が強くても問題なし。
ある程度膨らませた気球に、熱い空気を送り込みます。
「ゴーッ」と言う音に、子どもたちは一瞬驚きます。
寝かせていた気球が、ごろんと立ち上がり、いよいよ飛行開始。
今朝までの悪天候が嘘のように晴れ渡り、はるか遠くまで見渡せます。
やがて、目を見張るような美しい夕焼け。
オヤジがしみじみとつぶやきます。
「気球に乗る前と乗った後で、子どもたちの表情がグンと変わるんだよね。それを見るのが好きでやめられない」
2日目の実習もこれでおしまいです。
ヌプカで夕食とグロースノート、そして食事をして寝みます。
明日の3日目は、盛りだくさんの一日です。
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