まめぴよ工房(世田谷小学生クラス)です。
ふだんは、世田谷区内の施設で教室を開催していますが、
夏休みは外へでてスペシャルワークを体験しました。
8月19日に神奈川県川崎市にある
森の中を歩く散策路をもった野外活動センターで
ネイチャーワークと、
手づくりピザをドラム缶のオーブンで焼く
というスペシャルイベントを開催しました。
子どもたち13名とセラピストとサポート7名、
そしてピザ作りの体験を希望された
保護者4名と幼児2名の総勢26名が集まりました。
天気は快晴。
でも施設には木陰がたくさんあって、涼しい風が吹きます。
あいさつ・チーム決め・グランドルール決めを終えて、
いよいよネイチャーゲームスタート。
まずは「ふくろうとからす」。
2チームに分かれて、クイズの答えの○×によって、
相手チームを追いかけたり、
自分の巣に逃げかえったりするおいかけっこ。
ヤマ感で走り始める子。
とにかく逃げる準備をする子。
大盛り上がり。
それから4チームに分かれてネイチャービンゴ。
5×5のマスに「とりの羽」「きいろいもの」といった自然に関するものを見つけに
入ったことのない森の中を20分間、散策します。
大発見は?
の設問に
「赤と黄色のとんぼ!」
「井戸!」
「赤とんぼ!」
と興奮して教えてくれました。
全部のマスを埋めたチームも、
のんびりじっくりひとつずつ発見したチームも
それぞれのペースで楽しんだよう。
2年生の女の子は大きなカブトムシをつかまえてみせてくれました。
そしてピザ作り。
ピザ作りのためのグランドルールを決めて
それぞれの役割にチャレンジ。
火の番人。
野菜を切る子、
生地を作る子。
火の番人は小学校5年生以上の男の子たち。
火のそばはもちろん暑い。
でも彼らは真剣です。
1枚目のピザが焼きあがってもドラム缶から離れません。
2度目に入れたピザから目が離せないからです。
火が鉄板を超えるとピザが焦げるし、
届かないとピザがパリッと焼けない。
暑いドラム缶のそばでじっと火を見守る男の子たち。
かっこよかった!
生地作りは女の子たちが器用にこねて伸ばしていきます。
そして焼きあがったピザをほおばりながら、
「すっごくおいしい!」と言いに来てくれた子。
やった!やってよかった!!
トマトソースや照り焼きチキンはサポータやセラピストの手作り。
野菜はこれまた彼らの畑でとれたもの。感謝しながらいただきました。
最後にチョコとバナナのデザートピザ。
「なんだこれ、へんなの。」「きけんな色!」
敬遠ぎみの子どもたちも食べ始めるとあっという間になくなります。
疲れている時は甘いものが本当においしい!大好評でした。
片づけの後、いよいよ最後のワーク。
森の中での「トラストウォーク」。
2人1組になって、一人がバンダナで目隠しをします。
もう一人がその人を援助して一緒に森の中を歩くというもの。
「トラストって英語で信頼って意味だよ。」と伝えると、
「信頼って?」
小さな子はまだきょとんとしてます。
すると6年生の男の子が「助け合う」ってことだよ、
と優しく教えます。
ココロがほっこりした瞬間です。
実際ワークが始まると、
「根っこがあるよ」
「橋だよ」
自然と相手を気遣う言葉も生まれ始めます。
援助している子の気配がなくなると、
のこされたほうは「どこ?」と心細そうな声をだします。
すかさず見守っていたセラピストが
手を添えて安心させるのですが、
離れた子はもう一人にさわってほしい素材を探しに行ったりしちゃうわけです。
たとえばせみの抜けがら。
その子はせみの抜け殻が大好きだったのです。
手に載せられた子は手のひらでワシャワシャとつぶして
「なんだこれ?」
「せみのぬけがら」
「えっ・・・」
こんなほほえましいやりとりがありました。
そしてサポータやセラピストと
子どもが組んだチームがあったのですが、
これがとても素敵でした。
セラピストたちはどこまでも優しく、目隠しした子を援助します。
一歩一歩声をかけ、情報を伝え、
はっぱやきのこにそっと手を触れさせます。
そのあと、役割を交代するのですが、
子どもたちのセラピストたちへの対応がとても優しい。
声かけ、素材にそっとふれさせるしぐさ、
ゆっくり相手にあわせて歩くペース。
こんなに人に優しく、そして大切に接する姿に感動しました。
ある男の子は学校の先生と関係性がうまくいかず、
不信感をもった状態で不登校になりました。
その子はセラピストと組んだのですが、
セラピストからの愛情や優しさ、
大切に扱われるということを全身で体験した後、
それをそのままセラピストに与えていました。
その姿があまりにも美しくて、
慈愛に満ちていて私は泣いてしまいました。
受け取ると与えます。
そして与えると受け取ります。
思い切ってトラストウォークをやったのですが、
子どもたちからは、
「光を感じた」
「はっきり音が聞こえた」
「こわかった」
「楽しかった」
「かげっているところが目をつぶってもわかった」
とそれぞれ全身で体験してくれたようです。
今回のテーマは「自然の中で五感をつかって味わう」というものでした。
聴覚・味覚・視覚・嗅覚・触角すべてをフルにつかって
味わって遊んだ1日でした。
最後に、この1日を作りだせたのは
セラピストやサポータの力が本当に大きかった!
あなたたちひとりでも欠けていたらこの1日は作り出せなかった。
本当にありがとう!!
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