daddy-kのいきあたりばったりⅡ

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映画 絶唱浪曲ストーリー

2023-11-08 | ノン・ジャンル

寄席は好きですが、札幌からはごくたまにしか行け無くて。多く行けたら浪曲に出会う事もあり印象が変わるかも知れないのですが、普段は浪曲に興味が無く…正確には国本武春だけは別で、彼は私の中では浪曲から独立した"国本武春"というジャンルなので。

そのブルージーな三味線やロックした唸り、かと思えばブルーグラスの香り漂う三味線など、こいつ(失礼)俺と同じ音楽が好きなんだなと、バイヴレーションを感じたから。

むかし彼が最初のアルバム「福助」を出した時、ロック系音楽雑誌に広告が載り、黒ずくめの衣装にサングラスで浪曲家。何だこいつはとその時は思いましたがいつしかファンに。その彼が55歳と言う脂がのった歳で旅立った後、浪曲を聞く事は無くなって。

先月の映画「リバイバル69」で見かけたフライヤーに、現役で101歳の曲師、玉川裕子さんが載っており、コロナ以降は楽屋風景を紹介する落語家もいて、楽屋が身近に感じられる様になっていた所なので、浪曲の舞台裏にも興味が湧いて。

港家小そめは「ちんどん月島宣伝社」の代表としても活躍し、業界では数少ない女性親方だそうで、その彼女が港家小柳の芸に憧れて弟子入りし、同じく小柳のファンだと言う川上アチカ(制作・監督・撮影)が八年をかけ、小そめの名披露目までを追いかけたドキュメント。カメラがホームビデオの様に密着し、その場にいる様な臨場感が生まれているのは、長い期間培った信頼関係の証なのでしょう。

師匠を亡くし、芸の上で孤独となった小そめに玉川裕子が声をかけ、「親子ではないけれど芸でつながった親子だからね」と小そめ引き取り、続く修行、そして名披露目興行へ。

名披露目とは初めて聞いた言葉ですが、落語のように真打ち制度の無いという浪曲界で、真打ち披露に相当する晴れの舞台なのでしょう。

名披露目に当たり、「本来であれば師匠が幕を手配し、進行を考え必要なものを用意し、ご贔屓に大勢にきてもらうよう声をかけと万端整えるのだけれど、初めてでそれを一人でやらなくちゃならない、だから僕らが頑張って助けてあげないとね」と語る浪曲ファンの方。

当たり前の事だけど、一生懸命やっている姿は誰かが見ている。そして本当に困っている時はその誰かが助けてくれる。何かいい話で胸がほわッとした一日の終りになりました。

かと言って今後浪曲を聞くか?は自信が無いですが、少なくとも港家小そめ頑張れ!と。



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