「失われた時をこえて」〜認知症家族の3年〜を観た。
母よりももっと重度な認知症の方の家族の方々のお話。
吉田さんは奥様の多美子さんが63歳のときに認知症と診断された。80歳になった今はもう自分のことをわからなくなってきているという。
吉田さんが家事をしながらかつての多美子さんのことを語る。
「夕方近くになってきたらウロウロしだしたですね
それは料理をせなあかんゆう意識だけはあって、だけど実際にどこから手をつけたらいいかとか分からないから、
時間が来たら何しようとか、食べるものあるかなとか、材料なかったらあるかなって言ってなんか自分の仕事やと思ってて
そういうのがあるとうれしかったんやね」
多美子さんの若い頃の写真が流れる
元気いっぱいの明るい姿だ
「彼女が私に対していたわってくれた
こんなに思いを持ってたのに
それに対して感謝もしないしね
報いもしなかったな
なんかもうちょっと家内のそういう気持ちをくんでやれたら良かったなと思って
今頃になって手遅れなんですけどね」
ぼつぼつ語るのが寂しい
こんないい言葉を聞けたのだからちゃんと活かさないと、
母に対してそう思った。
と同時に夫のことも思っていた。
いつも不満ばかり思って感謝してないなって。
認知症のことを思って観たのだけどご夫婦のお話だったので、そんなことを考えた。
※13日の夜中に再放送があるようです