前向きな毎日を送る

様々な人の影響を受け、色んな言葉に感動をしている日々を忘れないように・・・

なんくるない

2008-03-16 11:40:07 | お気に入りのもの
よしもとばななの「なんくるない」を読んだ。

大好きになった「日日是好日」と同じく雑誌編集長が選ぶ、「自分を新しくする本」
で紹介されていた本だった。
なかなか読めずにいて、やっと読むことが出来た。

4作品が入っていて、「なんくるない」が中編。その他作品は短編。
表題作の「なんくるない」は主人公が沖縄に行くまでの部分は
自分の過去のことや現在のことを考えてしまってなかなか読み進まなかった。
読んでいるとすぐにそこから昔の事なんかを考えてしまう。
少しばかり切なくなっていた。




『残しておきたい言葉』

本文より


 ・・・・、私は本当に大好きで、私といることだけで夫がいらいらしたり、幸せじゃないことだけがつらかった、そのくらいに・・・・自分なりのやり方だけれど、好きだったのだ。



 でもよかった。私が先に言わなかったことで、あれ以上に彼を悲しくさせなくてすんだ。
 先に言ったことで、彼の悲しみに形がつきやすくなった。それでいいのだ。



 でもいつも追い立てられているような感じはした。
本当はそのことがうんといやだったんだな、と私は初めて気づいた。人は自分のペースで動けないと、ながいあいだにはきっと病気になってしまうんだ、と思った。



だいぶ前に「自分のペースで動くこと」って書いたことがあった。
だから、この部分には大いに反応した。

主人公が沖縄に行ってからの話の展開は軽快で楽しく読めた。


本文より

 なんだ、みんな無理しているだけで、ほんとうはきりきりしたくないし、人と笑いあいたいし、おいしいものをゆっくり食べたいし

・・・中略・・・

人を裁いたりするのは、自分のペースで動く人を疎ましく思うのは、自分が小さいからなんじゃないか

・・・後略


ラストはこう来るかとその上手さに爽快、というか、
やられたって感じ。
ほんと、こんなにいいラストはなかなかない。



「なんくるない」は、なんとかなるという沖縄の方言。
沖縄に言ったことはないけど、この言葉は昔から好きだった。


そういえば、年末に友人と夫が沖縄マラソンに行くと言っていた。
今回はわたしも観光でついて行く予定だった。
今までそんなに興味がなかったけど、この本を読んでから行く気になっている。
おおらかな人たちのいる空間は私に合っていそう。



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