ソクラテス対プロタゴラスの討論のメインテーマは「徳は教えられるものなのか?」という時代を超えた教育問題に関するとも言えるテーマです。ソクラテスはプロタゴラスが定義したような徳というものは「ひとに教えることのできるものとは思っていなかったのです」[p37]と述べ、その理由として2点あげます。対してプロタゴラスは、なかなかに説得力のある弁論で答えます。次にソクラテスは得意の問答法でプロタゴラスを追い詰めてゆくのですが・・。
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最近ふとプラトン作の『ゴルギアス』と『プロタゴラス―ソフィストたち』を読みました。ソフィストとは古代ギリシャではもともと「賢人」の意味だったものが、ソクラテスの時代には、今日でいう教養教育・全人教育・ゼネラルアーツ教育などを有料で与える職業教師を指す言葉となったようです。
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