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新型の同軸コリニアの実験終了

2025年01月09日 21時46分22秒 | 同軸コリニアアンテナ

『新型同軸コリニア評価終了』

最初は3段同軸コリニアを作成調整して通常型同軸コリニアと新型同軸コリニアで受信テストを行った

使用した機器は下記のだ、簡易的だが非常に役に立つ計測器だ

RF Explorer Signal Generator

RF Explorer Standard

室内で行った送信テストの結果は実に衝撃的だった

Signal Generatorに調整した同軸コリニアを取り付けて同一レベルの信号を送信する

これをRF Explorerで電界強度を計測してみた

430MHz帯

                   受信電界強度

●通常型同軸コリニアでの送信  ーーー -80dBm

●新型同軸コリニアでの送信   ーーー -73dBm

同じアンテナとは思えない結果となった

7dBの差は段数を倍にしたときの3dBを遥かに凌いでいる、新型のゲインは驚くばかりだ

7dB差、つまり4倍の段数にしてやっと同程度となる。しかし段数4倍では、垂直面は1/4となる

これはサービスエリアの縮小と近距離不感地帯の拡大を意味する

言ってみれば『5エレの指向性とパターン』で20エレの利得を持つアンテナということになる

【課題】

ゲイン的には非常にメリットがある反面でダウンチルトになっている点がデメリットである

住宅街の固定局アンテナとしては使用できない

新型を固定局で使用するにはローテータに1-2度程度の角度をつけて設置し

ローテータを回せば良い・・・それができるくらいなら八木使ってるわ??

 

1200MHz帯では新旧で10dBの強度の差が生じた、俄かには信じられない結果だった

このバンドでは通常型8段同軸コリニアが新型3段のゲイン負ける結果なので、恐ろしい!!

室内だけではなくてフィールドでのテストで確認した

『フィールドでのテスト結果』

ゲイン差の少ない430MHzの通常型と新型9段同軸コリニアを持ち出して受信テストを行った

4mポール2本を使いそれぞれのアンテナを取り付けて同じ周波数の局の信号強度をDJ-G7で確認してみた

従来型  局1 S振らず  局2 S1

新型   局1 時々S2   局2 S3

ほぼ室内実験で想定した結果となったSの差 2

同じ同軸コリニアだがここまで違うと全く違うアンテナだ

『新型の正体』

新型と呼んだけれどダウンチルトタイプの同軸コリニアだ。但し極端なショートエレメントとなっている

その割にチルト角は深くはない。また9段というのが絶妙だ

9段の垂直面の帯域幅は10度となる。10度あればダウンチルトでも水平線から-10度までが帯域幅内に入り

1000mの山からでも10km先の地上から水平線までがサービスエリアとなる計算だ

一方新型20段は帯域幅は5度となる、-10度から-5度がカバー範囲だ

3dBの利得と引き換えに失うものも(反射波やサービスエリア)大きい。

コンテスト時において9段または20段・・どちらにするかは悩むところだ

やはり20段か?使いやすさは9段であることは間違いない

『提供開始』

新年早々、アンテナのオーダを頂いた、早速新型コリニアを提供する予定だ

勿論、設置方法の説明書は必要となる

 

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