下記が一般的な同軸コリニアアンテナの各部の構造だ。
「同軸コリニアアンテナ研究会」のHPには実は⓪は記述されていない。
かつての製作記事には記載されていた。最新情報も含めて復習すると
①1/4λ位相整合部 コリニア研究会のEUT局が下側位相整合部をつけ忘れてアンテナ調整を・・
間違えて行った。RLもSWRもバッチリでなかなか広帯域なアンテナとなったと思った。(計測器上)
しかし下側整合部が無いことにあとで本人が気づいて追加した。私を含めメンバー誰も気づいてなかった。
再調整したが普通の狭帯域の同軸コリニアとなった。
1/4λの位相整合部だけにすると正にこれはスリーブアンテナだ。但しこのときはラジアルが必要だ。
上側整合部で各エレメントの製作誤差を若干調整できるが通常はオープンスタブだけで調整を行う。
②1/2λエレメント 言うまでもなくアンテナの共振周波数を決める重要ユニット。
何10回も制作していると自分の製作のくせに合った1/2λエレメントサイズが分かり0.1mm単位の精度を出せれば同じ周波数での共振を再現できる。
普通人は無理。当研究会のAJE局は0.1mm単位で合わせる名人。
③スタブ 通常は調整時にカットするだけでよい同軸ケーブルのオープンスタブを使う。しかし安易な方法だけあってパイプにいれたり、
スタブの位置が変化しただけで共振周波数が変化する。安定度は悪い。業務無線のようにXXXMHzで1.5以下・・には簡単に対応できない。
勿論、ショートスタブでも問題ないが・・同軸ケーブルでは無理だろう。
アマチュアの同軸コリニアの製作は、ここまで分かっていれば問題ない。
ここまで、⓪の説明が無い。当然だ普通はまず⓪は必要ないから。
これが必要になったのはダウンチルトB型だ。(研究会の開発コード名)
⓪1/4λのヒゲ?(いや1λのヒゲ)
ダウンチルトの設計周波数は例えば495MHzに取る。これを432MHzで動作させる必要がある。
スタブだけを使って共振周波数を得ようとすると、495MHzとなる。当然だ!
そこでこの⓪が登場する。上部位相整合部とヒゲの長さである程度自由に周波数が動かせる。
つまり下図の周波数範囲を変える事が出来るのだ。
しかしスタブも1/2λで開始、ヒゲは1λで開始するので組み合わせは無限にある。いつまでたっても思った周波数に終息しない。
これが5月~6月の土日と平日夜を費やさせても出来なかった原因だ。もうだめだと何度も思った。回りもね。
以上が各部の意味と調整方法だ。これらを駆使すればある程度の広帯域も実現するし・・周波数移動も自在になる。
色んな論文例や思っていたこと、考えたことを実験し確かめ現在に至っている。
以上がハムフェアで頂いた宿題の回答だ。
大したご挨拶も出来ず…。
いつの間にか、先端に1/4λのエレメント(針金か?!)が付きましたね。
作る際は、必ず先端1/4λを付けていました。
このイラストの場合、先端1/4λを付け、同軸の芯線と網線はショート
させるのですか?(ショートさせない例もある。)
あと、下端1/4λエレメントの下、更に1/4λ×96%程度のエレメントを
付けると広帯域になります。(海外ではレピーターアンテナとして紹介
されている)。
ハムフェアでのご来場、ありがとうございます。測定器代理店様と打ち合わせ中でした。
先端に1/4λのエレメントはマニュアルには書きませんし、今後も使わないです。
CQ出版社からの質問は「先端に1/4λのエレメント」は何に使う?ものですか?
当日答えたのですがblogに書いてくれと言われました。
その為、ヒゲを書きました。
レピータアンテナのご紹介、ありがとうございました。