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144MHz同軸コリニア・・共振周波数の調整

2018年10月21日 17時51分02秒 | 同軸コリニアアンテナ

先週に仮調整した144MHz同軸コリニアの共振周波数の再調整を行った。

同軸コリニアを製作したけど「周波数がバンドの外へ出た」または「バンドの端」等思い通りにいかない。

この時、「同軸コリニア製作マニュアル」には上側位相整合部の延長短縮で対応して下さいと書いてあるが・・

試してみよう。

先週調整した9段同軸コリニアの特性図は下記の通りだ。どうにか144MHz帯はSWR2以下にはなっているがもう少し共振周波数を下げたい。

実験1

上部位相整合部を5mmほど伸ばしてみた。VNAで計測しても共振周波数に変化が無い!

(スタブが正しく調整出来ていると位相整合部短縮・延長で共振周波数が変わるだけだ)

マニュアルと違うじゃないか!!との声が聞こえる。

どうも周波数を動かす為の長さがあるようだ。

実験2

周波数が動かないなら位相整合部を一気に100mm伸ばしてみる。計測すると・・

共振周波数が144.1MHzに一気に動いた。これでは行き過ぎなので今度はカットだ。これが難しい。

切り過ぎると元に戻るし、切らないと共振周波数が低いままだ。

実験3

考えて30mmほどカットした。一気に144.9MHz付近に戻ってきた。ちと切り過ぎたか?

RLは-20dB程度だったのでスタブを少しカット。144.92MHzで-22dBとなる。

共振が見えてくるとより強く共振させると周波数は上に動いていく。これが調整終了が近づいたサインだ。

結果は下図の通りとなった。

見てきた通り、位相整合部で簡単に調整できることもあれば、ここのように一旦大幅な短縮・延長が必要な時もあるのを知って欲しい。

今回は周波数が0.24MHzダウンし下側の帯域が延びたのでこれで良しとした。


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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
コリニアの共振周波数 (JJ1DPG)
2019-01-28 21:15:28
こんばんは。
以前資料いただいて3D2Vで8段コリニア製作しました。
ところが、スタブを三回やり直してもSWRのボトムが437になってしまいます。トップの1/4の先端のショート部分をすずメッキ線の空中配線で5mmくらい伸ばしてみましたが、顕著な変化ありませんでした。この記事を読んで、もっと長いものに変えてみようと思います。目標は430〜434で1.5です。メインエレメントを数mm長くして作り直そうかとも思ってましたが、この記事を読んでまず先端を思いっきり長くしてやってみようと思いました。ありがとうございます。よろしくお願いします。
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1.5D (7K3DIW)
2019-01-28 23:10:18
DPGさん

結構、うまく出来たようですね。できればスタブを1.5Dか0.8Dにすると1mmずつカットして微妙な調整が可能です。
それでもダメならば上部の位相整合部を長めにすると良いでしょう。
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あと (7K3DIW)
2019-01-29 05:47:30
DPGさん

上側の1/4λ部分を一旦5cmくらい延長した上で短くカットしてみて下さい。
それと1.5D等のスタブを組み合わせると調整が格段にしやすくなります。
また、スタブは15cm-0cmまで切っていって共振周波数の変化を確かめると次の調整に役立ちます。
スタブを3D-2Vで制作した場合は、網線1mmをカットするしないの微妙な調整となります。
本日中にあるユーザさんのコリニア調整結果をblogにあげます。合わせてご確認ください。
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ありがとうございます (JJ1DPG)
2019-02-02 01:14:56
ありがとうございます。上部を170mmで作成しましたので、明日交換して実験します。
スタブに1.5Dというのは名案ですね。3Dはスタブには太いです。
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いえいえ (7K3DIW)
2019-02-02 05:20:12
DPGさん

1.5Dは非常に調整し易いです。
調整のポイントはいろいろありますが、430MHzの8段のコリニアの場合は調整後スタブ長は
間違いなく5cm以内です。これより長いことも2割程度あります。
1.5Dスタブ調整完了間近のサインは

・1-2mm程度スタブをカットするとSWRが低下する
・このときSWRの最低値が高い周波数へ50-100kHz移動する。
(上記現象は必ずセットで現れます)
・更にスタブカットを1-2mm行う
上記の繰り返しになります。
SWR計ならば1.2程度、RL(リターンロス)-20dB以下になるのが調整完了の目安です。
更に0.5-1mmカットで追い詰めます。ただ最適なスタブ長より切りすぎると
SWR、RLが悪化します』
『』内の現象が確認できない時はアンテナが調整できていません。←重要です。

正しく調整出来てない状態で上部位相整合部を取り換えても調整の仕方が間違っている為、
スタブを取り換えると周波数がバタバタ変わり迷路に入ることになります。

従って『』で調整が終盤であることを確認したうえで上部位相整合部を付け替えて下さい。
twitterも見てますので報告を楽しみにしています、
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