実は『同軸コリニアアンテナ』は、かつて奇跡のアンテナと言われてきましたが多くの学者がこれを否定する論文を発表してきました。
私も『電気現象の解析システムの開発』を生業とした時期があり、色んな角度で『同軸コリニアアンテナ』の解析を行いましたが、結果は学者達と同じで有意な差は無い。
これが結論と考えていました。
ところが同軸コリニアアンテナを業務無線局に提供した際、解析では絶対に予想できない『奇跡のアンテナ』の尻尾を捕まえることが出来たのです。
それは正に『奇跡のアンテナ』でした。その結果が「同軸コリニアアンテナ飛びの謎が解決?」です。
こんな同軸コリニアアンテナの歴史は想像以上に古いのです。
かつてL. B. Cebik, W4RNL氏が書いた技術資料を要約して歴史を追います。
「同軸コリニアの歴史
1930年 同軸コリニアの特許成立
1954年 H. A. Wheelerが論文において同軸コリニアの構造を写真で発表した(現在の同軸コリニアの原型)
1970年代には特定のレーダ設備のアンテナとして使われた。
特許内容:
共線で片側にローブを集中させる方法
その方法:
半波長セクションは同一位相配向を持たねばならない。
重要なステップは、次の半波長セクションの開始端に印加されるときに、1つの半波長セクションの端部で電流の位相を反転させることである。
同軸ケーブルは、セクションの端部での電流が大きさは同じだが位相角が反対であるため、この目標を達成するのに便利な方法である。
したがって、ある区間から次の区間への移行時に網線と中心導体との接続を単に逆にすると、位相が反転し、第1セクションの下部に現われたのと同じ条件で次の区間が開始される。原理的には、アンテナ・ワイヤ(またはケーブル)の主軸を中心とするメインローブの利得の増加およびビーム幅の減少を達成し多くのセクションをまとめることができる。
すべての同軸ケーブルは、中心導体と、誘電体によって分離された外部導体とからなり誘電体の存在は物理的なケーブルの長さとその電気長の比を与える速度係数を形成する。
その為、一般的な同軸ケーブルの場合、値は固体誘電体の場合約0.66から発泡誘電体の場合は0.84に及ぶ。同軸 - 共線形アレイの半波長部分は、電気長を有する。
物理的には、セクションは速度係数と半波長の倍数となる。 したがって、同軸コリニアアンテナは、裸線から作られた共線アレイよりもやや短く(15%から40%)、裸線から作られた共線アレイとは異なる手段を使用してセクション間の位相反転を実現する。」
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