ちうちうは、ホスピスで、人工呼吸器とか胃ろうとか、延命治療は一切なく、自然に生ききった。
自然に食が細くなり、自然に声が出にくくなり、最後はアイスクリームを看護師さんに少しづつ食べさせてもらった。
「ハーゲンダッツのバニラあるえ。食べる?」
と聞くと、うんうんとうなづくので、冷凍庫から出してきた。
「ちうちうさーん、何の味がしますかー?」
と、看護師さんが尋ねはると、かすれた声で、
「マッチャ・・・」
と答えた。
えー、間違えて持ってきたのか?それとも、味も分からなくなてしまったのか?と、顔を見合す看護師さんとジンコさんとわたし。
ふと、ちうちうを見るとにや~っと笑っている。
もおお、わざとやー、冗談やん。
わたしが聞いた、ちうちうの最期の声は、「マッチャ」。