それはずばり「英語力」である。
世界で一番通用している言語は英語なので、日本人として、英語が話せれば、それだけ色んな体験ができるだろうと夢みていた。
アメリカには「ESL]というシステムがある。英語が第二国語となる人の為の英語教室、しかも、タダなのだ、アメリカって太っ腹♪
随分前だけど、3か月だけ、通った事がある。朝10時から休憩を挟んで午後9時半迄。
そこはハイスクールの別館で、まず事務所で英語力のテストをされて、初心者か、まあまあ喋れるかを試される。
私が配属された教室は、殆どが韓国人かフィリピン人で、日本人は2~3人だった。休み時間に会うだけで、教室が違うので、日本人とつるむ事が無かったのは、大変有意義であった。
高校へ一歩入った所から、英語漬けの毎日であった。
先生も面白い先生が多かった。
ここに通う人は、まあ、そんなに裕福な人はいないので、テキストは先生が人数分コピーして下さる。
ある日、英文を読んで、理解できない所を教えなさいと言われた。
ある銀行の一日みたいな題だったかな。そして、銀行の名前が「BOROMOUKE BANK」であった。そこで、私は噴き出した。
すると先生は「何がおかしいのか説明せよ」とおっしゃったので、「日本ではボロモウケとは、荒稼ぎをすると言う意味で、銀行名としてはふさわしくない」と言ったら、
「どうして、銀行が儲けたらイカンのかね?ボロモウケをする為にあるんじゃないのかね」と言われて、言葉に詰まったものだった。
でも、先生は、脂汗を流して説明する私を見て「ぐーどぐーど」と言って下さり、カップヌードルを1個もらったのだった。
教室ではしょっちゅう抜き打ちテストがあった。そして正解すると、スナック菓子とかカップヌードルが貰えるのだ。
授業中ガム噛んでも、トイレに行っても、足組んでも何も言われない。
1時限120分を3時限取った。だって「タダ」だもの(;^_^A
時々バザーがあって、有志がくれた雑誌や辞書を2~3ドルで買える。殆どの商品は新品で、私はぶ厚い英英辞書を5ドルで買った。
英語で分からない所を英語で引く辞書。これが本当に役立った。
観光ビザで滞在できるぎりぎりの3か月通った。最後の日、みんなで、チャイナタウンの飲茶でお別れ会をしてくれた。
その時は、お互い「英語が母国語じゃない人ばっかり」だったけど、あまり考えもせずお喋りして、お別れした。
そして、帰国。一か月もしないうちに「ぜーんぶ消えた」😞
あんなに楽しくお喋りしたのに、何故だろうと今思う。今行っても、きっと「あわあわあわ」と一言も話せないだろう。
毎日お喋りしたら、復活するのかな。まあ、これからいつ使うハメになるか分からないので、英語脳を、これ以上衰退させたくない。きっと切羽詰まったら、出てくるだろう。いや、出て来て欲しい。