令和5年9月会議一般質問。ハラスメント事案について

2023年10月08日 19時16分00秒 | 土佐清水のこと
こんばんは。
最近、朝晩冷え込んできました。
急な気候の変化で、体調を崩さないように気をつけてくださいね。

さて、先の9月議会一般質問ではセクハラ事案の対応方法等に関して質問をしました。
執行部とのやり取りで質問と答弁が噛み合わず、中々分かりにくいかと思います。
次の議会だよりの中で概要をお知らせすることとなりますが、字数が限られているため、全体が把握できないと思われますので、詳しく内容を説明したいと思います。


まず、こども未来課長に、事案の教育委員会への報告に関して次の質問をしました。
 
Q定例教育委員会に今回のセクハラ事案を最初に報告したのは、いつですか?
A6月の定例教育委員会です。
 
Qその開催日は、いつですか?
A日付は、覚えていないが、6月20日以降です。
 
Q今年の6月20日以降ということは、今回のセクハラ事案について、6月12日には新聞報道があったので、新聞報道以降になりますね。
教育委員は、新聞を見るまで知らなくて、新聞で初めてセクハラ事案を知ったということになりますね、課長?
Aそのとおりです。
 
次に、教育委員会の開催に関して確認をしました。
 
Q定例教育委員会というものは、月に一回、毎月開催しているのですか?
A毎月開催しています。
 
Q例えば、議会のように急いで審議することや報告する必要がある時には臨時的に教育委員会も開催しているのですか?
A緊急の場合は、臨時教育委員会を開催しています。
 
Q実際に、今年の1月から、セクハラ事案を初めて報告するまでに、定例、臨時、全部で何回教育委員会を開催しているのですか?
A定例が5回、臨時が2回開催しています。
 
次に、この事案について、教育長と子ども未来課長の二人だけで対応していたことを確認しました。
 
Q7月19日開催の全員協議会(土佐清水市議会議員の全員が集まって行なわれる会議)の中でセクハラ事案の一連の経過の報告があり、その際、私の質問に対する答弁では、今回のセクハラ事案の対応については、教育長とこども未来課長の二人だけで対応しており、課長以外のこども未来課の課員には知らせずに、対応もさせていなかったとのことでした。
課長、これで間違いないですか?
A間違いないです。
 
この後から、本題に入っていきます。
 
「教育委員会事務局として、組織的な対応ができていたのか」の質問の前段として…
 
Q市の教育委員会のガイドラインでは、問題が解決しない場合には市教委に報告するということになっていますが、それを報告せずに、教育長と課長、当事者の間で処理を進めていたということです。
 
被害者が大変な思いをしていたにもかかわらず、ガイドラインに沿って市教委に報告することなく、県の方には教育長が話をしていたということです。その間に、12月に入って被害女性が突発性難聴を発症して、病気になって休み始めたということです。
 
ですから、この事案の大きな原因というのは、加害者がセクハラをしたというのはもちろんなのですが、それを防ぐためのガイドラインがありながら、セクハラ事案があったということを把握しているにもかかわらず、新聞に書かれていたように「むしこんでいた」と思われてもおかしくないような対応、不適切な対応と言わざるを得ないと思います。
 
それから「組織に対して絶望した」と、そういった被害者のコメントも書かれていました。
 
教育委員会のトップとして、教育長、事務方のトップとしてこども未来課長が、被害女性に対して本当に寄り添った対応ができていたのかなと疑問に思うわけです。
 
被害者の女性の方の人生と思いを守ってあげられなかった。
逆に言うと、組織に絶望したと言われるような対応をしたということは、その女性の思いを踏みにじったというふうなことだと思いますので、責任は極めて重いと言われても仕方ないと思います。
 
一般質問するにあたって、事前に議会事務局に全員協議会の議事録を開示請求してコピーをいただきました。
本日皆さんに配布している資料がこれです。
私は7/19の全員協議会で教育長と課長にこのように質問していました。
「一番聞きたいのは、教育長と担当課の課長としての対応が、被害女性を救うための対応に、本当になっていたのかどうか。」
すると、課長はこのように答弁しています。
 
以下、議事録に記載されている、こども未来課長が全員協議会で答弁した部分です。
 
「私としましては、12月5日だったと思いますが、報告書を上げなければいけないということを知り、県にすぐ報告を上げるようにして、教育委員会事務局としましては、先ほど岡本議員が言われましたように、市の教育委員会のほうに、このときは急ぎということでしたので、教育委員会に諮らず教育長決裁という形で県に報告書上げましたが、ちゃんと市の教育委員会のほうに、その後の定例の教育委員会でもちゃんと報告をする必要があった、それを失念していたことは私としては本当に、それを隠蔽していたと言われる、ちょっと悲しいですけれども、それは自分の仕事としてやってきたことができていなかったと反省をしております。その被害者の方に対しても、県に報告した後、県と教諭との間のてんまつ書のやり取りの間に入って、てんまつ書のやり取りをしておりましたが、結果、こういう形でてんまつ書の仕上がりが遅くなり、講師の方には長いことつらい思いをさせてしまったということは、その部分でも私にも責任があると感じております。」
 
と答弁しています。
このときに課長が言っている、失念というのは…
例えば、12月の定例教育委員会に報告するのを失念していて1月の定例教育委員会に報告した。そういうことなら分かるのですが、そうではなくて1月、2月、3月、4月、5月、もっと言えば、臨時教育委員会を開いてでも報告しようと思えばいつでも報告できたはず。
 
しかし、実際は、6月20日以降でしたかね。「半年間も放ったらかしていた」のですよね。
 
だから、「失念」ではなくて、ガイドラインを理解していなかったのか、または、ガイドラインの存在を知らなかったのか、そんなふうにも思えます。
 
先ほども確認しましたが、今回のセクハラの対応は、教育長とこども未来課長の二人だけで対応しているということでした。
 
教育委員会事務局として、組織的な対応というものは、できていたのでしょうか?
 
A教育委員会の開催や教員の人事に関することは、課長である私が担当することになっております。全てのことについて、教育委員会事務局の他の職員に話して事務を進めていくわけではありませんので、どうしても私だけしか知らない人事のこととかがあります。
教育委員会事務局としては、私が担当者でしたので、今回のことを教育長から12月5日に聞き県教委にすぐに報告を上げたということですので、隠蔽をしていたとか隠していたということではありません。

???

私は、「教育委員会事務局として組織的な対応ができていたのかどうか」を聞いているのですが、質問に対しての答えになっていないので、(はいまたか…)と思いました。
答弁は、こんな感じだったのですが、組織的な対応はできていなかったと思います。
(教育長と課長だけで対応していたのですから、当たり前ですよね。)
 
この後、教育長に対して、この事案に対してどのように責任をとられるのか質問したところ、教育長は、今回のセクハラ事案の責任をとって新市長が決まった後の10月後半に辞職するとのことでした。
私は、辞職ではなく、今後このようなことがないようにしっかりと対応していくことを期待していたので残念に思います。
 
続いて教育長に、全員協議会では「私にも責任があると感じております。」と言っていたこども未来課長に対して何らかの処分を考えているのか質問したところ、何も処分は考えていないということでした。
 
次に、清水小学校の子ども達や保護者、先生方に対してどう思っているか?
こども未来課長に質問しました。
その前段として…
 
Q課長の話では、長い期間、市の教育委員会に報告することを失念していて、6月20日以降に、初めて報告したと。
ただ、本年4月には元教頭は、清水小学校6年生のクラス担任として配属されております。
その後、結果的に、年度途中で担任がいなくなって、そのクラスの子ども達は、担任の先生に対する信頼を裏切られた。信頼していた先生がそのような事件を起こして、大きなショックを受けたようです。
課長が自分の仕事をしっかりしていたら、こういったことが防げたのではないかと、私は思いますが、課長は、清水小学校の子ども達や保護者、先生方に対してどう思っていますか?
 
A教育委員会事務局として、セクハラ事案が発生し、県教委に報告したにもかかわらず、市教委に報告することが大変遅くなったことを事務局職員として、教育委員会担当として、責任があると全員協議会でお答えしました。 
12月5日の時点で校長より報告書が提出され、翌日には、教育長の指示により、県教委に報告を上げたことは、ガイドラインには、沿っておりませんでしたが、土佐清水市教育委員会教育長事務委任規則第3条で、急施を必要とする事項については、委員会に代わって教育長が処理することもできる。と規定されているので、少しでも早く県教委に報告したことは、被害者のことや、その後の県教委とのやりとり等から考えると適切な判断だったと私は思っております。
ただ、その後の市教委への報告について、県教委に報告したことで、すぐセクハラ事案への対応が始まり、一定、県教委の方向性が出てから市教委へ報告することとし、その後、県教委の指示に従い、顛末書の対応をしておりましたが、教諭からの虚偽の報告や言動について、新たな事案が再三判明したため、修正に修正を重ね結果的に顛末書の仕上がりが遅くなり、市教委への報告が大変遅くなってしまいました。
途中経過を含め、市教委に報告すれば良かったと今では思っています。
 
教育長の指示により県教委に報告を上げ、その後の顛末書等の事務処理については、できる限り迅速な対応をしたものの、県教委への提出する当該教諭の顛末書作成に日数を要したことにより、県教委の処分が遅くなったものであり、市教委への報告が遅くなったことが原因で教諭の処分が遅くなったのではないと認識しております。
 
7月12日付けで当該教諭の懲戒免職処分を受け、7月14日に清水小学校で説明会を行いました。
その中では、保護者より厳しい意見や要望が出され、不安な思いや大人への不信感を強く持った子ども達もいたことが感じられました。
県教職員の人事に関することは、こども未来課長として力の及ぶところではありませんが、市の教育行政に携わる課長として、大変申し訳ない気持ちでいっぱいです。
 
この答弁に対して私の発言は…
 
土佐清水市教育委員会教育長事務委任規則に従って、教育長の専決という形で県に報告したとのことですが、その条文のしたに、それらの処理のてん末を次の委員会の会議に報告しなければならないということも書かれているでしょ。そのこともきちんと言わないといけませんよ。
課長は、元教頭の処分が遅れたのは、自分の責任ではないという答弁をされました。
ただ、被害女性は、新聞の取材に対してこう答えています。「セクハラを繰り返すような、反省のない教員を教壇に立たせ続けた。教育機関がそのおかしさに気付いていないことが怖い」とコメントしています。
被害女性のコメント、「教育機関がそのおかしさに気付いていないことが怖い」と言ったのが、いまの課長の答弁そのままなんですよ。
事の重大さが本当に分かっているのかなと思うんですよね。
 
それから、県教委が県議会の総務委員会に元教頭を懲戒免職としたことを報告したことが掲載された新聞記事の中では、委員からの「県教委の一番の責任は、教壇に立たせ続けたことだ」との発言に対し、県教委側は、「職場から離すかどうかは、市町村教委の判断だ」と答弁しているようです。つまり、元教頭を学校現場から離すかどうかは、「土佐清水市の教育委員会が判断しなければいけない」ことのようです。
 
ただ、市の教育委員が初めてセクハラ事案の報告を受けたのは、今年の6月20日以降ですよね、これでは、市の教育委員も何か言いたいことや考えることがあっても、半年もほったらかしているわけですから報告が遅過ぎてしまって、どうしようもないですよね。
適切な処置を提案しようにも手遅れだったと思います。
 
もしも課長が、もっと早く1月でも2月でも3月でも、もっと言うと、臨時教育委員会を開いてでも、市の教育委員会に報告していれば、4月の清水小へ配属される手前の段階で、セクハラを繰り返すような元教頭を学校現場から離すという判断につながった可能性が絶対にあると思います。
そうすると、本年4月の清水小学校への配属ということにもならなかったのではないでしょうか。
 
たとえ、懲戒免職という処分がくだされていない状況であっても、セクハラを繰り返していること、その行為によって、被害女性は病気になり、仕事を休み辞職したことなどを市の教育委員会に途中経過報告という形ででも報告していれば、そういった人間を学校現場におらすわけにはいけない、という市教委の判断になったのではないでしょうか。
 
実際に、7月12日に県から懲戒免職の処分を受ける前の一定期間は、元教頭は、学校現場から外されて、市教委付けになっていたのですよね。
それと同じ対応を本年4月前にすることができた可能性があるのではないかと、そうだったとしたら、清水小学校の子ども達に辛い思いをさせることは無かったと私は思いますが、この話、課長は理解できますか?
 
A理解できますか、というと理解はできます。以上です。
 
Q理解した上で、自分のせいではないと言い張るのですか?
 
A確かに市の教育委員会に報告するのが遅れたこと、それは本当に私の責任だと思っておりますが、県の職員に関する人事については、私の力は及びませんし、それを報告していたことでどうなっていたかということ、議員のおっしゃることも、もしかしたらそうだったかも知れないということは理解できますが、私も子を持つ親ですので、講師の方は長い間、きっと辛い思いをされていたのだろうと思います。ですから、自分も全て責任が無いとは、考えてはおりません。
 
この答弁に対して、私の発言は…
 
県教委側は、セクハラをしている教師を職場から離すかどうかは、市教委の判断だと言ってるんです。
ここへきてまだ、県の職員の人事は、県の担当だと言うのは、聞き苦しいので、止めた方がいいと思いますよ。
 
この辺りまでくると、こんな責任感のない人が重大なセクハラ事案を対応していたのかと、本当に呆れてしまって正直かなり頭にきていました。
 
このように、ほとんどの方はお気付きだと思いますが、私の質問と課長の答弁が噛み合っていません。
 
私の質問を大まかに言うと…
 
昨年12月にセクハラ事案を教育長の専決で県教委に報告した。
このことを12月の市の定例教育委員会に報告しなければいけなかったが、課長は失念していた。
失念していた期間は非常に長く、初めて定例教育委員会に報告したのは、今年の6月20以降。
その時に、市の教育委員は、初めてセクハラのことを知った。
セクハラをしていた教諭は、令和4年度中は、足摺岬小学校に勤務。
今年4月から清水小学校に配属される。
セクハラを続けていた教諭を学校現場から離すかどうかは、市の教育委員会が判断すること。
今年の4月まで(この時点では、教諭の懲戒免職の処分は出ていないが)に市の定例教育委員会にセクハラ事案を途中経過という形で報告していたら、「そんな人間は、学校現場から離すべき」という意見が教育委員からきっと出てきたはず。
そうなったら4月の清水小学校への配属とはならずに、市教委付け(市役所2F)にする判断になっていたはず。
課長が自分の仕事をしっかりして、4月になる前に市の教育委員会に報告していれば、清水小学校のこども達が辛い思いをしなくて済んだのでは?
こういったことを質問しているのですが…
 
一方で、こども未来課長の方は、どうかというと…
 
県の職員の人事(異動等)に関すること、県の職員の処分(懲戒免職等)のことは、私が決めることではなくて、県教委が決めること。
県教委が7月12日に教諭を懲戒免職処分にした。
この処分の時期が遅くなったのは、私が市の教育委員会にセクハラ事案を報告するのを失念していて、報告が遅くなったせいではない。
教諭が虚偽の報告を繰り返して顛末書の仕上がりが遅くなったことが原因。
4月までに報告していたとして、7月の懲戒免職処分の時期が早くなったかというとそうではない。
県職員の人事は県教委が決めることなので、教諭が本年4月に清水小学校に配属されたのは、私のせいではないし、4月までに教諭の懲戒免職処分が決まらなかったことも私のせいではない。
こういった答弁になっています。
 
おそらく課長は、市教委への報告が遅くなったから教諭の処分が遅くなって、4月の教諭の清水小学校配属になってしまった、と私が質問していると勘違いしているのではないかと思います。
 
そうではなくて、教諭を学校現場から離すかどうかは市教委の判断なわけだから、4月までにちゃんと市教委に報告していたら、そんな人間は学校現場から離すという判断にきっとなってたはず。
それができなかったのは、課長が自分の仕事をしっかりせずに、市教委への報告を長い間失念していたからでしょう。
こう言っているのですが…

質問が理解できないのか、わざと答えないのか、この辺が噛み合わなかった原因だと思います。
 
今回のセクハラ事案については、教育長とこども未来課長の二人だけで対応していたとのことですが、教育長はこの責任をとって辞職されるそうです。
一方で、課長の方は、自らは責任を感じているとしながら、教育長の答弁では、課長の処分は何ら考えていないとのことでした。
 
海ギャラテラスの指定管理料の件でもそうでしたが、市役所の組織としての対応に、とても違和感を感じます。
 
この後の質問では、県が新たにハラスメント事案の対応マニュアルを作成したことを受け、これにそった形で市のガイドラインを改正したことについて、教育長に聞いています。
今後の再発防止に向けての考えも聞けましたので今後二度とこういうことが起こらないよう、また、起こった場合は適切に対応するよう、健全な教育現場となるよう、何より、子どもたちの教育環境を最優先に考えて職務に当たっていただくことを願っています。
 
以下、課長が答弁した規則を記載させていただきます。


第3条 教育長は,委員会において処理すべき事項で急施を必要とする事項が発生した場合,当該事項を委員会に代わって処理することができる。
2 教育長は,前項の規定により処理した事項及び前条の規定により教育長に委任された事務のうち重要なものについて,それらの処理のてん末を次の委員会の会議に報告しなければならない。
 
ます、第一項で、対応を急ぐ場合は、委員会に報告する前に教育長の専決で処理ができることを定めています。
一方、第二項では、処理した後に「それらの処理のてん末を次の委員会の会議に報告しなければならない。」と定めています。
 
課長の言い訳の根拠規定として間違っていることがよくわかると思います。

先月改正される以前のハラスメントガイドラインの対応フロー図。


今回のハラスメント事案は、本来、このフロー図に沿って対応しなければいけなかった。
しかし、令和4年8月下旬に校長から教育長に報告があって以降、フロー図真ん中の市の教育委員会による協議が全くされないまま(12月上旬に県教育委員会には報告しているが)令和5年6月12日に新聞報道があり、6月20日以降になって初めて市の教育委員会に事案を報告したということになっている。

以上、長くなりましたが、セクハラ事案についての質問の要点を書きました。

私は市民の代表として、今回の事案について市の事務として如何なものかと思い質問しているだけですので、教育長、子ども未来課長には誤解のないように宜しくお願いします。

清水の子ども達の教育環境の充実を願っています。

実際のやり取りは、土佐清水市議会YouTubeでご覧いただけますので、ぜひそちらもご確認ください。
 


宜しくお願いいたします。
 

海ギャラテラス指定管理料の問題について

2023年10月02日 23時59分00秒 | 土佐清水のこと
こんばんは。
9月22日の高知新聞に「土佐清水市施設人件費疑義 海ギャラテラス不正確根拠で支出」の見出しで関連記事が掲載されました。

以降、市民の皆様から「あれはどうなっているのか?」「議会ではどういう議論がされているのか?」といった質問をいただきます。

そこで、今回の9月議会で私が行った質疑や一般質問、また決算委員会でのやりとりなどを振り返りながら、詳しく説明したいと思います。



今回の事案は、令和4年度の海ギャラテラス(竜串)の指定管理料について、指定管理者であるNPO法人から一度は指定管理料が余った内容で、観光商工課へ収支決算書が出てきています。

ただ、質疑の中で観光商工課長はこのように答弁しています。

「施設周辺の清掃業務、施設消灯チェック、施設周辺の見回り等の人件費は、指定管理業務の対象になるので指導した。その後、指定管理者の代表を務めるAさんの証言に基づいて日誌を市が作成して指定管理者に送信したのは事実でございます。」

「毎日、やっていた」そういった、本当かどうか分からないNPO代表Aさんの証言を基に、それをうのみにして市が公金を支払っていいのでしょうか。

市が作った日誌では、勤務時間は、ほとんどが午後2時から5時までで、7月と8月だけ3時から6時までと、このように午後から夕方にかけての3時間を勤務した形になっています。

しかし、質疑の前日に私がAさんに会ったとき、Aさんは…

「日誌をもし私が作ったとしたら、勤務時間はあんな時間にならない、夜中になると思う
と言われていました。

それから、観光商工課長はAさんが入院していたことを把握していながら、Aさんが令和4年度中に入院していた期間も、日誌では業務をしていた内容になっています。
 
このように、実際になかったことを故意に事実のように仕立て上げているので、これは捏造ですよね?と一般質問の中で副市長に質問しましたが、正確性は欠けるが故意ではない、とのことでありました。

しかし、私がAさんから聞いた話では、海ギャラテラスの指定管理業務とは全く関係のないマリン事業で、海に浮かべるフロートがどうしても必要で、Aさんは、その購入費用を捻出したいために、海ギャラテラス会計で余ったお金を市に返さなくてもいいように、何とかならないか、と観光商工課に相談したと言っていました。
その際、フロートの購入費用が必要なのでという話しもAさんは、観光商工課にしたということです。

観光商工課長の判断で、返さなくてもよくなった約85万円は、NPO会計に寄附の形にして、その後40万円はフロート購入費用に(80万円分の購入費用の二分の一の自己負担分ということでしたが)、35,000円は、イベント費用に使い、残りはNPO会計に残っている。との話しでした。

海ギャラテラスの指定管理業務と全く関係ないフロートを購入したいという理由で、余ったお金を返さなくてもいいように便宜を図って欲しいということだろうと思います。
 
Aさんからのこの要求を叶えるために実績報告にかかる書類を観光商工課が作成したのであれば、「故意に」ということになるのではないでしょうか。

このことを把握していたか、決算審査の中で観光商工課長に質問すると…

「どこまでが把握というとすごく難しいのですけれども、今年度の予算でフロートというものを予算計上しているというのは、知っていましたし、フロートを購入する時期も近づいているというふうなことで、そういった形があったことは承知をしておりますけれども、先程来、言いますけれども、何々に使いたいから便宜を図ってくれとか、そういうふうなやり取りは無かったと認識していますし、あくまでも、今までにやってきたことを過去の管理業務にはなるんですけれども、それがそもそもこの指定管理料の対象になるかどうかということを判断し、支出をしましたので、Aさんとのフロートのためとか、これこれに使うためとかというふうなを話しをもってそこに支出をしたつもりはございません。」

との答弁でした。
 
このように、観光商工課長とAさんの話しは、「食い違い」があります。
 
さらに、質疑の中で、課長の答弁が1回目とそれ以降では大きく変わっています。

(質疑においては、議員は3回まで質問できることになっています。)
↓こちらが、質疑のYouTube動画です。


質疑を振り返ってみると…

「ほぼ1年間休みなく(毎週木曜日は除いて)勤務していたことになるが、事務所が開いていた実態はないと近隣住民は言っている。そのことを観光商工課は、把握していなかったのか?」

の私の質問に対して、観光商工課長の1回目の答弁は…

「そういったことは、把握してない。」

でした。

しかし、LINEやメールの資料を私が紹介した後の2回目の答弁では…

「事務所は開いていないということは、認識しています。」

と答弁が変わってきました。

また、

「NPO竜串観光振興会と観光商工課の担当者で、勤務日誌を偽造するようなやりとりは、なかったか?」

の私の質問に対して、観光商工課長の1回目の答弁は…

「そのようなやりとりは、ございません。」

でした。

しかし、これもその後には…

「日誌を市が作成してメールしたのは、事実です。」

に変わっています。

さらに、一般質問の副市長の答弁では

「LINEやメールのやりとりがあったのは、事実です。」

と答弁されました。

ここで、観光商工課の担当者からAさんに送信された、そのLINEのやりとりを振り返ってみると…
 
「今の残額996.872円からセンサ一代138,270円を引くと、858.602円が残ります。
Aさんの人件費として、859.408円分の日誌を作ってみましたが、不足する差額806円をNPO会計から繰入することは出来ますか?」

と、このようなやり取りがなされていますが…

つまり、副市長は「この観光商工課の担当者からAさんに送ったLINE」のやり取りについては、事実を確認したということです。
 
最初の観光商工課長の答弁…

「そのようなやりとりは、ございません。」

は、ウソやん。

ということでして、まさに、実際は「LINEでやりとりしていた」ということです。

さらに、

「決算において、歳入歳出をイコールにするために806円で微調整したのか?」

の質問に対しては…

「事務費806円とか、海ギャラより、という記載は、あくまでも、指定管理者の決算書のみに記載をされていますので、事務費806円が、微調整のために収入にしたかということは、分かりかねます。」

と観光商工課長は、1回目は答弁していますが…

これも先ほどのLINEが事実ということは、806円というのは、観光商工課がはじき出した金額で、それをAさんに繰り入れできますか?と聞いているわけです。

「わかりかねます」ではなくて、実際は、観光商工課が計算して出している金額です。

806円という金額は…
 
というように、質疑の中では、いたるところで、観光商工課長は、「事実と異なる発言」をしています。
 
これが、仮に地方自治法で議会に与えられている調査権を持つ100条委員会の中での虚偽の発言だとすると、5年以下の禁固刑を科すことができるとなっております。

私が質疑の中で2回目の質問の際、LINEやメールの資料、それからAさんにあった時の話しを出さなかったら、「そのようなやりとりはない」、「わかりかねます」といった1回目の答弁で、観光商工課長は最後まで貫きとうそうと考えていたのではないでしょうか。

Aさんによると、質疑の数日前に観光商工課の職員に呼び出されて、市職員組合事務所の前にある、あまり人目につかない会議室の中で、課長から説明を受けたそうです。
その中で、一方的に、この質問には、こう答える、次のこの質問には、こう答えるといった説明が淡々とあっただけだったということで、本当に怖いと思ったそうです。

また、Aさんは、
「自分が真実を言えば、市役所の人をおとし入れることになる。
けれど、嘘をついてまで、自分だけをおとしいれることはしたくない。
自分のやったことは、今から思うと安易だったと反省している。
悪いことやけど、便宜を図ってくれたので恩義はある。

今回の件は、私から、何とかならないかと観光商工課の担当者に電話でお願いした。

担当者は、僕の判断では無理なので、課長に相談します。ということでした。後日、課長からオッケーが出ましたと連絡があった。
実績報告にかかる一連の書類は、全て、市役所が作りました。
自分は、罪の償いは受ける。社会的な制裁も受ける。自分がしたことなので仕方がない」

と、言われていました。
 
市としては、今後、調査を行い、結果を議会に報告するということですが、市が行った疑惑のある事務を市が調査をして、果たして真相解明ができるのでしょうか?

これまでの質疑、一般質問、決算審査での答弁の仕方、内容をみると、市にとって都合の悪いことは隠されてしまって、真相解明は進まないのではないかと考えます。

その証拠に、私は、9月30日の土曜日に再度、Aさんに電話で次のことを確認しました。

①フロートを購入するお金を捻出するために、海ギャラテラス会計で余ったお金を返さなくても構わないように観光商工課の担当者に電話でお願いしたのですよね?と聞くと…

「そうです。私の方からは、市の担当者にフロートを購入するお金が必要なこと、それからカフェの家賃が減免されて、10分の1になり、16万円の収入見込みが、1万6千円になってしまったことで、もう海ギャラテラスの運営がやっていけなくなるので、なんとかならないかとお願いした。
担当者は、観光商工課長の指示通りに動いているので、観光商工課長が知らないはずがない。
本当に担当者がかわいそうだ」

と、言われました。

②それから、実際に余った約85万円で、40万円を使ってフロートを購入しているのですよね?と聞くと…

「買っている。」

と、いうことです。

③また、市は、フロートの購入費用のために日誌を作って返さなくてもいいように許可したのではないと言い張ってますが、フロート購入費を捻出したいとの話しをしたうえで、なんとかならないか、お願いしたのですよね?
と聞くと…

「そうです。私からお願いして、フロートも買えるようになって、海ギャラテラスの活動費、運営費も捻出してくれた。
観光商工課長が、フロートの購入費を捻出するためということを認めないのは、観光商工課長自身がやばくなるからです。しかし、私にしてみたら、論点は、そこですから、何を言っているの?と思う。
一般質問の後のことだと思いますが、私のところに観光商工課長を含む3人が調査にきた。
その際、入院の期日や手術日は、いつかと聞かれたが私は、全部答えませんと言った。
それから、私の勤務(管理費として支払われている)は、ありません。
私は、給料をもらおうと思って、電気を消しに行ったり、草を刈ったりしたわけではない。
市はおそらく、調査の結果、NPOから新しく正確な勤務日誌が出てきた。これで修正をかけて返してもらえるお金は返してもらいますという形にもっていきたいのだろう」

と、言われていました。

ま、種々書きましたが…

簡単にいうと、NPOに委託していた指定管理料の人件費が余っていて、本来なら返還すべきところを、そのお金を返さなくていいようにする為なのか、実際には勤務実態がないことを市は知っていながら、勤務したように管理日誌を市が作成して提出させ、指定管理料(もちろん私たちの税金です)を指定管理者に支払っていたということです。

これ、捏造ですよね…?
 
これから行われるであろう市の調査については、是非とも真実を包み隠すことなく、市の落ち度があったのであれば、正直に認めて、真相を明らかにして、議会や市民の皆様に報告したうえで適切な処理が行われて欲しいと願っています。

もしも、市が市民に納得のいく説明と処理を示さなかった場合は、その時は議会の権能を発揮して真相解明をしていただくよう切に願います。

この件が、今後どういった調査結果が報告され、議会がどのように対処していくのか…
皆様も注目していただきたいと思います。

↓こちらが一般質問のYouTube動画です。
(海ギャラテラスの質問は、セクハラ問題の後、大分後半になります) 


以上、宜しくお願いいたします。