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[ヒアルロン酸] 食生活について語ろう

2022年08月08日 | 美容ダイエット

◎ヒアルロン酸Hyaluronic acid  ひあるろんさん

  肌の潤い成分として粘性のあるヒアルロン酸が最近の話題となっています。健康食品、清涼飲料水、化粧品、美容、整形分野などで注目が集まっています。

加齢と共に体内での合成能力が衰え、免疫力が低下し肌の保湿能力の減少により肌荒れ、乾燥肌になりやすく、しわができやすくなってきます。

体内のヒアルロン酸の量が一番多いのが幼少時期で、赤ちゃんの肌がぷるぷるして、すべすべ、つるつるしているのは、ヒアルロン酸が関係しているのです。年齢と共に保水能力の衰えがみられ、みずみずしさが感じられなくなり、小じわが気になってくるのです。経口摂取、注射などにより症状の改善が見られたという報告もありますが確立されたものではなく、体質、個人差があるようです。
 ヒアルロン酸とは、いかなるものか、本当に私たちにとって、必要なものなのかを解明してみることといたしましょう。
 1934年アメリカコロンビア大学のMeyerらによって牛の眼のガラス体より見出されています。ギリシャ語のHyaloid(硝子体)、単糖類の誘導体で多糖体の構造単位であるUronic acid(ウロン酸)より、Hyaluronic acid(ヒアルロン酸)と命名し1986年多糖類の国際命名法によりHyaluronan(ヒアルロナン)」という言葉を導入しています。人体で、関節液、皮膚、筋肉、腱、脳、血管、眼ガラス体、軟骨などの組織中に分布、主に細胞間、細胞同士を結びつける結合組織の役割を果たし保水、弾力、粘性、滑らかさがありクッションの役目をして関節などの潤滑剤になっています。
主として繊維芽細胞、肝臓で合成し白い綿状の物質で1gで6Lもの水を保水する能力があり粘りのある粘質多糖類でアミノ酸を成分としているアミノ糖で、熱に弱い性質があります。

ムコ多糖類の一種で目、肌の健康を保ち関節機能改善の作用を有しグルクロン酸(ウロン酸:単糖類の誘導体)、アセチルグルコサミン(アミノ糖)の2つの糖が交互に多数結合した鎖をもつ構造をしています。

ムコ多糖類のグルクロン酸、グルコサミンについては、
◇ムコ多糖類は、 ムコとは、ねばねばしたというギリシャ語で本来粘性が高いという意味で使われています。タンパク質と結合してアミノ酸を成分とするアミノ糖を含む多糖類の総称として用いられることが多いようです。

キチン以外粘りの多い多糖類でありヒアルロン酸、ヘパリン(抗血液凝固物質)、ムコイチン硫酸(だ液、胃液に存在)、コンドロイチン硫酸(軟骨を形成する糖タンパクの糖の成分)、ムチンなどがあります。動物性のムコ多糖類(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリンなど)に生理的に重要なものが多くみられます。

◇グルクロン酸とは、里芋、山芋、褐藻類などのねばねばより取り出されるムチン(ムコ多糖類)が、体内に入ってグルクロン酸に変わります。よく似た単糖類(ブドウ糖など)の誘導体としてのウロン酸の一種で複合多糖類の成分であり、胃、腸壁の潰瘍を予防、肝臓を強化、便通をよくし、解毒作用があり疲労回復に利用しています。

ウロン酸は、単糖類の誘導体で多糖体の構造単位としてUronic acid(ウロン酸)といいます。ウロン酸が多数結合したポリウロナイドはグルクロン酸(複合多糖類の成分)、マンノウロン酸(アルギン酸の成分)、ガラクトウロン酸(ペクチン酸の成分)等自然界に多く存在します。

グルコサミンは、主にかに、えびの甲殻類の甲羅の成分でキチン、キトサン(食物繊維)に含み、そのまま では消化吸収が悪いため加水分解してグルコサミンの形にして吸収をよくしています。人体で関節軟骨の主要成分として存在しその生成を促します。

グルコース(ブドウ糖)と、グルタミン(アミノ酸)などより合成するアミノ糖で多糖蛋白質(プロテオグルカンProteoglycan)の成分、原料、材料となっています。コンドロイチン(保水作用がある)、ヘパリン(ムコ多糖類・体内にある血液凝固を阻止する物質として一般に抗凝固剤として使われる)、ヒアルロン酸(ムコ多糖類・粘りのある粘質多糖類)、コンドロイチン硫酸の成分として軟骨と軟骨を潤す構成成分です。

 *キチンより化学的にアルカリ処理しアセチル基(CH3CO-)を除き脱アセチル化して抽出、精製しキトサン(難溶性食物繊維)が得られます。アミノ基がアセチル化されたN-アセチルグルコサミンの形で、糖タンパク質、ヒアルロン酸などムコ多糖体の成分となっています。

 ヒアルロン酸は、グルクロン酸、グルコサミンを主成分として主に肝臓で合成しています。肝機能を強化させることが大切です。グルクロン酸は、サトイモ、褐藻類などに多く含まれるねばねば、グルコサミンは、鮭の氷頭(ひょうず)、フカヒレ、鮫軟骨、豚軟骨、甲殻類の甲羅(殻)などに多く含むコンドロイチン、軟骨、皮膚、粘膜に多く存在するヘパリン、コンドロイチン硫酸の成分となります。納豆のねばねばの成分は、ポリグルタミン酸でアミノ酸の一種グルタミン酸が多数結合したものです。ネバネバの成分がヒアルロン酸の成分となっているのです。


  ヒアルロン酸の吸収をよくする生成をよくする成分に抗酸化成分に関係するビタミンCビタミンE亜鉛カロテン(ビタミンA効力)は抗酸化力が強く、潤いを閉じ込めて逃がさないセラミド、弾力性を持続させるコラーゲン(ゼライス)を一緒に摂取することが進められています。
セラミドは、生体内では皮膚、脳、神経組織に含まれ、皮膚の表皮を守る働きをする物質で、水分を保持する保湿機能や、外部の刺激から守るバリア機能があります。以前は、牛より採取し動物性セラミドが使われていましたが狂牛病(BSE)のことがあって以来植物性の米ぬか、とうもろこし、小麦、コンニャクイモ、きのこより採取しています。
コラーゲンは、骨格、皮膚、腱、じん帯、筋膜の大部分を占め動物の結合組織の主成分でカルシウムの沈着を助けます。硬い繊維状蛋白質で蛋白質の1/3は、コラーゲンです。

酸、アルカリ、酵素の作用は、受けにくいですが長時間水と共に加熱すると溶けだしゼラチン(コラーゲンの熱変性物質)になる物質です。
皮、骨コラーゲン(にかわ、煮こごり)は、ゼラチンが大分を占めています。エラスチン(角質層下の真皮の弾力繊維)、ムコイド(ヒアルロン酸、水分保持)などを含みます。
 健康食品、化粧品の原料に豚、鳥の軟骨、魚のうろこより製造されることが多いようです。

  ネバネバの成分がヒアルロン酸を構成、形作っていることから食品で多く取り入れようとするなら、構成能力を高めることが大切で、肝機能を強化させることが必要です。栄養バランスの取れた食事をすることが第一に求められます。

40歳を過ぎた頃より合成能力、免疫力の低下などにより、体内で不足気味になってきたものを直接取り入れようとするものが健康食品です。摂取された食品は体内では、すべてアミノ酸にまで分解されてしまいます。ネバネバの成分として体内に取り込まれたものが、全部が同じ成分になるとはかぎりません。

ヒアルロン酸の成分を含むものを多く取ることによって、ヒアルロン酸の合成能力を少しでも高めようということなのです。美肌効果があるとして、直接肌に注入することなどが行なわれています。食品として摂取するヒアルロン酸、コラーゲンで肌の保湿やシワの改善が認められています。

  ヒアルロン酸は主に、コラーゲンが多く含まれる箇所と似て鶏の鶏冠(とさか)、豚の皮、豚足、牛スジ・テール、魚の目、うなぎ、ドジョウ、フカヒレ、鶏の皮、手羽、軟骨、スッポンなどに多く含まれます。コラーゲンが体内で半減するまでの期間が約半年に対し、ヒアルロン酸は1~2週間で半減するといわれています。

体内でも合成していますが1日で半分量が入れ替わり年齢とともに合成能力の衰えがみられているのです。光の透過度が低く、肌の老廃物(しみ、そばかす)を排出する作用があります。1日の摂取目安量として500mg~1,000mg(1g)程度といわれます。
 中国料理では、鶏冠の料理があるようですが、日本人には、あまりなじみません。豚足は、スーパーでもよく見かけます。食材としての豚足のご紹介を少ししておきましょう。
豚足 とんそく
  主に中国、台湾、韓国料理として出されます。軟骨組織で、靭帯(じんたい)、腱などの結合組織より成ります。一本の半身が200~300円程度でときどきスーパーに置いてあります。2~3時間、長時間時間をかけて、酒、醤油、だし汁とともによく煮込んだものは、ゼラチン化して煮こごり状となって軟らかくなり食べやすいです。塩ゆでして酢味噌で頂くこともできます。

ヒアルロン酸を含むコラーゲンが多くなっています。粉末のゼラチンは、ゼリー化するのでゼリー(粉末のゼラチン5g/水250~400cc)、ババロア、アイスクリームなど洋菓子に利用しています。アミノ酸組成で必須の含硫アミノ酸(シスチン)、トリプトファンを含まずアミノ酸スコアは0で粉末のゼラチン100g中にタンパク質85.5g、主なアミノ酸は、グリシン(保湿作用)21g、プロリン(脂肪燃焼作用)12gを含みます。

トリプトファンを多く含む米、大豆、卵類、またビタミンCと一緒に取ることにより吸収が高まり消化管、血管の保護、保湿作用があり血圧上昇を抑制します。
 茹でた豚足100g中でエネルギー230kcal、タンパク質20.1g、脂質16.8g、炭水化物 Tr、灰分0.4g、ナトリウム110mg、カリウム50mg、カルシウム12mg、マグネシウム5mg、リン32mg、鉄1.4mg、亜鉛1.0mg、銅0.07mg、マンガン-、ビタミンA:6μg、ビタミンD:1μg、ビタミンE:0.4mg、ビタミンK:1μg、ビタミンB1:0.05mg、ビタミンB2:0.12mg、ナイアシン0.7mg、ビタミンB6:0.02mg、ビタミンB12:0.4μg、葉酸1μg、パントテン酸0.16mg、ビタミンC:0mg 、コレステロール110mgを含んでいます。

水溶性のヒアルロン酸は、化粧水として肌になじみやすく角質層の水分の保水力を高め、しっとりと滑らかな、みずみずしい肌を作ります。化粧水のほかに洗顔液、乳液、パック、クリーム、入浴剤などがあります。
医薬品、医療でドライアイの点眼薬、シワ取り、変形関節症、関節リウマチにおける膝関節痛に注射として使われています。体質によりアレルギー反応を起こすこともありますので注意が必です。                         


 食生活では、栄養バランスの取れた食事とした上で、グルクロン酸を多く含む山芋類、グルコサミン、コラーゲンを多く含む豚足、鶏の皮、手羽、アミノ酸バランスを補ってくれる大豆、卵類、その吸収をよくし助ける抗酸化成分に関与するカロテン(ビタミンA)ビタミンCなどを多く含む食品を心掛けて摂取することが、ヒアルロン酸の定着をよくすることにつながるようです。




ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。

(初版:2020.10.23)


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